22*隠されたツクヨミ

文字数 7,337文字

 タカヒメとワカフツヌシさんは、行きたい神社があるといい、最終電車に合わせて別行動。19時に和歌山市駅に集合。なんか修学旅行みたい。
「姫、どこに行くのでございますか?」
「うーん、とりあえず名草の姫とナグサヒコの関係を知るために名草山に行く」
 和歌山市駅から紀三井寺駅までは紀勢本線で40分。すっかりと鉄オタ(乗り鉄)。神社専門のツアコンになろうかな。車中で神社を調べる。
 考えてみたら、国ツ神一行はなにもしてない。これじゃツクヨミと愉快な仲間達じゃないか。
「ワタクシは情報と知識を……すみません。たいしてないのに偉そうに言いました」
 あいかわらず謙虚。謙虚というより卑屈なオオクニヌシさん。昨日は良かったのに。
「姫、ワタシは姫を守ります」
「ボクはツーちゃんを見てる」
「もういいです」
 わかりやすく溜息。
「だ、だいたい、スマホを、持ってない」
 なるほど。クエビコさんの言うとおり。

「矢宮神社の社伝に、ヤタノカラスが名草の姫を討ち、国ツ神を諭し、天ツ軍を導いたって」
「カ、カラス衆の頭(カシラ)だ。ミサキ神と成った。名草村を治めてた名草の姫を討ったと、つ、伝えたいのだろう。オレは居なかったのでわからない。し、史実もわからない」
 偉い祭神、祖神のほうが祀りがいはある。自慢もできる、のかな。
「姫、ミサキ神は、天ツ神に媚びるため、必死でございましょう。天ツ軍が勝ち、中ツ国を治めたときに、軍功で神位、神領(領地)が決まります」
 福岡にある賀茂神社の社伝は、ヤタノカラスが天ツ軍を導くために豊国(豊前国)から大和国へと渡ったと伝える。そして熊野那智大社の摂社・御縣彦社で登り、紀伊山地、高見山地を越え、降りた宇陀(菟田)に、八咫烏神社がある。神話で、ヤタノカラスに導かれ、天ツ軍は紀伊国の山々を越える。ヤタノカラスが導かなければ越えられなかった。熊野大神、つまりスサノヲさんのミサキ神がチェンジで天ツ神に仕え、軍功者、出世頭となった。正しく立身出世の渡世術だ。
 神話にヤタノカラスは三本足と書かれてない。古代中国の伝承の鳥・三足烏と合わさり、三本足となる。古代中国でヤタノカラスは死んだ王の霊魂を太陽に導くという。ヤタノカラスの伝承は、中国、朝鮮半島、福岡、和歌山、奈良とつながる。
「クエビコさん、カラス衆は熊野以外も居たの?」
「ああ、ナ、ナグサも居た」
 ニギハヤヒを祀ってる藤白神社は、鈴木姓の発祥地。九十九王子で五体王子のひとつ、藤白(若一)王子の跡地に建つ。九十九王子は熊野大神の子神(ミサキ神)。熊野詣の守り神。皇族や貴族を導くため、修練者によって熊野古道に建てられた神社。熊野三所大神社も元・九十九王子のひとつ。つまり部下のカラス衆(神人)が、上司のミサキ神を祀ってた。
 戦国時代に名草を本拠地とした雑賀衆という傭兵集団が居た。代々の頭は鈴木孫一を名のる。紀伊国北部にある根来寺の僧兵集団・根来衆とともに大阪の石山本願寺で織田信長を苦しめ、後に豊臣秀吉を助け、戦国時代を暗躍。
「関ヶ原の合戦で石田三成を助けたのに、なぜか徳川家康に仕えた。そして水戸藩の重臣となってる」
「カ、カラス衆というのは、そういう、しゅ、集団だ」
「ムー的な秘密集団だね」
 ムー的な展開になってくる。
「むー?……よ、よくわからないが、すぐに裏に隠れる卑屈、卑怯、卑劣な集団。う、裏で、じぶんが、正しいとコソッと言う。正しいと考えるならば、表で、ど、堂々と言え」
 南朝があったり、倒幕運動の天誅組がいたり、けっこう物騒な処。まあ、カラス衆の就職、転職に便利な処だったんだろう。

