【お題】『税金』『申請書』『印鑑』

文字数 188文字

※こちらのお題は、山岸マロニィ(@maroney_novel)さんよりご提供いただきました。

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村外れに小さな慰霊碑がある。かつて密造酒全盛の時代、税金を取り立てようとしただけで殺された税務官のもの。
それ以来、彼の命日には毎年、血塗れの申請書を持った黒い影が辺りを徘徊する。
ソレに遭うと印鑑を奪われる。
「拇印じゃなく根元の方でね」
そう語る老人は人差し指が無かった。
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