scene-5 熱砂の浮遊城塞

文字数 472文字



 延々と続く広大な熱砂の上空。そこには廃墟と化した巨大な浮遊城塞が浮かんでいる。
 彼女は城塞内部の室内に立ち、滅びた文明の最後の子孫だったと名乗る精神体と対峙(たいじ)していた。

 浮遊城塞の中心部に位置するこの白く輝く石造りの部屋は、何本もの太い石柱に支えられ、城塞の表層部のような酷い崩壊は見られない。大理石のような石材で造られた艶やかな表面の室内は、最近作られたばかりのようにも感じられる。
 壁や天井、床にまで無数の不規則で複雑な幾何学模様が刻まれ、その模様に沿って絶え間なく青白い光が走り回っている。その様子はまるで現代の電子回路のようにも見える。

 精神体はノイズ混じりに揺らめきながら、彼女に驚愕の事実を伝える。
「良ク聞け新シク栄エシ文明ノ子ヨ。コノ地球、コノ宇宙、コノ世界ノ真実ノ……」



【『ミリア……』】
【『え! 早すぎない?』】
【『さっきは腹の中の敵を完全には排除出来なくて、戦いに敗れたんだ』】
【『でもこれから超絶作画で有名なアニメーターの担当パートで、超必見よ』】
【『それは分かってるよ。俺も今日はそれが楽しみで来たんだから。でも……』】


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