螺旋階段のように巡って来る、二、三年に一度の試練

文字数 814文字


自分は基本的に理由が無いと落ち込めない。
「何か分からないけど気分が落ちる」という事は滅多に無い。

掘り下げれば、そこにはいつだって明確な【訳】が繋がっているから。


だから「訳なく落ち込む」事はそうそう無い。





そして理由が分かっているからこそ、
落ち込んだり深く傷付いたとしても、
割とすぐに別の「角度」や「解釈」や「見解」を拾う事も出来るから、


それらは間も無く「気付き」や「学び」や「教訓」となって一日もあれば【感謝】に変わる。
一日掛けて消化されて、
自分にとっての【栄養】に成る。




だから立ち直れないのは極めて稀。


逆に言えば、
立ち直れなくなるのはそれだけ心が切り詰めた時。


どんな解釈も角度も心の声も許さぬ程、
何ぴとの言葉も差し込めぬ程に滅入った時。



その時はもう本当に救えない。

短くてひと月。永くて半年は同じ感情が根深く残る。
心臓に重石を載せて衣食住を共にする。

これは周期的に言えば、二、三年に一度ほど。







その二、三年に一度の出来事が起きてから、
今日で大体、一週間。



良かれ悪かれ同じ感情はいつまでも続くものじゃない。
同じ感情で同じ言葉で、
同じ状況で同じ落ち込み方なんてもう二度と出来るものでもない。


だから【今】知る。




とことん味わわせて
とことん【経験】をさせてやる。
没頭させて考えさせて、

打ち拉がれさせて選択させる。

そこで漸く血の通った信念というものは生まれるから。


そこで選んだ選択が、
また新たな気付きや障壁という開拓の道に出会わせてもくれるから。





今はその為に必要な時間で
「欠かす事が出来ない」時間。

だから経験が叶う時に経験する。
体感を許されるタイミングで体感する。




永く一瞬の人生の中で、
今この感情を「身に覚えさせられる」のは、今居る自分でなければ務められない事だから。





自らの実感が伴った言葉ほど自分を納得させられるものは無い。

自分の言葉に【意志】を灯せるものも無い。



とことん落ちた後で
沈む所まで沈んだ後で


やっと拾える【地底の砂】があるんですよ。
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