「空手に先手なし」という格言はカッコよくはあるが…
文字数 418文字
まず言葉の意味を簡単に説明しますと、
「空手はあくまでも護身術だから、自分からケンカを売ってはいけないよ」
ということです。
決して、先制攻撃を仕掛けてはいけないという意味ではありません。
でなければ、仮に不審者が襲いかかってきたとしても、不審者が第一撃目を繰り出すのを待っていなければなりません。
不審者が武器を出そうとするところを妨げることもできません。たとえそれが銃器の類であってもです。不審者が銃を出して、安全装置を外して、こちらに狙いを付けるまで待っていなくてはなりません。
そんなバカな。
先にやらなければこちらがやられる。
当然ながら、そういう状況においては先手はありです。
つまり、「空手に先手なし」という言葉は正確ではないのです。
単純に分かりやすく、
「空手を悪用してはならない」
でよかったのです。
でも、それではカッコよくない。
格言っぽくない。
要するに、正確性よりもカッコよさを優先してしまったんですね。
そんなところも現代空手らしいです。