【五十九丁目】「一目会いたい輩がいる…と言ったら、納得するかしら?」

文字数 6,253文字

 “神霊は「科学」が発達し始めた時点で、既に落日を迎える運命にあった種族なのだ”

 そう言っていた専門家がいた。
 僕…十乃(とおの) (めぐる)個人としては、その人にいま目の前にある光景を見せてやりたかった。
 妖怪神“天逆毎(あまのざこ)”こと乙輪姫(いつわひめ)
 猛々しい気を放ちながら、悠然と歩くその姿を。
 美しい天女の様な衣にそぐわない、しかし、美しくも荒ぶる笑みが絶望を突きつける。
 大蛇神“八岐大蛇(やまたのおろち)”退治で有名な英雄神“素戔嗚尊(すさのおのみこと)”直系の娘にして“天邪鬼(あまのじゃく)”と“天狗(てんぐ)”の始祖。
 その彼女の威容は、神話の世界を越えてこの現代にも衰えることなく顕現していた。

「せめて、選ばせてあげる」

 鼠をいたぶる猫の様に、チロリと唇を舐める乙輪姫。

「一人ずつ個別に死ぬか、まとめて死ぬかをね」

 その右手に凄まじい猛気が収束する。
 摩矢(まや)さん(野鉄砲(のでっぽう))や沙槻(さつき)さん(戦斎女(いくさのいつきめ))と戦っていた時とは比較にならないくらいの濃度だ。
 まともに食らえば、恐らく妖怪でも助かりはしないだろう。
 身動きできない僕を守る様に、沙槻さんは一歩歩み出ると、静かに祝詞(のりと)を唱えた。

「たかあまはらあまつのりとの ふとのりと もちかかんのんでんはらいたまいきよめたもう」

 大幣(おおぬさ)に凄まじい霊気が収束し、光の束と化す。
 『最上祓(さいじょうのはらい)』だ。
 先程は集中力に欠け、乙輪姫に一方的にあしらわれてしまったが、今の沙槻さんは冷静になっている。
 が、それでもその表情には絶望が浮かんでいた。

「一人ずつがお好みね…いいわ、まずはお前から逝きなさい」

 JKギャルっぽい言葉づかいも、見事になりを潜めてしまった。
 最早、一部の隙もない。
 それだけ、彼女の怒りが強いということか。

「お待ちください、姫様」

 その二人の前に“彭侯(ほうこう)”こと樹御前(いつきごぜん)が進み出た。
 乙輪姫が胡乱(うろん)なものを見る眼で、樹御前を睨む。

「そこを退()きなさい、彭侯」

「退く前にお聞かせくださいませ、姫様」

 樹御前は、静かに続けた。

「この花…“マシロソウ”をお育てになったのは、姫様でありまするか?」

 樹御前の言葉に、乙輪姫の目がすぅっと目を細める。

「…それを知ってどうするの、森の姫よ」

「この花が何であるのか。そして、何故今の世から失われたのか…御身はご存知でありましょう」

 白い花園を見渡す樹御前。

「“ミタマガエシ”とも呼ばれるこの花は…かつて人の手により滅ぼされた花でござりまする」

 僕は目を見張った。
 “ミタマガエシ”が人間の手で滅ぼされた?
 確か、さっき御前様は「いつの間にか姿を消した」と言ってはいた。
 けれど、本当は人間によって絶滅させられていたというのか!?

「勿論、知っているわ」

 乙輪姫は鼻を鳴らした。

「だが、(わらわ)には関係ないわ。浅薄な人間の

もね」

「人間の…都合?」

 聞き捨てならない言葉だ。
 すると、乙輪姫は僕に告げた。

「フン、教えてあげるわ、人間。この花が“反魂香(はんごんこう)”とやらの材料になるのは、彭侯から聞いたでしょう?つまり、この花はね、価値を生むと知った人間共によって、



