第350話 5/21 その4
文字数 728文字
夕方というか、もう夜に近いか。
過呼吸と胸の痛み、吐き気あり。
アマゾンで北野武監督の「菊次郎の夏」を購入したのが届いて。
寝ようか迷ったけど、久しぶりに観てみた。
心が洗われるようだった。
見ていて涙がこぼれそうになるときもあれば、勇気づけられる。
これ、1999年ぐらいに公開だったと思う。
すごく楽しみにして、10代の僕は、中洲にある映画館で見た。
結構記憶飛んでいたから、あれきり見ていなかったのかもしれない。
僕はシネコンてのが、あんまり好きじゃない。
個人で経営している小さな映画館の方が、なんていうか、その経営者の癖とか好みとか、独特の空気感が好き。
昔ながらの入れ替えなしの映画館が大好きだった。
小さい頃、ドラえもんを見に行くけど、当時は席を取るシステムなんてないから、立ち見なんてのが普通で。
よく狭い通路に腰をおろして、見づらいなか、大きなスクリーンを見上げていた。
名古屋の今池だったか。
そこに東映系の映画館があって、お袋が夕方になれば、子供の映画はがらがらだと知り、それから夕方に行くことにした。
当時、1つか2つのスクリーンを使い回すから、子供用だけの映画だけじゃなく、一般の映画も上映していた。
ポスターからして、官能的な映画とか貼られていて。
それだけでも、ドキドキしていたけど、たまにドラえもん観にいったはずなのに、予告で思いきり濡れ場の映像が流れた時は、なんか恐怖さえ感じた。
大人向けの映像てのが、子供の目には暴力的に感じた。
ある種の芸術、濡れ場なんだろうけど、男の人が女の人をいじめているような錯覚を覚える。
本当にカオスな時代だったと、急に思い出した。
奥さんが帰ってくるまで、仮眠しようかな。
ではまた!
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