第2話 ターナーのモーニングルーティン
文字数 893文字
ピピピピピ
目覚ましを止める。よくありがちなおしゃれな部屋のおしゃれな部屋着、きれいな寝相、寝顔でのモーニングルーティンは始まらない。
だってターナーのモーニングルーティンなんだから。
朝はまずベッドに入ったまままどろみの中で頭に思い浮かんだことに注目する。
でも、しっかりは考えない。
なんか今日夢を見た気がする。
でも、しっかりは考えない。
この時しっかり夢を覚えていれば、枕元に置いてある夢辞典を開いて分析する。
でも、今日はやらない。なんせ覚えていないから。
30分ほどしてようやくベッドから出て歯を磨く。このときは何も考えない。
歯を磨き終わったらお湯を沸かす。ケトルで沸かすので3分くらい。
その間は、どのコーヒーを飲むのか考える。
これは真剣に。本当に真剣に。
お湯が沸いたのでお気に入りのカップにお湯を入れる。
ターナーは、カップを温めてからホットコーヒーを飲む。
カップを温めるためにもまずはカップにお湯を注ぎ、その白湯を飲む。
ゆったりと何も考えず、TVもスマホもみない。
一息ついて、また
時たま、深呼吸。そして、また
コーヒーを豆から挽き、ドリップする。
ゆっくりとコーヒーの粉の真ん中にゆっくりとお湯を注ぐと泡がこぽこぽと出現する。
これを見るのが大好き。
香ばしい良い香りもあたりに漂う。
ゆっくりと鼻から吸い込み体中にめぐらせる。
心地良いい。気分が良い。
そして、また