 ワカヒコくんは昨日も今日もつまらないという感じ。
 あれ、トミビコさんがワカヒコくんを見てる。トミビコさんとワカヒコくんは親子関係のようだ。オオクニヌシさんよりトミビコさんのほうが、父親のイメージにぴったり。
「ねえ、トミビコさんを祀る神社はあるの?」
「ありません。いや、ありましたが、トミ族はニギハヤヒに仕え、ニギハヤヒを祀ってます。トミ族はワタシだけでございます。だからワタシを祀る社はありません」
 勝てば官軍、負ければ賊軍。賊軍の長を祀れない。道理はどうあれ、勝てば正義。天ツ神に抗った神は祀りたくない。後裔は関係もないけど、なんか哀しい。
「じゃあ隠世に隠れてたときは、どこで眠ってたの?」
「死にぎわをオオクニヌシ殿に助けられ、恥ずかしながら覚えてません」
 調べてみたが、ない。トミビコさんは、オオクニヌシさんをライバルと思ってる。聞けないのだろう。
 そうか。ニギハヤヒは天ツ軍側で考えれば、先に降り、大和国を貰い、天ツ軍に献じ、東の軍将トミビコを討った軍功者だ。ヤタノカラスと同じだ。
「ボクもないよ。タカちゃんの神社で眠った。永遠の貸しだからっていうんだよ、酷い。酷いよね、ツーちゃん」
 ツンデレのタカヒメにデレはあるんだろうか。

 隠世で、祀られる神社で眠れば国ツ神も時間を越えられる。元・天ツ神のワカフツヌシさん、ワカヒコくん、スサノヲさんの神統を継ぐオオクニヌシさんとタカヒメは眠らず、時間を越えられる。しかし国ツ神のトミビコさん、ニウヒメさんは眠らないと時間は越えられない。つまり年齢を重ねる。神威で多少長寿といえど、祀られる神社があるかないかは大きい。
「オオクニヌシさんは出雲大社で眠ってたの?」
「ホヒ族の奉じる杵築はワタクシの幽宮。眠らされたが正しいです」
 祟り神を祀り上げる感じ。
 御霊信仰。怨霊を鎮めるために祀り上げる。祀り上げれば御霊という守り神となる。まあ、祀る人のかってな都合。スサノヲさんを祀る素盞嗚神社は疫病を防ぐ神社、マガツヒさんを祀る甘樫坐神社は虚偽を正す神社。マガツヒさんも祀れば禍いや穢れを防ぐ神となり、虚偽を正す神となるらしい。
 しかし。
 大和国一丁目一等地を治めてたトミビコさんを祀り上げるのは難しいか。
「クエビコさんは祀っても、しかたがないよね」
「ど、どういうことだ。し、心外だ」
「オオクニヌシさん、私はどこの神社で眠ってたの?」
「わかりません。スサノヲ様に聞かないと」
「和歌山も島根もツクヨミを祀る神社はないよね。神社はたくさんあるのに」
「イ、イヅモは闇見国に、爾佐神社がある。ただ、さ、祭神を隠してる。キイはツクヨミを主祭神で祀る社はない。ス、スサノヲがキイに、隠したのに。笑える」
「笑わないでよ」
「オ、オレは笑わない。ツクヨミを、月神をイヅモは隠した。キイは、か、隠された」
 なんで。
「キ、キイは、狩猟、漁労で糧を得る山人族、海人族が居た。日神より月神を、ま、祀った。月の朔望は、し、死と再生の象徴。月明かりは夜の山や海の生活に必要だ。ちょ、潮汐は獣や魚の習性に影響を与える。や、山と海だけのキイに、月神を祀る社がないのは、お、おかしい。やがてキイに農耕と、ム、ムラ社会ができた。日神信仰が絶対になった。ひ、陽と暦が大事。どちらも権威の、象徴だ」
 やはりキイに月神を祀らないのは不思議だよね。
「イ、イヅモは、ホヒ族が隠したいのだろう。ホヒ族は、ツ、ツクヨミが嫌いだったからな」
 え、嫌われてたの?
「キイは、の、農耕文化を齎したナグサヒコと、日神信仰を齎したカラス衆が関わってる。お、思わないか、オオクニ」
「そうですね」
 オオクニヌシさん、ちょっと不機嫌そう。
 そうか。矢倉神社や高倉神社は日神の降りる処と思ってたけど、月神も考えられるわけだ。それにカラス衆は山人族。なんで日神信仰になったんだ。
「しかしアタ族は、月神を祀ってません」
「アタ族?」
 クエビコさんも不機嫌そう。眉の処のへの字が歪む。
「なんかあった?」
「い、古の戦の話だ」

