第62話

文字数 7,650文字

 「…どうなんですか?…」

 和子が、問い詰めた…

 私は、驚いた…
 
 というより、愕然とした…

 まだ、会ったばかり…

 再会したばかりで、いきなり、核心に触れるとは、思わなかった…

 私が、戸惑っていると、

 「…歳を取ると、つい、せっかちになってしまって…」

 と、和子が、恥ずかしげに、言った…

 が、

 これで、一気に肩の力が抜けたというか…

 雰囲気が和んだ…

 当初の緊張した空気がなくなった…

 私は、それを見て、

 「…わかりません…」

 と、答えた…

 「…わからない? …どうして、わからないの?…」

 「…まだ、実感が湧きません…」

 「…どういうこと?…」

 「…私が、伸明さんと、結婚すると、周囲は、騒いでいますが、実感がありません…」

 「…」

 「…だから、よくわからないんです…」

 私が、言うと、和子が、考え込んだ…

 そして、しばらくして、

 「…正直な方ね…」

 と、私を評した…

 「…なぜ、正直なんですか?…」

 「…アナタが、実感がないという話…孫のリン…彼女から、アナタと、伸明の関係を聞いています…」

 「…」

 「…失礼ながら、まだ、男女の関係にも、なってないんじゃ、ないんですか?…」

 私は、和子のあまりにも、直球な質問に、どうして答えていいか、わからなかった…

 だから、

 「…」

 と、無言でいた…

 「…やっぱり…そう…」

 私が、答えないことが、男女の関係になってないことを、肯定したと、思ったようだ…

 が、

 和子の言葉は、意外にも、

 「…そんなことは、どうでもいいのよ…」

 と、いうものだった…

 「…どうでもいい?…」

 これには、私も驚いた…

 思わず、ポカンと口を開いた…

 「…男女の関係になれば、結婚するとか、しないとか、ありえないでしょ? だったら、結婚したら、離婚はしないの? と、言ってやりたい…」

 ざっくばらんに、和子が答える…

 私は、和子が、あまりにも、ざっくばらんだから、驚いたが、これが、和子だと、思い出した…

 紛れもない、五井家の女傑…

 亡くなった、五井家当主、建造の弟、義春と結婚していた、女性…

 建造の後、五井家当主を目指していた、義春が、自分が、会長を務める五井の関連会社の不正が、見つかって、あえなく、自分で、命を絶った…

 自分の会社の不正が見つかるようでは、五井家の当主になれないことが、わかったからだ…

 それを、この和子は、痛烈に批判した…

 当主になる器がない人間が、当主になろうとしたのが、そもそもの間違いだと…

 それを隣で、聞いていた、菊池リンが、

 「…おばあさま…そんなこと、言わないで…」
 
 と、泣いていた…

 そんなセリフを、普通に言える女…

 それが、諏訪野和子だと、思い出した…

 そんな和子だから、平然と、

 「…私と伸明が、まだ男女の関係になってない…」

 などと、言えるのだろう…

 ある意味、常識外れ…

 だが、

 それが、嫌ではない…

 嫌みに感じない…

 それこそが、この和子の人徳なのかもしれなかった…

 同じ言葉でも、口に出す人間が、誰かで、印象が変わる…

 要するに、他人が聞けば、悪口でも、悪口に聞こえない…

 それこそが、その人間が持つ人徳なのだろう…

 私は、考える。

 和子は、それを、生まれつき、持っている…

 そして、もしかしたら、それこそが、五井…

 五井=金持ちの証(あかし)…

 あるいは、

 五井の血の持つ力なのかもしれない…

 五井のような歴史のある、お金持ちを他に知らない私は、無理やり、五井の歴史と、目の前の和子の特徴を結び付けて、そう判断した(苦笑)…

 これは、貧乏人の家に生まれた、私のひがみかもしれないし、そうでは、ないのかもしれない…

