第13話:天変地異と食品偽装事件頻発

文字数 1,551文字

 この年、松平は、以前、柳橋から聞いた、インターネットを使い、データ入力用の表の作成とデータ入力の外注の話をまとめて欲しいと依頼された。仕事量の多さ、どの位の金額になるかは、詳細調査しないと不明だと答えた。できたら、それほど急がないから、その情報を入手して欲しいと依頼した。

 これに対し、期間はと聞かれ、今年の夏までに宜しくと言うと、時間を見て、調べておきますと答えた。その後、インドネシアのジャワ島中部で2006年5月27日早朝、マグニチュード6.3の地震が発生した。震源に近いジョクジャカルタ特別州では、沿岸を中心に多数の家屋が崩壊。約5700人が死亡、20万人以上が家を失った。

 中ジャワ州にある世界遺産のヒンズー教寺院群、プランバナンの大半の建造物も全半壊した。インドネシア政府は「国家的災害」に指定。日本は陸上自衛隊員で編成する国際緊急医療援助隊を派遣し、被災者支援に当たった。7月17日にはジャワ島西部沖で、M7.7の地震が発生し、津波で500人以上が死亡した。

 昨年まで、日本の外貨準備高は、世界一を維持していた。しかし、高成長が続く中国経済は2006年も快進撃が止まらず、4年連続で成長率が10%を超える予想。豊富で、安い、労働力を武器に、日米欧への輸出は、好調で、海外からの投資も相次いだ。国内では高級ブランド品などが、飛ぶように売れた。

 2月には、外貨準備高が8536億ドルと日本を抜いて初めて世界一となり、「世界の工場」は「世界の金庫」にもなった。過熱した経済のバブルを懸念する声もあり軟着陸させる事ができるかが、今年の課題。2007年、全国、各地で食品偽装が発覚した。1月、大手菓子メーカーの不二家が、消費期限切れ牛乳を使用してシュークリームを作っていたことが発覚。

 洋菓子製造・販売の長期休止を余儀なくされ、創業家一族の社長が引責辞任。その後も、北海道の食品加工卸会社ミートホープのひき肉偽装事件。人気土産「白い恋人」の賞味期限改ざん。 伊勢の老舗和菓子屋・赤福の製造年月日改ざんなどと不祥事は全国で後を絶たず、日本人の食への信頼が大きく揺らいだ。

 秋田の比内地鶏、名古屋コーチンに代表される地鶏でも、偽装表示が相次ぎ、高級料亭「船場吉兆」は、牛肉の産地を偽装したとして11月に大阪府警の家宅捜索を受けた。その後、2007年7月16日午前10時13分、新潟県中越沖でマグニチュード6.8の地震が発生。柏崎市などで最大震度6強の揺れを記録し、計11人が死亡、2千人以上が重軽傷を負った。

 建物の全壊も約1200棟に上った。震源地から約16キロ離れた東京電力柏崎刈羽原発でも原子炉が緊急停止し、変圧器火災や微量の放射能漏れなどのトラブルが発生。原子炉本体に大きな異常はなかったが、事務系の建屋や消火配管、タービンなど広範囲に損傷が見られた。また、自衛消防組織の不備や情報伝達の不手際、断層の過小評価などの問題も露呈。

 各電力会社も危機管理体制の整備や周辺地盤の再調査などに追われた。国際的な関心も高く、国際原子力機関「IAEA」の調査団も派遣された。しかし、今年の日本の夏は、猛暑で、8月16日、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で気温が40.9度まで上昇。1933年7月25日に山形市で記録した40.8度を上回り、国内観測史上最高気温が74年ぶりに更新された。

 8月は全国的に猛暑が続き、熱中症により救急車で病院に運ばれる人や死亡者が続出した。そのため松平家では、冷蔵庫で冷たい濡れたガーゼマスクと濡らして冷たくして松平健太の頭や股や脇に入れて体温上昇を予防した。そして、母子ともエアコンを連続して稼働させた部屋で、安静にしてもらっていて炊事、洗濯、掃除は、松平が、全てこなしていた。
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