12話① 【レア】宇宙ステーション「ミール」in 苫小牧

文字数 1,016文字

苫小牧ってよく聞くけど、どんなところなんだ?

北海道の中でも有数の工業地帯じゃな。


工業地帯?

そんなところに見るものなんてあるんですか?



ぶっちゃけない!
言い切ったな!

実際、行ったわしが言うんじゃけえ

間違いなかろうて。

お前がそこまで言い切るほどか……。
あと、北海道民が実際、

苫小牧は観光に行くとこじゃない

言うとったしのう。

でも、だとしたら、なんでそんなところに

わざわざ行ったんですか?

実は苫小牧に行ったのは2016年のことじゃったんじゃがな。

北海道から帰京するいう日に大雪が直撃してな、

飛行機が飛ばんかったんじゃ……。


マジかっ!?

ああ。

以前もそのことにちょこっと触れとるんじゃがな、

あんときはえらい苦労したで。

なにしろ新千歳空港が完全マヒしとったけえな。

雪慣れしている北海道がマヒするぐらいですから

よっぽどだったんでしょうね。

うむ。

実際、その時の写真がこんな感じよ。

こりゃ、マヒするのもうなずけるな。

で、しょうがないけえ、その日は帰るのをあきらめて

苫小牧に泊まって、翌日帰京することにしたんじゃ。

新千歳空港って札幌の玄関口ですよね?

なんで札幌に泊まらなかったんですか?

うむ。

当然の疑問じゃな。

実はその日ジャニーズのライブ

モー娘のライブが札幌で予定されとって、

えらい混雑が予想されたんじゃ。

で、札幌市内のホテルは取れんことが考えられたし

取れても値段が高騰しとるのが予想できたんで

それで急きょ苫小牧に進路をとったんじゃ。

苫小牧は近いのか?


あまり知られておらんが、

実は新千歳からの距離は札幌と大して変わらんのんじゃ。

そうなのか!

ああ。

そのへんも苫小牧が工業地帯として発展した理由の一つじゃろうな。

で、ちゃんとホテルは取れたんですか?

うむ。

新千歳で飛行機に乗れんかった人は大抵札幌に戻ったみたいでな。

迷わず苫小牧を選んだわしはすんなりホテルを押さえることができたわ。

しかし、もともと見るもんがねえとはいえ、

そんな状況じゃ観光どころじゃなかっただろうな。

でしょうね。

移動だけで精いっぱいだったことでしょう。


お前らはほんと、なにもわかっとらんのう。

わしがただで転ぶわけがなかろうが!

ま、まさか……!

そのまさかよ!

ホテルに泊まりながらも翌日のプランを急きょ作成して、

ちゃんと帰る間際に苫小牧ならではのものを

しっかり見聞してきたわ!

(こいつ、飛行機飛ばないレベルの大雪でもじっとしてねえのな……)
(ブラックアウトでもじっとしていませんでしたしねぇ……)

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登場人物紹介

今岡英二(天使)


いまや「小説のキャラよりキャラが立っている」でおなじみの、同コラボノベルの作者。

行動力の化け物。

昔バンド活動をやっていたときは音楽漬けの生活をしていたが、

作家/ライターの生活に移ってからは本漬けの日々を送っている。

そのわりには動き回ることを止めないのはなぜなのか。

目下のところ、それは謎である。


「物書きが自分の足で情報を探さんようになったらおしまいじゃ(笑)」とは本人の弁。


今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、根が優しく義理堅い人情派。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、だからといって他の野球ファンを貶めることはない。野球好きに貴賎はないというのが信条。


「三食食えて野球が見られる。これ以上の幸せがあろうか……。あとはこれでまたカープが優勝してくれりゃあ、言うことなしじゃ……」とは作者のコメント。


今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなものまで見るんだ!」「ふつうそんなところなんか行きませんよ!」とキャラにつっこまれても、「勉強のためじゃけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。


ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。


武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。


石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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