 本当のところは、よくわからない(笑)…

 なぜなら、私には、他に、五井のような歴史のあるお金持ちを誰一人知らないからだ…

 だから、今も言ったように、無理やり、目の前の和子の特徴を、金持ちと結び付けようとしてしまう…

 それまで、金持ちと接したことのない、私の能力の限界かもしれなかった…

 私が、そんなことを、考えていると、

 「…伸明さんのこと、アナタは、どう思うの?…」

 と、和子が、またも直球の質問をした…

 私は、二度も直球が、続いたことで、内心面食らったが、考えてみれば、予想したことでもあった…

 こんな質問が出なければ、なんのために、ここにやって来たか、わからない…

 だから、私は、

 「…良い方だと思います…」

 と、答えた…

 「…良い方?…」

 「…性格も、ルックスもいい…おまけに、お金持ち…率直に言って、非の打ちどころもない方だと思います…」

 私の言葉に、

 「…たしかに、見た目はね…」

 と、和子が笑った…

 「…伸明は、長身で、あの通り、ルックスもいい…亡くなった弟の秀樹とは、まさに、月とすっぽんだった…秀樹は、伸明とは、違って、凡庸なルックスで、背も低かった…だから、ルックスだけ見れば、勝負にならなかった…でも、とんでもない野心家…まさに、あの凡庸なルックスから、見れば、信じられないくらいの野心家だった…」

 和子が、遠慮なく、まくしたてた…

 自分の甥にもかかわらず、容赦がなかった…

 「…私は、ただただ、ビックリした…秀樹が、あんなにも野心家だとは、思わなかったから…亡くなった夫の義春も、野心家だったけれども、あれほどではなかった…いえ、義春も、秀樹から見れば、はるかに、能力があった…秀樹を見て、つくづく、自分の能力と野心は、まるで、無関係…関係がないということを、この歳で、学んだ…」

 「…」

 「…でも、だから、伸明が優れているかといえば、伸明には、コンプレックスがある…」

 「…コンプレックス…ですか?…」

 「…アナタも知っているように、伸明は、五井の先代当主、建造の実子ではない…だから、自分が、五井の正統な後継者ではない、コンプレックスがあり、それが、伸明の気の弱さに、繋がっている…」

 「…」

 「…だから、秀樹との五井の後継者争いのときも、自分から、積極的に、五井家の当主になろうとは、決して、しなかった…自分が、建造さんの、実子ではない負い目が、伸明の行動の足かせになった…」

 「…」

 「…そして、そんな伸明が、寿さんに惹かれるのは、寿さんが、強いから…」

 「…私が、強い?…」

 「…そう…癌という病気にかかっていても、決して、他人に弱みひとつ見せない…本当は、痛みで、泣きたいときもあるでしょ?…でも、そんな弱音は、一切、吐かない…そんな強さに憧れるんだと思う…」

 これには、言葉がなかった…

 まさか、伸明が、そんなふうに、私を見ているとは、思わなかった…

 「…ひとは、誰もが、自分にないものを、他人に求める…背が低い男が、モデルのような背の高い女に憧れたりするのが、その典型…」

 「…」

 「…真逆に、自分の中にあって、自分自身が、嫌だと思うこと…これを、自分の身内に見たときは、辛い…」

 「…どういう意味ですか?…」

 「…建造さんが、なぜ、自分の血が繋がった秀樹ではなく、伸明を、自分の後継者に推したか?…」

 「…それは、どうして?…」

 「…建造さんは、秀樹の中に、自分の中の嫌なものを見たの…」

 「…嫌なもの?…」

 「…自分の能力を省みず、ひたすら、上を目指したり、する気持ち…誰でも、多かれ少なかれ、持っているものだけれども、それが、建造さんの目には、秀樹には、とんでもなくあった…だから、建造さんにとって、秀樹という存在は、まるで、自分の中の嫌なものを、目の当たりにした感じだった…」