 侮蔑の視線で僕達を見る乙輪姫。

「全く、人間とは欲深い生き物よね?己が欲の為なら何でもする。奪い蹂躙(じゅうりん)し、顧みる事もない」

 真実を確かめる様に僕は、樹御前を見た。
 それに彼女は静かな口調で応えた。

「…事実じゃ。この花は、そなたら人の欲望によってこの国から絶えた」

「そんな…」

 だが、樹御前は乙輪姫に向き直り、続けた。

「しかし、それだけがこの花が絶えた理由ではないぞ、人の子よ」

「えっ?」

「先程も言ったように、この花は“反魂香”の材料になる。その流布を危惧した一部の人間達が、この花を封じることとしたのじゃ」

 そうか。
 現代と同様、昔の人々も“反魂香”が引き起こす悲劇に気付いていたのだ。
 そして、それを求める人間達の手に届かないよう、文字通り根絶やしにしたということだろう。

「姫様もそれは知っておいででありましょうや」

「…回りくどいわね、彭侯。さっきから何が言いたいの?」

「では、お伺いしましょう」

 樹御前の口調が鋭く変わる。

「姫様は、この花をいかがされるおつもりか…?」

 沈黙が落ちる。
 乙輪姫と樹御前の視線は真正面からぶつかり合い、互いに逸らされる事はなかった。
 やがて、乙輪姫が薄く笑う。

「一目会いたい輩がいる…と言ったら、納得するかしら?」

 ふと。
 その時、僕には何故か彼女が泣いている様に見えた。
 樹御前は無言だった。

「さて…余計な問答はここまでよ、彭侯」

 一転し、乙輪姫の目に鋭い光が宿る。

「まず、そこの娘を嬲り殺してあげる。その後は…そこのお前よ」

 指差され、僕は戦慄した。
 彼女は、本当に脳天気だったあの乙輪姫と同一人物なのか…!?
 肉食獣の如き獰猛な殺気を向けられ、僕の心臓が早鐘の様に打ち鳴らされる。
 絶体絶命。
 今までも、何度か危ない目には遭ってきたが、今回のコレは度合いが違い過ぎる。
 全身から冷や汗が滝の様に吹き出すのが分かった。

「お前は昨日の人間ね。どうして女になったかは知らないけど、妾に対し素直(なまいき)な口をきいた罰よ。手足をもぎ取り、生かしたまま麓の人間共に送り返してあげるわ」

 そう言うと、剣呑な笑みを浮かべる乙輪姫。
 妖美、というべきか。
 その美しさに破滅を孕んだ毒花の様だ。

「させません」

 光の刃を形成した大幣を振るい、沙槻さんが身構える。

「あまのざこ、こんどこそあなたをふうじます…!」

「へえ…さっきよりは随分マシになったみたいね」

 沙槻さんを見て、眉を跳ね上げる乙輪姫。

「いいわ。また遊んであげる。おいで“戦斎女(いくさのいつきめ)”」

 そう言うと、チョイチョイと指で招く。
 瞬間、沙槻さんの姿が文字通り僕の眼前から消失した。

「!」

 一瞬たじろぐも、収束した猛気を扇状に変化させ、乙輪姫は右手に翳すように持つ。

 ギイン…!!

  物凄い火花が散り、突然現れた沙槻さんの大幣を、乙輪姫がそのまま扇で受け止めた。
 す、凄い!
 まるで加速装置でも使ったみたいな動きだ。
 沙槻さんは静止状態から一瞬で加速し、今度は乙輪姫の背後に出現した。
 そのまま、舞い踊る様に乙輪姫に斬撃を放つ。

「やるじゃない…百点よ!」

「まだです…!」

 懐から(さかき)の枝数本を取り出すと、上空に投げ放つ。

「すべからくしづまることをつかさどる こころは すなわち かみと かみとの もとのあるじたり…!」

 沙槻さんが祝詞(のりと)を唱えながら大幣を天から地へと振り降ろすと、榊の枝は乙輪姫を取り囲むように突き刺さり、みるみる大樹へと変化した。
 太い枝の洪水に、乙輪姫が一瞬で飲み込まれる。

「こんなもので、妾を捕えたつもり?」

 ドスン…!!

