第4話

文字数 1,711文字

封筒にトランプのキング、ジョーカー、ジャックにURLを書き込みそれぞれに郵送をした。彼らは何を思い何を感じるのだろうか。

●ストック
元コンセプトカフェ同僚 女 ひかり

毎年夏になると思いだす子がいる。今住んでる場所も勤務先も連絡も分からない。これは、復讐の話ではなく私が一番大好きで大好きで
愛してた人で私を一番傷つけた人の話である。
彼女との出会いは私が働いていたメイドカフェで彼女はキッチン担当の後輩だった。第一印象は災厄でなよなよした子だなと思っていた。
最初の切っ掛けは何だったんだろうか、確か夏のイベントの準備で話すことが多くなりいつのまにかいつもそばにいて、私のことを注意
してくれて、よく遊ぶのが当たり前になって、彼女は私にとって傍にいるのが当たり前な存在になっていった。
どうして好きになってしまったのだろうか。
どうして友情で我慢できなかったのか。
気付いたら好きになっていた。わたしは、初めて女の子を好きになったのである。世界中の誰よりも
最初は自分がおかしくなったのかと思った。何度も何度もこの気持ちは、違う。勘違いだと思いこもうとした。
でも、出来なかった。わたしは、ひかりのことが好きだと気付いてしまった。
ひかりは、男にも女にもモテていてよく職場で告白をされていた。彼女の大学にも彼女のことが好きな子がいてその子に飲み会でキスを
されたと言われた。嫌だった。悲しかった。勇気を出して、他の女の子とそういう事をしてほしくない。とメールを送った。手が震えた。
後戻りが出来ないところまで到達してしまったのだ。彼女からの返事はすぐに来た。

私のことが恋愛として好きなの?

わたしは、大好きだよ

そう答えた。

じゃあ、付き合う?

びっくりした。二度見した。涙が出るほど嬉しかった。でも本当は、私はこの時に気付くべきだった。

彼女の言葉の意味を
それを知ったのは数年後あとの話。

付き合ってからは本当に幸せでした。職場の人には秘密にしてましたが、ひかりは、声に出さなくても私のしてほしい事を当ててくれたり、
ほぼ毎日会えたり彼女のこと知るたびに好きが増していきました。でも、彼女には、彼氏がいたのです。そして、コスプレイヤーの相方(元彼女も)
私は、同性愛のことをよく知りません。だから、ひかりに言われたことをそのまま鵜呑みに、いえ信じていました。実際彼氏も彼女も作る
バイの方も多いいみたいですしね。

でも、初めて遠くへ行くデートの日、彼女はキスマークをつけていたのです。ショックでした。私は、その意味を全然理解してなくて
理解ができてなかったのです。

それは、ルール違反だよって私は言いました。

彼女はいろんな言い訳を言いました。その言葉どれも私の心に響かなかった、届かなかった。私は、怖くなったのです。
彼女の体のキスマークを見るたびに自分の中で何とも言えない感情がめばえました。焼きもちや独占欲なんてものではなく心のそこからの欲
それが噴き出してきました。どうして、私だけのものにならないのだろうか。私は、彼女の中でなんのために存在をしているのだろうか。

トイレに行って戻ってくると誰かに電話をしているあなた、私が寝た後に誰かに連絡をするあなた。嘘はきらいです。
でも、もっと嫌いで虚しいのは嘘を知りながら知らないふりをしている自分。頭がおかしくなりそうでした。彼女だけを信じるのが正解なのか
どんどん、わたしとひかりだけの世界になっていくような、箱の中に閉じ込められてる気がしました。

誰かに話を聞いてほしくて同性愛の子に相談をしました。話を聞いてもらっても自分の中で答えは出ませんでした。
ある日大阪に旅行に行かない?と言われました。本当に嬉しくて嬉しくて幸せでした。
旅行の三日前彼女から電話がありました。

別れよう

他にも何か言ってましたが、覚えてません。私はびっくりして理解ができなくて完全に思考が停止しました。震えた声で勇気をだして

何で?

答えはなく電話を切られました。そのあと、再び彼女から電話がきましたが、怖くで出れませんでした。




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