第228話 マッスル王の筋肉増強

文字数 1,436文字



 その日は一日、特訓しながら、強い職業の魂を集めた。ありがたいことに竜系がかなり手に入った。

「雷竜ってイエロードラゴンの進化前だよね? 雷属性のブレスを吐いたっけ?」
「くれくれ。兄ちゃんにくれ」
「雷竜は聖獣じゃないと思うけど」
「ドラゴンも全種類マスターしたいんだ。くれ」

「イエロードラゴンじゃなくてもいいんだ?」
「竜王をマスターしたら、特典で進化系に就労できるようになるんだ。つまり、雷竜をマスターしたあと、イエロードラゴンにもなれる」

「そうなんだ。じゃあ、ぽよちゃんも、あと一個竜系おぼえたら、竜王になれるから、レッドドラゴンやグリーンドラゴンにもなれるってことだよね?」
「竜系の上位職はマスターボーナス値がすごく高いからなぁ」

 雷竜は四個、手に入れた。猛とぽよちゃんに一個ずつ渡す。

「あっ、ぽよちゃんの力の数値、なんか、やけに伸びがいいね」
「ピュイ〜」

 今朝もレベル1に戻したから、今はレベル28。職業はマッスル王。すでにマスターしてる。

 HP1937(2711)、MP1360、力5033『1500』[7700](10780)、体力1370(1918)、知力1400(1260)、素早さ1712[2140]、器用さ1307[1437](1307)、幸運1712[1883]

 力がマスターボーナス含めて七千超えてるんだけど?
 吸血で千五百は吸ったってことだよね。この二重カギカッコ。僕が小説を書くで三千たしたから、四千五百は説明がつく。それでも三百以上が謎の増えかたしてるんだよね。

「かーくん。マッスル王の職業特性見てみろ。就労中、力の基本伸び率が五倍になる、だって。しかもマスターボーナスは力の基本伸び率が二倍になる、だ。マスターしたままずっと就労してたら、レベルアップのたびに、力が十倍伸びるんだよ」
「じゅ、十倍!」

 どんだけ筋肉好きなんだ!

「そうか。じゃあ、力を増強したければ、マッスル王になってレベルアップしたらいいんだね」
「新しい職業おぼえるのと、どっちがいいかっていう問題はあるけどな。ただ、マッスル王は就労補正でHP、力、体力にプラス40%かかるから、就労中の特典がかなり大きい」
「うーん。ぽよちゃんには早く雷竜もマスターしてもらいたいとこだけど、力が三万超すまで、このままマッスル王になっててもらおうかな」
「それもいいな」

 僕がこまめに小説を書くで、ぽよちゃんのレベルをさげとけば、そのぶん早くレベルアップできる。レベルって低いときほど経験値少なくてアップできるから。
 マッスル王で五十回もレベルアップすれば、それだけで力が千も伸びる。
 うひょひょ。ぽよちゃんが名実ともにマッスル王になれる日も近い。

「ん? ぽよちゃん、ほかにもなれる職業がある。ぽよぽよ王……ぽよぽよ王だって!」
「キュイ?」
「えっ? 兄ちゃんもそんな職業、聞いたことないな。あきらかにぽよぽよの進化系だな」
「ぽよちゃんは、ぽよぽよのなかのぽよぽよだからね!」

 ぽよちゃんが平原の王になるときも近い。

 それにしても、ぽよぽよ王って、どんな職業なんだろう? ぽよぽよみたいに、はねて素早さをあげるとか?

 興味はあるけど、今のところは力をあげるためにマッスル王のままにしとこうか。吸血の指輪もつけ続けてるほうが特技ランクがあがるみたいだし。

 火を吹くぽよぽよ。
 風を吹くぽよぽよ。
 血を吸うぽよぽよ。
 封じちゃうぽよぽよ。
 そして、ムキムキマッチョなぽよぽよ。
 それが、ぽよちゃん。ふへへ。
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