 牢獄と化した榊の幹の向こうから、物凄い音がし、木々が激しく揺れ動いた。

「ごぜんさま!」

「心得た」

 沙槻さんの呼び掛けに、樹御前が頷く。
 樹御前が歌うように祝詞を一小節だけ唱える。
 すると、榊の幹は更に巨大化した。
 同時に、木々を揺らす衝撃も小さくなる。
 どうやら、沙槻さんが放った術を樹御前が強化したようだ。

「とおのさま!いまのうちにここからおにげください!」

「えっ!」

 驚く僕に、沙槻さんは続けた。

「これもながくはもちません!かのじょがこのはなぞのからうごかないなら、ここからでれば、とおのさまはぶじににげることができます…!」

「そんな!それじゃあ、沙槻さんと御前様はどうなるの…!?

 二人を残して逃げろというのか。
 確かに、僕がいても全く役には立たないだろう。
 けど、二人を見殺しにして逃げるなんて、出来る訳が無い!

「あの娘の心を汲んでやれ、人の子よ」

 樹御前が僕を見て言う。

「そなたも見ておったであろう?あの娘は、恐怖を押さえて、姫様に向かって行った。それも全てはそなたを生き永らえさせるためじゃ」

「ですが、御前様…!」

「また、会える…あの森でな」

 静謐(せいひつ)な笑みを浮かべる樹御前。
 すがるような視線で僕を見る沙槻さん。
 二人の姿に、僕は胸を掻き(むし)られる様な思いでそれを見ていた。
 だが…

(いいえ。黄泉(よみ)で会わせてあげるわ)

 突然。
 声と共に榊の木が一瞬で枯死する。
 もはや朽木となった幹を砕き散らしながら、乙輪姫が姿を現した。

「そんな…」

 あっさりと術を突破された沙槻さんの顔色が、死人の様に青ざめる。
 樹御前も険しい顔で乙輪姫を見ていた。
 それに余裕の笑みを浮かべる乙輪姫。

「さっきまで何を見ていたの?妾の権能(けんのう)万象反転(ばんしょうはんてん)】にかかれば、瑞々しい若木を朽ちた木するなど造作もない事よ」

 何という力だろう。
 炎を氷に。若木を朽木に。
 ありとあらゆるものを反転させる…正に“天逆毎”が持つに相応しい力だ。
 こんな力を持っている彼女に対し、僕達に何が出来るというのか…!?

「さて…それじゃあ、先にそなたから始末してあげるわ。予定は変わるけど、いいわよね?」

 再びゆっくりと歩を進める乙輪姫。
 美しい死の使者が、僕の眼前に迫る。

「人間、まずは右腕がいい?それとも左?」

「とおのさま、おにげください!!

 沙槻さんの悲痛な声がする。

「う…うあ…」

 だが、恐怖のあまり僕は足が(すく)んで身動きできなかった。
 乙輪姫がゆっくりと僕へ手を伸ばす。

「決められないの?じゃあ、妾が決めてあげるわ。まずは…」

「その右手をいただく」

 ズガン!!

 突然、冷徹な声と共に、物凄い衝撃音が響く。
 間一髪で腕をを引っ込め、身をひるがえす乙輪姫。
 身動きできずに立ち尽くしていた僕のすぐ横を抜けていったのは、一発の弾丸だった。

「…チッ。しつこいわね」

 距離をとり、忌々しげに舌打ちをする乙輪姫。
 そして、弾丸が放たれた方角に目を向ける。

「確かにとどめを刺した手応えはあったんだけど…全く、どこまで死に損ったら気が済むの?」

 見れば。
 エルフリーデさんと狙撃銃(スナイパーライフル)を構えたアルベルタさん(七人ミサキ)の姿がそこにあった。
 いや、彼女だけではない。
 かなりズタボロになっているが、バルバラさん達もいる。

「生憎だったな。我が隊には極めて優秀な衛生兵がいるのだよ」

 地面に落ちていた軍帽を払い、被りなおしながら、エルフリーデさんが笑う。
 その横で、救護箱を手にニッコリ笑いながらピースをするフリーデリーケさん。
 見れば、七人とも軍服はところどころ破れているが、全員無事の様だ。

