試食についてのひと悶着

文字数 621文字

……1時間後
そろそろいいかな?
コポッ……コポコポッ……
な……なんか触っちゃいけないような雰囲気なのですが……
仕上げにこの「ハブヒッナソラマ」を入れれば……
ボンっ!!
ひゃあ!!
完成
えっ!?

 『テヌヨポのラハギネ煮』

ね?
……あの、何であの一瞬でお皿に盛り付けまでされてるんですか?
そりゃ、「ハブヒッナソラマ」を使ったからね?
ハブ……
……今度は何ですか?
「ハブヒッナソラマ」 料理の仕上げに使う調味料だね
これを使うと料理が完成する
……いくらなんでもめちゃくちゃすぎませんか?
……まぁ、細かいことは気にしない気にしない


 試食


いただきます
いただきます
むぐむぐむぐ……
あ、結構おいしいですね
そうだね
これでわたし、魔界料理も問題なく作れますね
…………ソウダネー
? なんで棒読みなんですか?

 コンコン

失礼します……っと、あら? 珍しいものを作っておられるんですね
あ、ローレットさん! これでわたしも魔界の料理を……
……珍しい?
『テヌヨポのラハギネ煮』ですよね?
魔界ができた頃の非常食といわれる……
そうなんですか!?
魔界の基本料理って聞いたのですが……
私でもめったに食べないですよ?
えっ!?
………………
みれさん?
じゃ~る~さ~ま~!!
ってあれ!? どこにもいないです!!
ジャル様ならとっくに逃げられましたよ?
じゃるさまー!!
あはははははは~


 こうして料理騒動はひと段落したのであった





 ……なお、ちゃんとした魔界の料理については後日ローレットに教わったのであった


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登場人物紹介

ミレエル

天界でお散歩してたら魔界に引きずり込まれた。

もともと純真無垢な子だったが、魔界で生活するうちにだんだんとツッコミ役になってきた。


これからも苦労すると思うけど頑張れ

ジャルミウス

ミレエルが居候することになった屋敷の主

ミレエルをからかうのが割と楽しい

実は結構偉い人

なんか微妙に変態入ってる気がしてきた

うにみゃー

U-238の化身

一匹だけ生き残ったのでそのまま飼うことになった

手のひらサイズのマスコット的存在

ローレット

ジャルミウスの屋敷に使えているメイドさん

とりあえず何でも食べようとする。

よく仕入れと食を追及するための旅に出ていてあまり屋敷に居ない。

サユラム

ローレットが仕入れの旅で連れてきた天使
ミレエルの事をお姉さまと慕っている
普段は天界に住んでいる
意外と頭がいい

ユミナ

うにみゃーが魔法結晶の力で大きくなった姿
基本的に子供っぽいしゃべり方をするが、なぜか演技であれば流暢にしゃべる
普段は有害性を抑えている

魔王様
ミレエルが公園で出会った子
古めかしい言葉でしゃべる

邪神さま

廃墟に閉じ込められてた女の子

いろんな姿に化けて悪戯をしていたらしい

今はミレエルの姿をまねている

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