 九州南部の薩摩国と大隅国(鹿児島県)、日向国(宮崎県)は、昔は襲(熊曾/熊襲)国と呼ばれ、天ツ神に激しく抗った。中心は薩摩半島に住むアタ族。
「天ツ神が治めてたんじゃないの?降りた処だよね」
「と、とりあえず話を聞け」
 抗った人々は熊曾。従った人々は隼人と呼ばれ、畿内に強制移住。特に山城国(京都府)に多かった。従った隼人も、故郷の熊曾の反乱に応じ、度々と反乱を起こした。海幸山幸神話の、海のサチヒコはアタ隼人の祖神だ。弟の天ツ神の山のサチヒコと争い、負けた。負けたときの苦しむ姿をまねたのが隼人舞。神社の警蹕は、元は隼人の吠声で、隼人は吠える犬(番犬)と呼ばれた。潮嶽神社の伝承は有名。
「あの門を開けるとき、オオって叫ぶの?」
「そ、そうだ。神が通るときのミサキ祓いだ。ひ、人を畏まらせる」
 山のサチヒコの母神コノハナサクヒメはアタの姫。オオヤマツミの娘神。オオヤマツミは山神、島も山ということで海神。コノハナサクヒメの姉のコノハナチルヒメは、別名をイワナガヒメ。山のサチヒコの父神に嫁いだが、捨てられた。オオヤマツミは怒った。
「ブ、ブサイクだった」
「あいかわらず偉そうね。じぶんはハンサムと思ってるの?」
 後にイワナガヒメはスサノヲの従神に娶られた。オオヤマツミはイワナガヒメを迎いいれたスサノヲが好き。和歌山の須佐神社はオオヤマツミに仕えてた一族だった。
 やがて山のサチヒコはオオワタツミの娘神を娶った。オオワタツミは海神。スサノヲはイザナギに海原を治めるように命じられたが、嫌がったため、今も海原はオオワタツミが治めてる。オオワタツミは、山のサチヒコが好き。つまり海原は天ツ神の領域といわれる。オオワタツミは、山のサチヒコを持てなし、娘神を差しだし、海のサチヒコに勝つ方法を教え、至れり尽くせり。
「山のサチヒコなのに山に嫌われ、海に好かれたんだ」
「そ、そうだ。山のサチヒコはアタ族を取り入れようとしたが、え、偉そうだったので嫌われた。だから神話で、ア、アタ族の神を天ツ神に従うように、祀り上げた」
 オオヤマツミは、南部の海人族が崇める神。オオワタツミは、北部の海人族が崇める神。
 九州の海人族は、黒潮で、インドネシアから南部へと渡ってきた古い一族と、対馬海流で、中国南部や朝鮮半島から北部へと渡ってきた新しい一族があった。
 九州の式内大社は対馬国、壱岐国、北部の筑紫国(筑前国・筑後国/福岡県)に集まり、天ツ神が治めたという南部の薩摩国、大隅国、日向国は大隅国の鹿児島神宮だけ。薩摩国は小社2社、大隅国は大社1社と小社4社、日向国は小社4社。
「式内社ってなに?」
「て、天武天皇が命じ、定めた社格だ。小社と大社、さ、更に大社の上に名神大社がある」
 また、天武天皇か。40代天武天皇は飛鳥に宮処を構え、日本の統治機構、宗教、文化の原型を作った。日本という国号も天武天皇が決めた。そして神話の編纂、神社の整備を行った。
「え、神話を書いたの?」
「本人は書かないだろう。書かせた」
「式内社はどう決めるの?」
「か、かんたんに言うと、天ツ神が認める式内社と、み、認めない、よくわからない式外社だ」
「島根も式内社はあるの?」
「ホ、ホヒ族が国を治め、認められた社は、ある」
「やはりホヒ族がうらぎったの?」
「ホ、ホヒ族の後裔が治めてるだけだ。し、史実はミナカタが負け、コトシロが降伏を、申しでた。うらぎり、ま、負戦の原因は、オレは居なかったのでわからない」
「タカヒメと同じか」
「は、話を続けるぞ。……ツ、ツシマは名神大社6社と小社23社、イ、イキは名神大社6社と大社1社と、小社17社もある。あの小さな島に」
 実は社格だけでなく、祀られる神様も神位がある。文位、武位(勲位)、品位があるらしい。