「それに驚いたのは、こちらも一緒だよ」

 馬上鞭をピシリと鳴らすエルフリーデさん。

「いつの間に覚醒したかは知らないが、不意打ちまでするとはな…確か『狸寝入り』というんだったか?この国の神とやらは獣と同レベルか、全く」

「死霊風情が、生意気言わないで」

 乙輪姫が牙を剥き出し、吠える。
 再びその手に猛気が収束する。

「いいわ。二度とこの世に迷い出ないよう、今度は黄泉比良坂(よもつひらさか)の穴へ叩き落としてあげる」

「それにはおよびません」

 大幣を身構えながら、沙槻さんが言う。

「そこの

は、わたしがいんどうをわたしますので」

「…フッ、面白い。受けて立とう」

 不敵に笑うエルフリーデさん。

「だが、その前に駆除する相手がいるな」

「ええ」

 二人はそう言うと、共に乙輪姫を見やった。

「面白い冗談ね」

 嘲笑する乙輪姫。

「たかが人間の巫女に死霊(しにぞこない)が揃ったところで、どうなるというの?」

「…では、天狗と鬼、おまけに暴走族もお付けいたしましょう」

 そんな声と共に、木々を震わせ、爆音が響き渡った。
 樹上を超えて、広場に着地したのは二台のバイク。
 その後部座席から降り立ったのは…

「主任!」

 僕がそう叫ぶと、黒塚(くろづか)主任(鬼女(きじょ))は、ゆっくりと頷いた。

「生きていたか、十乃」

「はい…!」

 僕がそう応えると、主任は微笑した。

「巫女…!」

 そう言いながら、沙槻さんの傍らに降り立ったのは“三尺坊(さんじゃくぼう)”の秋羽(あきは)さんだ。
 その姿を見た沙槻さんの表情が明るくなる。

「あきはさま!よかった…しょうきにもどられたのですね」

「はい。黒塚殿のお陰です」

 そう言うと、秋羽さんは片膝をついて頭を下げた。

「しかし、御身をお守りすると言いながら、この体たらく…挙句、貴女に刃を向けておきながら、この様に身を晒す非礼をお許し頂きたい」

「だいじょうぶ。だいじょうぶです。あなたがもどってきてくれれば、これほどこころづよいことはありません」

 平伏する秋羽さんのその肩に、沙槻さんが優しく手を置く。

「よう、巡!元気だったか?」

 バイクにまたがったまま、ニカッと笑う間車(まぐるま)朧車(おぼろぐるま))さん。
 その横には妃道(ひどう)片輪車(かたわぐるま))さんもいる。

「間車さん!妃道さん!」

 二人の無事な姿にそう笑いかけるも、僕は思わず俯いた。

「…すみません、間車さん…摩矢さんが…摩矢さんが…」

「あん?摩矢っちがどうしたか?」

 (いぶか)る間車さんに、僕は震える声を振り絞る様に続けた。

「…摩矢さんは…僕達をかばって…」

 その様子に間車さんの表情が凍りつく。
 妃道さんも、状況を察したのか無言だった。

「…やられたのか」

 歯を噛み締める僕に、間車さんは静かに問い掛ける。
 僕は彼女の顔を見る事が出来ず、俯いたままだった。

「は…笑えねぇ。こいつは笑えねぇよ」

 ギリ…と歯を噛み締める間車さん。
 誰もが無言になる。
 そんな中、含み笑いが生まれた。
 乙輪姫だった。
 彼女は、笑いながら言った。

「摩矢とは先に潰したあの小娘でしょ?確かに面白くもない滑稽な最期だったわね」

 完全に包囲され、数の上では圧倒的に不利にも関わらず、乙輪姫は哄笑した。
 それを見た間車さんの目つきが変わった。
 その身を蒼い陽炎が包む。

「…何だと、テメエ。もういっぺん言ってみろ」

「聞こえなかった?滑稽な最期と言ったの…でも、滑稽なのは、そなたらも一緒よ、妖怪共」

 全員を見回し、乙輪姫は目を細める。

?」

「上等だよ!」

 爆音が大気を裂く。

「カビの生えた雑魚神が!()き潰して化石にしてやらぁ!!

