五・キリストの体・・・!

文字数 1,607文字

五.キリストの体・・・!

がちゃ。

巨大ロボの、足のドアを開けて中にはいると。
あ、中、空洞というか、広いな・・・
そして。
「か、階段・・・!」

「見取り図も貼ってある!えーと、わたしは右手部分だ!」
「わたくしが左手ですね」
「オレは右足・・・」
「僕が、左足ということは・・・」
「俺が・・・頭・・・そして・・・」

階段を昇れ、と?
この、巨大ロボの頭部分まで!

「マジ、ありえない・・・!あと、何段あるの、これ・・・」
「わたくし・・・もう、体力が・・・」
「え、エレベーターをつけてください、こうちょう・・」

「というか、このオレが足とかありえないんだけど。
こんなイケメンを足にもってくるとか、ほわーい!!」
「僕なんか、覚悟してましたけどね。イエローな時点で。」

【うぇええええええい!りあじゅう、ほろべえええええええ!!!】

「・・・怪人が何か、言ってる・・・」
「わたくし、のどが・・・かわいて・・・」

「はぁ、はぁ、とにかく、あいつがこちらに気がついて、攻撃してくる前に、頭についた・・・」

操縦席が一つ・・・
目の前には巨大モニター。

これ、元気で、怪人いなかったら、興奮するんだけど。

戦えって・・・操縦席、車のシートを転用した感じだとか。
操縦桿っぽい、レバーが二つ・・・とか。

不安しかない・・・!

ぽ、ぽちっ。
席に座り込み、シートベルトをして。

赤いボタンをつけると、目の前に更に・・・巨大化した、怪人のアップが。

「うわっ!」
【なんだ~これは~】

「こわっ!校長?校長?応答せよー!!!」
『どうした、バイブルレッド。』
「これ、どーやって動かすんですか?!俺、免許もってないんですけど!」

【カッコいいメカとか、生意気だぞ~】

『心配はいらん、バイブルレッド。聖書にもこう書いてある、』
「ちょ、そんな話は今いいから!」

【非リアじゅう、ぱーんち!】

どーん!!!

ぐらっと揺れた。

ここここここわすぎぃいいいいい!

「こここ、校長、助けてくださいよ!」
『ふっふっふ、心配はいらん、バイブルレッド。
なぜならその巨大ロボは、日本の科学力と、全日本のキリスト教徒の祈りによって・・・』

【非リアじゅう・きーっく!】

ドーン!

「ちょ、ほんとにこうっちょう、シャレになんないですから!早く!」
『それでは、青いボタンを押してみなさい。』

「こ、こうですか?」

ぽちっ!

うぃいいいいいいいい!

右足が、ゆっくりと持ち上がり、勢いをつけて、ガッ!と怪人にあたった。

「あ、あたった・・・!よかった・・・!」

少し安心すると。

「こらーっ!
イチロー、てめー、なにすんだ!いきなり動くから頭ぶつけただろうが!!!」
「え?これ、ダイレクトに衝撃くるの?」

「やだっ!そんなん、きいてない!
超怖いんですけど!イチローくん、右手はつかわないでね!」
「左手もどうか、おねがいいたします、イチローさん!」

「ええー。どうやって戦えとー・・・」

【いたい・・・いたかった!もう、おこったぞー!!!】

ドーン!

「やばい、とにかく攻撃しないと!」
「右手以外にしてよ!おねがいだからっ!」
「わわわ、わたくしも、どうか・・・」
「てめー!!オレをまた動かす気か!」

ぽちっとな。

ういいいいいいん!
「次は僕だって、覚悟してたぁ!」

ドーン!

【いたーい~い~た~い!えーん!えーん!】

「そうだ、順番にするのは?つぎは右手とか!」
「えーホント無理だって!かよわい女の子に何させるのよ!」
「わたくしは、こう思います・・・非暴力・・・キック最強・・・」
「次はお前が頭突きしろ!ヘッドバッドー!」
「そうだ!そうだ!」

【えーん。えーん。】
『いかんなぁ。お互いに愛し合うことが必要なのに・・・』
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み