汐風カフェにて・さよなら、LSE!

エピソード文字数 4,319文字

箱根湯本にLSE車の乗り納めで到着したワタクシは、折り返すLSE車を見送り、その後、箱根登山線の各駅停車に乗ったのである!
あ、また風祭駅に取材ですか!
さふなり。いよいよ風祭駅モジュールの工作も大詰めであるが、詰めていくうちにどうしてもわからぬところができてしまったのだ。そこで制作のお礼も兼ねて風祭駅に行くことにしたのである!
ああ、LSE車が行っちゃいますね……これでお別れですね。
あとは我が本拠地海老名に作られるロマンスカーミュージアムでの再会を楽しみにするのだ。
そうですわね。小田急ファンの悲願であるミュージアムがついにできるのですものね。
海老名をわが「鉄研でいず!」の聖地にする計画もついに具体化するのである!
でもなー、これ、アニメにも商業小説にもなる見込みないよー。あきらめようよー。無謀だよー。雑誌「オルタニア」の「勝手に聖地騒動顛末」であえなく玉砕したばっかりなのにー。
世界征服の第一歩は海老名から! なのである!!
また鎮圧されて終わりだよー。「クーデターは鎮圧されるまでが様式美」とか言ってる場合じゃないよー。
また話が進まなくなってきましたね。で、総裁はこのあとまた風祭駅に行ったんですよね。
さふなり。
到着してまず向かったのはあの風情あるアパートなど駅裏の確認である。プライベートな場なのでコンプライアンス上、資料写真を撮るのを避け記憶するだけであったのだが、その記憶が薄れてしまい迷いとなったので、確認に行ったのである。
あそこ町工場みたいなのもあってごちゃごちゃしてて雰囲気あるけど、でもああいうのって写真撮らないとあとで模型作るときわかんなくなりますよね。
そこでコンプライアンスを守る範囲内で撮影もしたのである!
でもそれだけですか? ヒドいッ!
うぬ、もう一つの目的があるのだ。
まあ、素敵なスイーツですわ! もしかするとこれは!
さふなり。かまぼこの里の隅にある「汐風カフェ」の内装確認取材に行ったのである。
内装が素敵だなー。でも前回行かなかったのは……。
お金なくて昼餉のかまぼこ天ぷら丼だけで我慢と日和ってしまったのだ。あとで激しく後悔したのであるが、これでそれも解消である!
喫食したのである。実においちかったぞよ。
また素晴らしいトレインビューであったのだ。
駅がすぐ近くですね! 戸閉扱いしてる車掌さんもすぐ近くだ! VSEが通り過ぎていくのもばっちりですね。
駅名標がこっちにも作ってあるのが箱根登山鉄道グッジョブ!なところですね。ヒドいッ。
ツバメちゃん、それはひどくないよー。
やってくるEXE車もよく見えて素敵ですわ。
だがしかし、いろいろと気づいてしまったことがある。やはり駅の長さを詰めたことで実物どおりではなくなってしまった。

特にかまぼこの里の角と駅ホームの間が大きく空いてしまった。

そして汐風カフェの意匠や床面積が作った模型とかなり違うことにも気づいたのである!

そういえばそうかも知れません……もっと小さいカフェなのかなあ。
いや、それはかまぼこの里の短縮の時点で無理が生じておったのだ。窓の数を減らさずに短縮したため、窓が縦長に、窓割りも違ってしまった。


でも、そうと分かれば、それはそれで覚悟の上で作り込むのみである!

実物どおりに作るだけが模型ではないですものねえ。
模型は表現の一環と捉えるのがワタクシである。ゆえ、無理が生じていることも認識した上でなら問題はないのだ。
そうかもしれませんわねえ。
汐風カフェでの喫食を終えて、再び取材である。

この駅前の木の観察である。これもぜひしっかり再現したいのであるな。

あれっ、これ、もう作ってませんでした?
あれは針金にマスキングテープを巻いてスポンジを付けただけの仮のものなのだ。ゆえ、本番用はなんとかしっかりしたリアルな木にしたいのであるな。
そして最後に駅員さんにご挨拶。たまたま時間があったようで、いろいろ素敵な話を伺えたぞよ。こちらも風祭駅についての愛着をアツく語ってしもうた。実に楽しい時間であった。
この駅、駅員さんが2人もいるんですよね。駅が小さいのに。
そういうところも実に素敵であるのだ。作って、見て、使ってますます愛着が湧くのだ。それもまた模型の楽しみなり。
そういえば総裁、なにか驚愕の事実に気づいたってありましたけど、なんのことだったんですか?
それはこれだ!
風祭駅の小田原方から見た風景である。ホームの屋根上に中継信号機が乗っておる。
ほんとだ。でもこれ、光らないダミーを置くだけでいいですよね。でもこの中継信号、どこの信号機を中継しているんだろう?
それはこの赤くついている信号機なのだ!!
ええっ、これ、もしかすると駅の箱根湯本側の踏切のところ? もしかして下り線出発信号!?
おそらくさふであろう……。
ちょ、ちょっとまって! 中継信号と本信号がこんなに近いってどういうこと!?
おそらく、この出発信号はギリギリでホームが邪魔で下り線の小田原方から見えないのであろう。
しかしとはいえなんて意地悪なところにある出発信号機があるんだろう! ヒドいッ!
しかし考えてみれば、他に出発信号機をおけるところはなさそうであるからの。線路の右側においたら上り線の逆行用出発信号機と誤認してしまうかもしれぬ。線路と線路の間に置こうにも建築限界の都合上置けないであろう。
ここは勇気を持ってオミットしたほうがよくありませんか? 中継信号機の挙動はわたくしたち素人にはよくわかりませんもの。
しかし! 踏切を作るにあたってせっかくであるから出発信号機を作りたいし、中継信号機も作りたいのだ!
ひゃああ、そんな作業時間どこにあるんですか!
それがだな。昔プチラマ用に作った中継信号機と、Bトレ自動運転レイアウト用の3灯信号機があるのだ。どちらもちゃんと光るぞ。
それを流用しちゃうんですね。ヒドいッ。
プチラマもBトレ自動運転レイアウトも結局長い間放置しておったからのう。活用してやらなければかわいそうなり。
あのままじゃ日の目見ませんもんね。JAMコンで活躍させてあげたいというのはわかります。

でも、どうやって制御するんですか?