「やれやれ…落ち着けって言っても、無理っぽいよな、これは」

 呼応する様に、妃道さんのバイクも唸りを上げる。

「あたしは部外者なんだけど…ま、仲間をやられて『ハイそーですか』って帰るのも性に合わないんでね」

「次は油断せぬ」

 腰から抜いた剣の刀身に炎を宿らせ、秋羽さんが鋭い視線を送る。

「我が誓いと任務のため、御身の身柄を確保させてもらうぞ」

 そして、主任が最後に進み出た。

「念のために聞いておきます、乙輪姫…話し合いや投降の意思はおありか?」

 乙輪姫の笑いが止まった。

「…それ、本気で言ってる?」

「無論です…最初に申し上げた通り、我々は争いに来たのではないのですから」

(あね)さん!」

 間車さんが非難の声を上げる。
 だが、主任は真っ直ぐに乙輪姫を見詰めていた。
 沈黙が落ちる。

「…そう。そなたはとても真面目な人ね」

 その視線を受けながら、乙輪姫は告げた。

「分かった。なら、妾も真面目に答えるわ」

 手そのに収束した更に猛気が膨れ上がった。

「身の程を知りなさい、虫けら共…!」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

■十乃 巡(とおの めぐる)

 種族:人間

 性別:男性

 「妖しい、僕のまち」の舞台となる「降神町(おりがみちょう)」にある降神町役場勤務。

 主人公。

 特別な能力は無く、まったくの一般人。

 お人好しで、人畜無害な性格。

 また、多数の女性(主に人外)に想いを寄せられているが、一向に気付かない朴念仁。


イラスト作成∶魔人様

■黒塚 姫野(くろづか ひめの)

 種族:妖怪(鬼女)

 性別:女性

 降神町役場勤務。

 人間社会に順応しようとする妖怪をサポートする「特別住民支援課」の主任で、巡の上司。

 その正体は“安達ヶ原の鬼婆”こと“鬼女・黒塚”。

 文武両道の才媛で、常に冷静沈着なクールビューティ。

 おまけにパリコレモデルも顔負けの、ナイスバディを誇る。

 使用する妖力は【鬼偲喪刃(きしもじん)】


イラスト作成∶魔人様

■間車 輪(まぐるま りん)

 種族:妖怪(朧車)

 性別:女性

 降神町役場勤務。

 特別住民支援課保護班に所属(送迎・運転担当)。

 その正体は“朧車(おぼろぐるま)”

 姉御肌で気風が良い性格。

 本人は否定しているが、巡にほのかな好意を寄せている模様。

 常にトレードマークのキャップを被ったボーイッシュな女性。

 使用する妖力は【千輪走破(せんりんそうは)】


イラスト作成∶魔人様

■砲見 摩矢(つつみ まや)

 種族:妖怪(野鉄砲)

 性別:女性

 降神町役場勤務。

 特別住民支援課保護班に所属(保護担当)。

 その正体は“野鉄砲(のでっぽう)”。

 黒髪を無造作に結った、小柄で無口な少女。

 狙撃の達人でもある。

 自然をこよなく愛し、人工の街が少し苦手で夜型体質。

 あまり表面には出さないが、巡に対する好意のようなものが見え隠れすることも。

 使用する妖力は【暗夜蝙声(あんやへんせい)】


イラスト作成∶魔人様

■三池 宮美(みいけ みやみ)

 種族:妖怪(猫又)

 性別:女性(メス)

 降神町に住む妖怪(=特別市民)。

 正体は“猫又(ねこまた)”

特別住民支援課の人間社会適合プログラムの受講生の一人。

 猫ゆえに好奇心は旺盛だが、サボり魔で、惚れっぽく飽きっぽい気まぐれな性格。

 使用する妖力は【燦燦七猫姿(さんさんななびょうし)】 


イラスト作成∶きゃらふとを使用

■妃道 軌(ひどう わだち)

種族:妖怪(片輪車)

性別:女性

 走り屋達が開催する私設レース“スネークバイト”における無敗の女王。

 正体は“片輪車(かたわぐるま)”

 粗暴な口調とレースの対戦相手をおちょくる態度で誤解を生み易いが、元来面倒見が良く、情が深い。

 使用する妖力は【炎情軌道(えんじょうきどう)】


※「片輪車」の呼び名は、資料に忠実な呼び名を採用しており、作者に差別的な意図はございません。


イラスト作成∶Picrewを使用

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み