3 どれがアマナムだ
文字数 2,028文字
アマト研究所と銘打たれた建物。そのすぐそば、緑色の異形の怪物と蒼き鎧を身にまとう戦士が対峙している。
「くそう! 当たらん!」
怪物、アマナムは素早い。蒼き戦士の銃撃を縦横無尽に跳ね回り避けている。
見た目はやはり、頭部の目、鼻、口があるはずの顔のほとんどの部分は鈍く光る黒い石の様な物に覆われれ、その上下の両端からは、まるで猛獣の牙のようなモノが伸びている。
だが全身は人型を成してはいるが、緑色の身体の節々が草食動物のようにたくましくしなやかであった。
「うお~なんじゃあいつら!」
四十川は興奮している。今、このアマト研究所のドアの向こうの目の前で、特撮ヒーロードラマさながらのバトルを目撃しているのだ。グッと手を握る。戦うしかないじゃん! 四十川は胸を躍らせた。
「胸の大きな方! あ、あなた、本当にアマトなのでしたら、アマナムと戦ってください! こ、この研究所が壊されてしまいます~!」
白衣の女性は慌てふためきながら訴えている。そして彼女は、危険だからと秋と字浪、そして謎の白人男を建物内へ避難させた。
「アマナム……? アマトじゃなくて? あの二つのうちどっちかがそうだな。わ、わかんねえよどっちだよ……」
四十川は迷っている。
アマナムはアマト研究所の屋根に上ると、ちらりと四十川の方へ首を向けた。何だあいつ? と横で見ていた四十川は思った。
すると、蒼き戦士RXは手に持った蒼い銃で怪物を狙い撃ちにした。
怪物は素早く建物の陰に回り込み回避する。
「フン、見えたぜアマナムちゃんとやら…… 一発殴ってやる!」
四十川は変身の構えをとる。ゲキシン! 変身の掛け声なのか、キレのある動きとともにそう叫ぶと、朱いオーラと共に四十川の身体は変化した。
「おっしゃーー! またヘンシンできたぜ! ……ってふぉお!?」
四十川は前回と違い、なぜか服の下から変身していた。ただでさえ四十川の身体を持て余していた衣服は、さらに苦しそうにパンパンになっている。ズボンなど、太腿から尻にかけて少し破れていた。
「なんでだよ! くっそこんなもの~!」
四十川はビリビリと服を全て破り去りそしてロングブーツをすっ飛ばし、全身からあの朱き姿となった。
何だあいつは……? 戦いから少し離れた場所でなんかやっているやたらに朱い姿をした女を、蒼き戦士RXは怪訝な目で見ている。
「フウ、ヘンシン解いたらコレどーなんだ? まあいいや、アマナムちゃんをボコボコにするとしよう。それぃっ!」
四十川は人間を超えた、信じられないスピードで…… 背後からRXをブン殴った。
「!?!? な、何だお前!」
RXは前のめりに倒れた後、受け身を取り素早く四十川に銃を構えた。
「む、胸の大きな方はなぜアレックスを……?」
アマト研究所の窓から見ていた白衣の女性も呆れている。
「アレックス? アマナム???」 秋と字浪も混乱している。
「やいやいアマナム! 悪いヤツはこの四十川一サマが許さねーぞ!」
四十川はRXから銃を突きつけられているにも拘らず、RXを真っ直ぐ指さしそう宣言する。
「!? 俺がアマナム? 何を言ってるんだお前は!」
「え、ちがうの。」
「当たり前だ! というか何だお前は! アマナムでもなさそうだが…… その姿は? コスプレ女か?」
「シツレイだな! あたしはメチャンコ強いアマトとかいうやつだ!」
四十川は大きな胸をど~んと張って答えた。
「アマト……?」
蒼き戦士は四十川の拳を見た。そして四十川に言う。
「む、確かに拳に石が…… 色がおかしい気もするが…… しかしなぜ人間の顔が残っている! そんなアマトは聞いた事がない!」
「そうなの? つーかそんなこと言われれても、あたしもアマトの事よく知らねーし」
四十川は朱い紋様の混じる自分の頬をペシペシした。そしてどいつもこいつも何も知らねーのか! と少しイラっときた。
「と、とにかく俺は、この蒼い機械のスーツはアレックス、RXだ! アマトや人間の敵ではないぞこのバカ女!」
「アレックス? ふんふんそういう事なら仕方がない。一緒にあの緑のアマナム? とかいうのを倒そうではないかアレックス!」
四十川は自分の失敗に目もくれず、余計に胸を張るとそう言う。RXが呆れていると、アマト研究所の方からガラスの割れる音がした。
「!? いかん! あの建物の中にアマナムが! くそ! お前のせいだ!」
RXは急いで研究所へ走っていく。速度は全速力の成人男性、いやそれ以上だ。その重そうな姿からは信じられないほど早い。
「あーコラ人のせいにすんな待てーー!」
四十川も負けじと、RXよりも抜群に早きスピードで追いかけていった。
こうして、蒼き戦士RXと四十川の共闘が始まった……?
