振り向けばタコがいる

文字数 850文字

ぺんぺん草のすけ 様作

【あらすじ】
主人公をストーカーのように見つめるタコと、目的が分からず恐怖を感じている主人公の物語。
タコがいたその日から、少しづつ主人公との距離が縮まっていく。その目的とは僕をタコにするため?
それとも、僕を食べるためなのだろうか。考えても答えの出ない自分。助けは訪れるのか?!

書き出し一行はこちら
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振り向くと、必ずあいつがいた。
(引用)
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とても不思議なタイトルである。タコは海に生息するイメージが強く、すると主人公はどこにいるのだろうかと想像してしまう。いや、タコが人間である可能性も捨てきれない。だが、あらすじへ進むと、その考えは払拭されてしまう。”僕をタコにするため?”とあることから、このタコはタコ以上の何物でもないという事だ。
ではこのタコは、幽霊の様なものだろうか?
タコを見て恐怖を感じているのが主人公だけなら、その可能性も否定できないが”僕を食べるためなのだろうか”とあることから、実態があると考えたほうが良さそうである。
冒頭で、海のイメージがあると書いたが、人間が海の中で暮らすのは難しい。となると、地上で暮らしていて、タコに見つめられていると考えるのが自然だ。では、周りの人間はこれをどう見ているのだろうか?
そこについては、特に記されていない。つまり、周りにはやはり見えていないのではないか、という説が浮上。
書き出しを先に見てみよう。これは、ホラー感を出す効果のある書き出しだ。
”必ずあいつがいた。”必ずいるという事は四六時中ついて回るという事。とても恐怖である。そして”あいつ”という相手を明言しない書き方は”誰だ!”という好奇心を誘うものである。
ホラーなのかミステリーなのか。それともコメディなのか。この時点では判断がつき辛く、謎を解明したくなる。タコの目的は何なのか、そもそもなぜタコなのか。主人公はタコになるのか⁉(なれるのか?)それとも、食べられて事件になるのか?それとも、恋に落ちるのか。
予測不能の物語、是非お手に取られてみてみてはいかがでしょうか?
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