on that day 女神の思惑/Diva Side
文字数 3,243文字
結局、当初の要望どおり串焼き屋の焼き鳥、肉屋のコロッケなどを買って食べ歩き、さらにケーキ屋で色々購入して公園で一休みしていた。
女神にも悪魔にもならないとなると、神界と地獄の中間に位置する魔界に行くことになります。
もちろん、そういった卒業生もいることはいるんですが・・・
私の場合、立場上そういったわけにはいきませんで。
アナザってのは、主神っていうんだからすごい神様なんだろう。
その神様が、アーマを「そのように」造ったんだ。
アーマが今の神界の方針に合わないというのなら、アナザも今の神界について間違っていると考えてるんじゃないかな。
その上で、アーマがどう行動するか、それによって今の神界をどう変えるのか。
―――それが知りたかったんじゃないか?
いや、まぁ俺にも分からんがな。
人間の戯言と聞き流してくれてかまわん。
―――だが、「神界に行くしかない」ってのは違うと思う。
お前は、もっと自由に選択していいはずだ。
仮に、それが主神とやらの意にそぐわないのであったとしても。
俺はそれでいいと思う。
突如、苦悶の表情を浮かべて暴れだす別乃世。
振り回すその手がアーマの持っていたケーキの入った袋に当たり、地面に叩き落とした。
・・・数拍の後、アーマは覚悟を決めた。
人気のない公園の、さらに人目につかない物陰の奥。
アーマは別乃世を引っ張り込んで、ぎゅっと抱きしめた。
―――どれだけの時間が経ったのか。
数分か、数十分か、それとも数時間か。
正気を取り戻した別乃世に、ほっとしたようなアーマの顔が眼に映る。
…… for epilogue