 神話で、ツクヨミ(三貴神)が生まれた処は筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原。天ツ軍が降りた処は筑紫の日向の高千穂の久士布流多気。筑紫の日向はどこか。筑紫は古代の九州、または九州北部の古称。または筑紫国(福岡県)。日向は日に向かう地、または日向国(宮崎県)。小戸という地名は福岡県福岡市も、宮崎県宮崎市もあり、ともに小戸神社が建てられてる。無格社なので、神話に合わせて建てたんだろう。どちらも筑紫の日向と言いはってる。高千穂という地名で、筑紫の日向の定説は、日向国となる。当然異説もある。
「し、神話が現実(史実)を、か、変えた」
「どういうこと?」
 神話で、九州(筑紫島)は筑紫国、豊国、肥国、襲国の4国とある。日向国にツクヨミが生まれ、天ツ軍が降りたという神話が先に書かれ、後に現実の日向国ができた。神話の書かれたあとの律令制成立に伴い、襲国を薩摩国、大隅国、日向国に分けたという。
「し、神話で書きたかった処はツクシで、書かなければ、な、ならなかった処はヒムカだ。北部の海人族に好かれたが、南部の海人族に嫌われた天ツ神が、ど、どちらもオレの国と書いた」
「つまり天ツ神は九州南部を治めてない?」
「い、いや、治めてもらった。また、神話が現実を、か、変えた」

 少し話は戻る。
 薩摩半島野間岬の小さな漁村に、神話でいう笠沙之御前(吾田の笠狭碕)に、山のサチヒコの父神が暮らしてた。鹿児島県南さつま市に神話に因んだ村を現実に作った。伝承も所縁もない村が1922年に笠砂村となり、1940年に笠沙町となった。しかし2005年に南さつま市になり、なくなった。今は野間神社があり、天ツ神を祀ってる。
「コノハナサクヒメと会った処なのに、無くなったの?」
「し、失敗例だ。次は成功例の話だ」
 なぜか鹿児島県の畏敬のシンボルとなる桜島、祖神となる熊曾や隼人を祀る神社は少ない。鹿児島神宮の鑰(鍵)を納め、海のサチヒコを祀る鑰島神社くらい。しかし天ツ神を祀る神社は多い。宮崎県も霧島神社は天ツ神を祀ってる。
「勝てば官軍、負ければ賊軍。賊軍の長を祀れない。天ツ神に抗った神は祀りたくない?」
「そ、そうだ。神話に合わせ、さ、祭神を変えた」
 鹿児島県、宮崎県の神社に、善くも悪くも大きく影響を与えたのは島津忠久。摂津国(大阪府)の住吉大社で産まれ、信濃国を経て大隅国、薩摩国、日向国の守護職に任じられた。鹿児島神宮をはじめ、鹿児島県、宮崎県の神社の崇敬と、県民教育に励んだ。鹿児島県に諏訪大社の分詞の南方神社が多いのも影響という。
「す、崇敬の結果、祭神は天ツ神に変わり、教育の結果、クマソやハヤトは尊王攘夷を謳い、め、明治維新を進めた。わ、笑える」
「笑えないよ」
「い、いや、笑えることに、か、変えられなかったこともある」
 鹿児島県、宮崎県にダイダラボッチのような大人弥五郎の巨人伝承がある。一説に弥五郎のモデルは隼人の反乱の指導者という。五郎は御霊が訛ったという。
「し、神話(神代)は現実(現代)に続いてるが、神話の前も、げ、現実が続いてた。ずっと現実は続いてた。神話があり、現実があるのでなく、つ、続いてる現実の一部を枉げて書いたのが神話だ。と、時の権力者は、じぶんの都合で書いた神話に合わせ、現実を変えた。け、権力は続かなかったが、後の時の権力者も、じぶんの都合で神話を読み変え、げ、現実を変えた」
「かってな権力者ね」
「そ、そうだ。脳髄が腐ってる」