「くそう! 当たらん!」
怪物、アマナムは素早い。蒼き戦士の銃撃を縦横無尽に跳ね回り避けている。
見た目はやはり、頭部の目、鼻、口があるはずの顔のほとんどの部分は鈍く光る黒い石の様な物に覆われれ、その上下の両端からは、まるで猛獣の牙のようなモノが伸びている。
だが全身は人型を成してはいるが、緑色の身体の節々が草食動物のようにたくましくしなやかであった。
「うお~なんじゃあいつら!」
四十川は興奮している。今、このアマト研究所のドアの向こうの目の前で、特撮ヒーロードラマさながらのバトルを目撃しているのだ。グッと手を握る。戦うしかないじゃん! 四十川は胸を躍らせた。
「胸の大きな方! あ、あなた、本当にアマトなのでしたら、アマナムと戦ってください! こ、この研究所が壊されてしまいます~!」
白衣の女性は慌てふためきながら訴えている。そして彼女は、危険だからと秋と字浪、そして謎の白人男を建物内へ避難させた。
「アマナム……? アマトじゃなくて? あの二つのうちどっちかがそうだな。わ、わかんねえよどっちだよ……」
四十川は迷っている。
アマナムはアマト研究所の屋根に上ると、ちらりと四十川の方へ首を向けた。何だあいつ? と横で見ていた四十川は思った。
すると、蒼き戦士RXは手に持った蒼い銃で怪物を狙い撃ちにした。
怪物は素早く建物の陰に回り込み回避する。
「フン、見えたぜアマナムちゃんとやら…… 一発殴ってやる!」
四十川は変身の構えをとる。ゲキシン! 変身の掛け声なのか、キレのある動きとともにそう叫ぶと、朱いオーラと共に四十川の身体は変化した。
「おっしゃーー! またヘンシンできたぜ! ……ってふぉお!?」
四十川は前回と違い、なぜか服の下から変身していた。ただでさえ四十川の身体を持て余していた衣服は、さらに苦しそうにパンパンになっている。ズボンなど、太腿から尻にかけて少し破れていた。
「なんでだよ! くっそこんなもの~!」
四十川はビリビリと服を全て破り去りそしてロングブーツをすっ飛ばし、全身からあの朱き姿となった。
何だあいつは……? 戦いから少し離れた場所でなんかやっているやたらに朱い姿をした女を、蒼き戦士RXは怪訝な目で見ている。
「フウ、ヘンシン解いたらコレどーなんだ? まあいいや、アマナムちゃんをボコボコにするとしよう。それぃっ!」
四十川は人間を超えた、信じられないスピードで…… 背後からRXをブン殴った。
「!?!? な、何だお前!」
RXは前のめりに倒れた後、受け身を取り素早く四十川に銃を構えた。
「む、胸の大きな方はなぜアレックスを……?」
アマト研究所の窓から見ていた白衣の女性も呆れている。
「アレックス? アマナム???」 秋と字浪も混乱している。
「やいやいアマナム! 悪いヤツはこの四十川一サマが許さねーぞ!」
四十川はRXから銃を突きつけられているにも拘らず、RXを真っ直ぐ指さしそう宣言する。
「!? 俺がアマナム? 何を言ってるんだお前は!」
「え、ちがうの。」
「当たり前だ! というか何だお前は! アマナムでもなさそうだが…… その姿は? コスプレ女か?」
「シツレイだな! あたしはメチャンコ強いアマトとかいうやつだ!」
四十川は大きな胸をど~んと張って答えた。
「アマト……?」
蒼き戦士は四十川の拳を見た。そして四十川に言う。
「む、確かに拳に石が…… 色がおかしい気もするが…… しかしなぜ人間の顔が残っている! そんなアマトは聞いた事がない!」
「そうなの? つーかそんなこと言われれても、あたしもアマトの事よく知らねーし」
四十川は朱い紋様の混じる自分の頬をペシペシした。そしてどいつもこいつも何も知らねーのか! と少しイラっときた。
「と、とにかく俺は、この蒼い機械のスーツはアレックス、RXだ! アマトや人間の敵ではないぞこのバカ女!」
「アレックス? ふんふんそういう事なら仕方がない。一緒にあの緑のアマナム? とかいうのを倒そうではないかアレックス!」
四十川は自分の失敗に目もくれず、余計に胸を張るとそう言う。RXが呆れていると、アマト研究所の方からガラスの割れる音がした。
「!? いかん! あの建物の中にアマナムが! くそ! お前のせいだ!」
RXは急いで研究所へ走っていく。速度は全速力の成人男性、いやそれ以上だ。その重そうな姿からは信じられないほど早い。
「あーコラ人のせいにすんな待てーー!」
四十川も負けじと、RXよりも抜群に早きスピードで追いかけていった。
こうして、蒼き戦士RXと四十川の共闘が始まった……?