インタビュー

エピソード文字数 567文字

「――続いてはテレビ初登場、地獄の黙示録さんでーす」

 テレビスタジオにいる客の拍手が高らかに響いた。
 これから一曲だけ初披露する本番直前のミュージシャンが映し出された。
 司会者からゲストにインタビューがはじまった。

「どうも、はじめまして」
「あれ? 髪切った?」
「ええ、切りました」
「ご存知なんですか?」と女の司会者。
「おれはインディーズ時代から彼の熱狂的なファンだからね」
「どうもありがとうございます」
「ずいぶんさっぱりしたもんだね」男の司会者はくすっと笑った。「もともとヴィジュアル系だったろう」
「イメチェンしてみました」
「まるで『ナチェラル・ボーン・キラーズ』の主役のようだね」
「そう言って頂けると嬉しいです」
「サングラスはいつもかけているの?」
「これははずせないですね」
「どうして?」
「おれは悪魔に両まぶたを売って、黒のレスポールを買う足掛かりにしたんです」
「んなこたあぁない!」
「ほんとうですよ」

 彼はにやりと笑った。
 カメラがズームアップした。
 一瞬で注目を集める。
 しんと静まり返った生放送の音楽番組……
 彼がゆっくりとした動作でサングラスを外すと、
 スタジオが騒然となり大パニックと化した。
 青ざめた顔のまま司会者の男はボソッといった。

「いったんCMでーす」
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