 「…」

 「…それに、比べ、伸明は、長身で、ルックスも良く、性格も穏やか…むしろ、すべてを持って生まれた人間だった…だから、伸明を後継者にしようと思った…自分の血が繋がらないことが、むしろ、良かったのかもしれない…」

 「…」

 「…でも、伸明にとっては、それが、コンプレックスやプレッシャーになった…父の建造の実子でもない自分が、五井の当主になった…だから、一族からも、風当たりが強いし、ささいなことでも、自分が、建造さんと、血が繋がってないから、こんなことを、言われるんだと、悩む…だから、世の中、本当に、うまくいかない…」

 和子が笑う…

 私は、和子の内訳話に仰天した…

 まさか、亡くなった建造が、そんな理由で、伸明を、自分の後継者にしようとしたなんて、思わなかった…

 たしかに、建造は、見た目は、凡人…

 まったくの平凡人だった…

 決して、伸明のように、ルックスはよくない…

 だが、性格は穏やかで、気のいい人物だった…

 野心家とは、無縁の人物…

 が、

 まさか、息子の秀樹をそんなふうに、見ているとは、思わなかった…

 自分の中になる、身の丈に合っていない、野心…

 それを、肥大化したものを、実子の秀樹の中に見たというのだ…

 これには、まさに仰天した…

 ありえない話だった…

 「…まさか、あの建造氏が、そんな…」

 思わず、口を突いて出た…

 「…その、まさかよ…」

 和子が笑った…

 「…私も姉の昭子も、建造さんを、子供の頃から知っている…だから、それを聞いて、驚かなかった…」

 「…」

 「…むしろ、建造さんにとって、伸明は、憧れだった…長身で、ルックスが良く、性格もいい…自分に持ってないものを、持って生まれた男…だから、自分と血が繋がってないにもかかわらず、自分の後継者に推した…」

 「…」

 「…その後継者の伸明が、建造さんと、血が繋がらないばかりに、悩んでいる…まさに、皮肉ね…そして、そんな気の弱い伸明が、気の強い寿さんに憧れるのは、これも、皮肉…ホント、世の中、うまくいかない…」

 和子が笑った…

 「…ホント、これは、笑うところか、泣くところか、わからない…でも、怒るところではない…」

 「…」

 「…孫のリンもそう…同じ…」

 「…なにが、同じなんですか?…」

 「…リンのライバルが現れた…」

 「…それは、もしかして、佐藤ナナさんのことですか?…」

 「…そう…彼女の存在が、リンを変えた…」

 「…菊池さんを変えた?…」

 「…自分と同じようなルックスで、歳もほぼ同じ…まるで、もう一人の自分が、現れた感じ…これでは、意識するなといっても、無理ね…」

 「…」

 「…だから、佐藤さんに勝つために、伸明と結婚したくなった…以前のリンでは、考えられない変化…でも、悪いことじゃない…」

 「…どうして、悪くないんですか?…」

 「…ひとは、いつかは、変わらなくちゃならない…いつまでも、リンのように、かわいらしく、頼りないでは、ダメでしょ?…」

 「…」

 「…だから、今度の件は、リンにとって、良かった…これで、彼女も変わるでしょう…」

 和子が笑う…

 相変わらず、女傑だ…

 私は、思った…

 伸明のことも、孫のリンちゃんのことも、すべて、わかっていて、笑い話にする…

 まさに、傑物だった…

 五井の傑物だった…

 「…佐藤さんは…」

 私は、言った…

 「…今、どうしているんですか?…」

 「…さあ、私も詳しくは、知りませんが、おそらく、五井記念病院に勤務していると、思いますよ…」

 「…エッ?…」

 「…彼女が、姉の養女となったことと、彼女のキャリアは別です…」

 「…どういう意味でしょうか?…」

 「…彼女は、日本に来て、五井記念病院に勤務して、看護師として、キャリアを積む…これは、彼女の人生において、プラス…大切なことです…五井家の血を引いているというだけで、生きることはできません…」