「それでなんで和歌山のアタ族は月神を祀ってないの?」
「わ、わかるか」
 長い話はなんだったんだ。
 阿陀比売神社の祭神は、山のサチヒコとアタの姫で、配祀で、海のサチヒコを祀ってる。残念だけど、摂社、末社に月神は祀ってない。クエビコさんが本社以上に末社が大事と教えてくれた。摂社は本社祭神に関わる神、末社は明治維新の神社合祀で周辺の神社の祭神、または本来の本社祭神という。
「天ツ軍に無血降伏か。後にアタのウガイ族となる」
 スマホで調べる。
「こ、この辺はヤマトとキイの要衝。吉野山の近く。タ、タツタからアスカへと本陣を遷してた、天ツ軍の行軍で悩んでた頃だ。アタ族は、く、国ツ軍に参じてなかったといえ、うらぎられた」
 それで不機嫌だった、それで長い話だった。あいかわらず、ぶっきら棒。
「しかたがないです」
 オオクニヌシさんは溜息をつく。
 鹿児島の月読神社と、京都府京田辺市の月読神社、朱智神社。隼人が月神を祀ってる。
「し、神話のツクヨミでない月神だろう。後に祭神を、ツ、ツクヨミと変えた」
 神話のツクヨミでなくても、月神を祀ってる。和歌山は月神も祀ってない。
「ヤ、ヤマトも、ツクヨミ、月神を祀る神社は、ない。ヤマトは、し、神話を書いた国だ。トミビコと同じ、天ツ神が隠した」
 クエビコさんの、目の処の、のの字が横にひしゃげる。目を瞑ってる。
 出雲国はホヒ族が、大和国は天ツ神が隠した。
「ま、前も言ったように、神話で書いてないことは大事でない。例えば、う、海幸山幸神話は三兄弟だが、3人目は出ない。別天ツ神の造化三神のアメノミナカヌシは出ない。三貴神のツクヨミも同じ。大事な神、大事な神に対する神、む、無為の神。神話のツクヨミは無為の神だ」
 ひ、ひどい。
「し、しかし神話と現実は違う。神話に関わらない神も現実に居る。神話に合わせて祭神を変えても痕跡は残る。神話と現実の辻褄が合わなかったり、ほ、本来の祭神が見つかったり。伝承が残ったり。キイは月神の痕跡がない。確かに神話に書かれてないツクヨミを祀る必要はない。だが、月神を祀らない、祀れない理由がわからない。月神は人が、いや、動物、植物、す、全ての生物が生きるために大事な、神だ」

 おまけ。
 別天ツ神の造化三神は、最初に現れた神様のアメノミナカヌシ。次にタカミムスヒ、カミムスヒ様が現れた。天の中央に居る神様という神名で、北極星の神格化。古代中国の太一(天皇大帝)と同神。神話は神名だけで出ない。
 海幸山幸神話は、民話の浦島太郎の元話のひとつ。なぜか神宮内宮の別宮のひとつに玉手箱が奉じられてる。また、伊勢地方に浦島太郎の伝承がある。
 鹿児島神宮の鑰は……など、調べれば調べるほどおもしろいけど、次の展開で(笑)。
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