188 合流・Ⅰ

文字数 800文字

 どうも、リビングアーマー改め冒険書のオレです。

 どうも、リビングアーマー(腕パーツ)です。

 どうも、リビングアーマー(兜)です。

 こっちは人犬族のロロコとドワーフ嬢のアルメルとドラゴン娘のドグラ。

 そして火吹き鳥。

 ――ふごおおおお!

 危ねえ!

 俺たちは一斉に走って逃げる。

 って言っても俺は走ってないけどな。

 冒険書はバサバサ羽ばたいて。
 腕パーツと兜はフヨフヨ浮かんで。

 飛ぶように逃げる。

 しかし中途半端なパーツが集まったな。

 おかげで、くっつくこともできない。

 しかし一ヶ所に集まったことで、これまで共有できなかった意識が一つになった。

 同時に、それぞれの場所で経験した記憶も統合された。

〈おりゃあああああ!〉

 兜パーツが吸収した苔モンスターの力を発動させる。

 石畳が盛り上がって巨大な壁が生まれ、火吹き鳥の進路を塞いだ!

〈ほりゃああああああ!〉

 お次は、腕パーツが吸収したピラニア野郎の力を発動!

 大量の水が吹き出し、火吹き鳥をびしょ濡れにする。

 ――キャオオオオオオオオオオ!

 はっはっは!
 火を吹くってことは火属性。
 水には弱いだろう。

「え? リビタンさん、いつの間に魔法を使えるようになったんですか?」

 アルメルが驚いた顔をしてくる。

〈よくわからないが……モンスターを吸い込んだら使えるようになってたんだ〉

「それって、魔力吸収属性? いえ、でも、魔物をそのまま吸収するなんて……いやでも、マジカルアーマーならあるいは……」

 となにやら難しい顔をするアルメル。

 やっぱ異常なことなのか、これ。
 ドグラはなんか『よくある』みたいなノリで語ってたけど。

 詳しい話を聞きたいところだけど、ここは危険だ。
 火吹き鳥もいつまで食い止められていられるかわからないし。

 先へ進もう。

◆◇◆◇◆

 しばらく進むと扉があった。

 そこを開けて俺たちは隣の部屋へ。

 そこでは、大量の大砲の弾が飛び交っていた。
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