 「…」

 「…本当は、私も、姉の昭子も、若い頃は、働きたかった…手に職を持ちたかった…」

 和子が、吐露する…

 「…でも、時代が、それを許さなかったし、なにより、五井の人間が、それをするのは、不可能な時代でもあった…」

 「…」

 「…でも、今は、違う…佐藤さんが、看護師という仕事を選んで、生きるということは、大切です…」

 私は、和子の言葉を聞きながら、さもありなんと、思った…

 この和子も、姉の昭子もポジティブというか…

 のんびりと、家の中に納まっている人間ではない…

 生まれが、どうのこうの、いうことがなければ、普通に、会社に入り、仕事をしたであろう…

 頭がいいとか、悪いとは、いうのではなく、家庭にのんびりと納まっているのが好きな人間と、外に出て、働きにいきたい人間の二通りがある…

 五井というお金持ちの家に生まれなければ、間違いなく、この和子と昭子は、外に働きに出たであろう…

 要するに、そういう性分なのだ…

 そして、その方が、彼女たちは、楽しいに違いない…

 が、

 時代がそれを許さなかったのだろう…

 しかし、今は、違う…

 大金持ちのお嬢様でも、普通に、働きに出る時代…

 女性の社会進出が、和子や昭子の大学を卒業した、50年前とは、比べ物にならないくらい、発展している…

 と、

 ここまで、考えて、ハタと、気付いた…

 ならば、この和子は、一体、菊池リンを、どう見ているのだろう?

 孫のリンを、どう見ているのだろう?

 孫のリンと、眼前の和子は、真逆…

 間違いなく、真逆のタイプの人間…

 リンは、愛くるしく頼りない…

 真逆に、この和子は、堂々として、頼りがいがある…

 ならば、この和子は、一体、孫の菊池リンを、どう見ているのだろう?

 謎だった…

 だから、

 「…失礼ですが…」
 
 と、切り出した…

 「…なんでしょうか?…」

 「…リンちゃん…孫の菊池さんを、和子さんは、どうお思いなのでしょうか?…」

 「…どうって?…」

 「…失礼ながら、菊池さんは、和子さんと、真逆のキャラなので…」

 「…真逆? …正反対ということ?…」

 「…ハイ…」

 「…誰もが、生まれ持った性格がある…」

 「…性格?…」

 「…例えば、東大を出れば、誰もが、会社に入って、職場のリーダーになり、周囲の人間をまとめて、引っ張ってゆく…そんな幻想を持つかもしれないけれども、人を束ねられない人間は、人を束ねられない…」

 「…」

 「…言葉は悪いけれども、人を束ねる才能がない人間に、それを求めても、酷…その人間の持ち味を生かせばいい…」

 「…持ち味?…」

 「…リンは、祖母の私が言うのもなんだけれども、愛くるしく、誰からも愛される…これは、おそらく、歳をとっても、変わらないと思う…」

 「…」

 「…だったら、それを生かせばいい…リンは、五井家のアイドルだった…五井家のすべての人間から、愛された…だから、冬馬が、五井家を追放されて、五井東家を、今後、どうするか、考えたとき、真っ先に、リンを当主に据えれば、いいと、思った…そうすれば、他の一族から反発が出ない…」

 「…」

 「…そして、冬馬…彼と結婚させれば、冬馬を一族に復帰させることができるし、冬馬への風当たりも、和らぐ…」

 「…どうして、和らぐんですか?…」

 「…リンが、一族の皆から、愛されているからよ…冬馬は、真逆に、一族の鼻つまみ者…嫌われてる…でも、リンが、冬馬と結婚すれば、その風も和らぐ…冬馬を救うには、この方法しかなかったし、冬馬は、リンと違って、少しは、世間を見る力もある…正直、リンが、このまま、誰かと結婚するとしても、リンが、利用されかねない心配があった…その点、冬馬は、大丈夫…そんな心配はなかった…」

