5.妖精王国フェアリア・フォーレスト
文字数 1,754文字
地平の見える荒野を進み、一同は国境へと向かう。
目指す先は無論、妖精王国フェアリア・フォーレスト。
どこからでも攻め放題のザル状態だが、逆に言えば中からも自由に出られる状態だ。
相手の軍も街道に陣を敷いているに過ぎんからな、少し迂回するだけで問題なく通れる。
見れば、遠くにテントの密集した野営地がある。
はっきりとは見えないが、大勢が集まっていることが伺い知れた。
その後、幾度かの休憩・野営を挟みながらも問題なく、開戦前日の昼頃には妖精王国に辿り着いた。
フェアリア・フォーレストの入り口に辿り着いた一行。
だが街は高い壁に覆われており、入り口となる門の前には一人の衛兵が佇んでいた。
別乃世たちが静止の言葉を発する間もなく。
伝令を命じられた小さな妖精が町の中―――
おそらく王城へ向かってすっ飛んで行った。