第13話 命の選択
文字数 1,734文字
眼の前でほぼ肩から上の再生を終えようとするテレーザ・マカイに
ず、ずるいぞてめぇ!!!
そのマカイの姉に妹のテレーゼ・マカイが顔を
「姉様ぁ! 良かった! 良かったでぇす! 駄目だと思って────!」
喜ぶ妹に返事もせずにテレーザは起き上がり
「腹の立つ──どいつもこいつも────」
マカイの片割れは
轟音が左右に飛び散り少女は両肩をざっくりと
こいつ妹の直撃と違い叫び声の
大きな両肩の傷口が激しく痛み少女は顔をしかめたが、両の傷口がずぶずぶと音を立て始め眉根しかめ見ると服を含めた傷口が急激に元へ戻り始めていた。
あ、そういうこと!
誰でも復活すんじゃん!
でも────かなり痛ぇけど!
アイリ・ライハラがニヤツくとマカイの姉の方が目を細め妹に命じた。
「そいつが動けないように押さえつけな。気が済むまで手足を
「よっしゃぁ! 任せな姉様ぁ!」
そのやり取りを見聞きし、少女はふと思った。
元凶は姉のテレーザの方で妹のテレーゼの方はやらされているだけではないのか?
どうやって切り抜ける!? 下手してつかまれば本当に何十回、何百回と
マカイの姉の後ろにある投げ落とされた岩石からつき出た黒い
や、やべぇ! 3人相手だと身体がもたねぇ──!
そう思ったアイリ・ライハラは
「トゥエレルヴ・ステップ!」
いきなり少女は
噴き上がった土砂に双子の姉が
「馬鹿やろ──ぅ! 放しやがれ────ぇ!」
テレーゼ・マカイの片腕をつかみ空中高く飛び上がったアイリ・ライハラは一気に
「て、テレーゼ! ぬぬぬぬぬぅ! あの小娘めぇ!」
怒りに任せ姉が
両腕を突っ張り砂に突っ込んだ上半身を引き抜いたアイリ・ライハラは砂を吐き捨て、近くに胸まで地面に突っ込んでいるマカイの妹の両脚にしがみつき引き抜いた。
座り込んだ紫の
「き、貴様ぁあああ!
「お前を連れて生き返るんだよ!」
言われたことを理解できないとばかりテレーゼは唖然と少女を見つめるとまた言い渡された。
「お前を連れて行くことにしたんだよ!」
「連れて行く? 生き返らせる? 姉様をここにおいて────!?」
少女が
「冗談じゃねぇ! 俺は戻る! 生き返ったりしねぇ!」
言い放ち立ち上がったマカイの妹が
「止めておけよ! 川底で溺れ死んだその場で生き返ってまた溺れ死ぬんだぞぉ! とっても苦しいそれを何千回何万回も繰り返すんだ」
少女に言われ振り向いた双子の妹は下唇を噛みしめ目を
「そ、
アイリ・ライハラは左右に
「無理だよお前の
テレーゼ・マカイは上げた自分の右手を見つめ