 「…」

 「…誰もが得手不得手…得意なものと、不得意なものがある…不得意なものを、得意なものに変えることは、難しい…だったら、それよりも、得意なものを生かせばいい…」

 「…」

 「…リンは、誰からも愛される…それを生かせばいい…」

 和子が力を込める…

 たしかに、和子の言うことは、わかった…

 菊池リンの愛くるしさは、周囲の人間に、好かれる…

 愛される…

 そのリンが、冬馬と結婚すれば、冬馬の評価も変わる可能性が高い…

 一族の鼻つまみ者の冬馬だが、愛されキャラのリンと結婚することで、冬馬を見る目が変わる可能性が高いし、事実、変わるだろう…

 リンの評価が、冬馬の評価を変えるのだ…

 が、

 どうして、この和子は、そこまでして、冬馬を救いたいのだろう…

 謎がある…

 血を分けた甥だから…

 弟の、菊池重方(しげかた)の息子だから、だろうか?

 私は、この点も、遠慮なく、和子に聞いた…

 「…もうひとつ、お聞きしていいでしょうか?…」

 「…なんですか?…」

 「…どうして、和子さんは、そこまでして、冬馬さんを、救おうとするんですか?…」

 「…簡単よ…五井家のためよ…」

 「…五井家のため?…」

 「…というより、五井本家のためといっていいかもしれない…五井本家は、今、五井本家と五井東家で、出来ている…五井十三家のうち、わずか、二家で、一族を仕切っている…だから、将来的にも、この体制でいる限り、一人でも、本家側の人間を欠かすことは、できない…」

 以前、私が、思った通りのことを、言った…

 たしかに、その通りだろう…

 絶対的に、本家側の数が少ない…

 だから、将来を考えれば、数を減らすことができない…

 ゆえに、一度、追放した冬馬を、東家を継いだ菊池リンの夫として、復帰させる仰天案を、思いついたのだろう…

 だが、

 本当に、それだけだろうか?

 本当に、それだけの理由で、冬馬を、五井家に復帰させようとしたのだろうか?

 謎がある…

 疑問だった…

 が、

 結局は、その計画も頓挫(とんざ)…

 うまくいかなかった…

 菊池リンが、伸明さんと結婚したいと、言い出したからだ…

 佐藤ナナの出現によって、事実上、佐藤ナナの方が、五井家の序列で、菊池リンよりも、上になった…

 菊池リンは、五井東家当主…

 それに、比べ、

 佐藤ナナは、五井本家の養女…

 本家側の人間の方が、分家よりも、地位が高いのは、当然…

 が、

 菊池リンからすれば、いきなり、現れた佐藤ナナが、自分より、上の地位に就くのは、面白いはずがない…

 だから、当主の伸明と結婚しようとした…

 そうなれば、菊池リンは、当主夫人…
 
 佐藤ナナよりも、地位が上になる…

 いわば、佐藤ナナに対するライバル心が、菊池リンを変えたのだ…

 その結果、菊池リンと結婚するはずだった、冬馬は、絶望して、自殺未遂を図った…

 菊池リンと結婚できなければ、五井家に復帰は、絶望的だからだ…

 その点を、この和子は、どう思ってるんだろうか?

 「…でも、冬馬さんは、あんなことに…」

 わざと、言った…

 和子が、どう出るか、知りたかったからだ…

 「…物事は、うまくいかない…」

 和子が、笑った…

 「…もっとも、誰もが、誰かの操り人形ではない…きちんと意志を持っている…だから、誰もが、思い通りに動かない…でも、これもまた人生…」

 和子が、達観したように、語った…

 「…世の中には、自分の思い通りになることは、少ない…それを、今さらながら、この歳で、あらためて、実感した…」

 和子が笑った…

 あくまで、ポジティブ…

 いや、

 どこまでも、ポジティブな五井の女傑だった…

                
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