09:謎の少女
文字数 2,218文字
あなたたちは楠木さんの部屋へ行き、中を灯りで照らしました。
時津さんの話の通り、内装は見覚えがありましたが時間が経過して朽ちたようにボロボロの状態であり、窓ガラスが散乱していました。
そして、そこに荷物はありませんでした。
くるみがスマートフォンを持っているかポケットを確認すると、スマートフォンは無くなっていました。
瀬川がスマートフォンを確認すると圏外となっていました。
アプリは使うことができますが、インターネットに接続するようなものは起動することができません。
ライトを使用することはできます。
あなたたちは楠木の部屋から出ました。
もなが足を踏み出したところに尖った物があったのか、小さな何かが足にぷすっと刺さりました。
時津とくるみは、階段のほうから足音がすることに気付きました。何者かの気配がします。
怪我に気を取られてんやわんやしていたため、もな、瀬川、楠木の三人は気付きませんでした。
時津が三人に誰か人がいることを伝えようとしている間に、くるみとその人物は目が合いました。
「お手伝いします」……
そう言って走って階段を降りていきました。
時津が三人にそう言って振り返ると、そこに女の子はいなくなっていました。
くるみは暗闇の中で慌てて絆創膏を貼ろうとしたので、床に落としてしまい、接着部分がぐちゃっとなってしまいました。
あなたたちはもなの部屋に行き、懐中電灯やスマートフォンのライトで照らしました。やはり室内は長い時間が経過したようにボロボロになっていました。
持ち物はありませんでした。