入換信号機用に使っているシグナルデコーダーSE8Cに空きポートがあるのだ。それを使えばよい。PC上からクリックで現示を転換させられる。
でもセンサーレールが使えないので自動化は無理ですね。
それでも光らない、光が変わらないよりはずっと楽しいと思うぞ。
それはたしかにそうですね。光、動き、音は模型の三大要素ですから。
地味な工作ではミエくんにかなわないからの。ここは派手に行こうと思うのである!
そして覚悟を決めて風祭駅に別れを告げ、箱根湯本に戻ってこれに乗って帰宅である!
またGSE車ですか!
これも取材の一環なのである!
はーい、乗りたい言い訳を模型のせいにしないー。
うぬう、しかもこのときまた前展望席の後ろの席にキャンセルが出て、それをとってしまったのだ。
総裁のロマンスカー好きもここまでくるとすごいですね……。
御波ちゃんドン引きしてるー。
そして乗り込んでからお腹が空いたことに気づき、これを所望してしもうた。
これ、GSE弁当じゃないですか!
大変美味であったのである!!
ほんと、総裁、食はハズさないなー。汐風カフェのゼリーだけってのは我慢してたんですね。
オサレなカフェであったからのう。ガッツリ食べるのは気が引けてしもうた。
帰りに第2菖蒲トンネルも見たぞよ。
これも取材って言いはるんですね、ひどいッ!
そこで気づいたのだが、LSEは揺れでも動画を取るケータイのカメラは揺れない。しかしGSEは揺れないのにカメラは大きく揺れるのだ。やはりサスペンションの違いで細かい揺れがGSEでは緩和されるぶん、大きなうねりのように変位しておるのであろうの。それはカメラの手ぶれ補正では補正できぬ。
なぞが一つ解けましたね。
そしてGSE車とLSE車との離合も収めたのである。
またテツ分のオーバードーズですわ……。
そして本厚木につき、駅でウロウロしているうちに、列車が次々と去っていく。
そうこうしているとまたLSEが来たのである!
「来たのである」じゃないでしょ! 待ってたんでしょ! 何分ウロウロしてたんですか!
駅は観察すると楽しいからのう。ちなみにこのとき、向かい側下りホームに撮り鉄さんがいたのだが、このワタクシの撮影の右側の電車にブロックされてほとんど撮れなかったようである。その撮り鉄さんが背の高い女の子で、華子くんにそっくりと思うたのだがのう。
えー! ぼくはちゃんとカオルちゃんにダイヤ確認してかぶらないように撮るよー。せっかくカオルちゃんっていう歩く「ダイヤ情報」がいるんだもの。
ぼくも華子くんにはちゃんとこの場合「上りホームからじゃないと列車かぶるよ」って教えちゃうなあ。
うむ、さふであるか。部員間の情報共有があり実に弥栄であるのだ。
そしてLSEは颯爽と去っていった。
次に会えるのはミュージアム完成後であろうのう、とこのときは別れを惜しみながら思うたのだ。
えっ、ということは? まさか!
それは続きにて明らかになるのだ!
ちなみにこれで我が家にVSE弁当箱とGSE弁当箱が揃ったのだ。
ほんと、ロマンスカー好きですね、総裁は。
思い出がたくさんあるからのう。
当然この本も入手しておる。床下機器の解説の詳しさなどじつにロマンスカーファンに大満足の本である。だが、これに気づいたことはないか?
え、なんだろう?
見出しを見よ!
私鉄特急のレジェンド……レジェンド……あっ!!
さふなり。KATOには鉄道模型のシリーズにレジェンドコレクションシリーズがあるのだ。
ま、まさかLSEがKATOからレジェンドコレクションで発売になるフラグ? そんな! 憶測ヒドいッ!
しかしKATOがNSEをいきなり出した前例があるからの。あれの連接機構はあのまま流用しないのはもったいないであろう。それにTOMIXのLSEは設計が古すぎるし、新規金型を起こすのもTOMIXはしんどいであろう。LSE人気を考えるとKATOが全く関心を持たないとは思いにくい。
総裁……ロマンスカー好きにもほどがあります!
そうであろうか……うぬ。しかし、JAMコンでのロマンスカー祭り、小田急マツリ開催は不可避なのだ。今年のJAMコンのテーマは「北海道」であるが、我々のテーマはそれをスルーして「小田急ロマンスカー」で決まりなのだ!
でも、そのフラッグシップになるHiGSEの工作は……。
このとき大洗駅の工作が必死で放置してました。てへ。
ええええっ、間に合うの!? ミエさんマイペースすぎですよ!!
スリリングな工作がJAMコンまで続くのである!
つづきます!!
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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。


*総裁のびっくりヒミツ能力(順次公開)

・隠れオッドアイ。安いラノベのキャラだと思われたくないので視力は悪くないのにカラーコンタクトをはめて眼の色を合わせている。しかしこのオッドアイのその眼を見てしまうと自白させてしまう作用がある。あまりにも危険なのでそれを抑制するためにもカラーコンタクト。


 ほかにもまだまだあります。

葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。

武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。

芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。


中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。

田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

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