†結束† 空を見上げた深淵
文字数 16,226文字
高名なる全ての偉人よ————
お前達は民衆と民衆の迷信に奉仕し、真理には仕えなかった。証拠に民衆が、お前達に畏敬を払っている。
ニーチェ
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
危機に陥ったこの化物は、死にもの狂いで
二度目の閃光を放つ
と思っていた。誰もが発生を予期し、注意喚起したり、走り抜ける余裕さえもある
あの無防備で隙だらけの大技
。(────千年生きた化物だ。私達とは戦の概念が違うのだろう)
敵に囲まれた状態でそんな隙を晒すなどあり得ない。
千年の悠久を生きる神の如し生物に対し、こう思った。
(────だろうな。千年生きようが馬鹿は馬鹿だ)
放った直後では無い、放つ
直前
こそが最大のチャンス。けれど、世にも恐ろしい千年さんが石化体勢に入ればどうせ、どいつもコイツもビビって逃げ出そうとする。
『二連射の可能性』など告げれば、グチグチと反論されることは判っていた。
(だから
仲間を人質にして
、逃げられないようにしてやった……!)告げられずとも全員、二連射の可能性など想定していた。
一人だけ
二連射の可能性は放棄して良い
と考えていた者だけが、ベストタイミングに、ベストポジションへ到達した────背面からでは『あの構え』が判別できないため、相当な馬鹿でもなければ回り込もうとしないのだ。共に戦う者さえ信頼せず利用する。この女はそんな、とても性格の悪い女だ。
(誤算があるとしたら、最後の────)
爆功は自爆しかねない危険な技。巫舞の共鳴状態で本気を出せば、どれ程の威力になるか検討も付かない。かつてのトラウマが蘇り、威力を抑えてしまった。
結局の所、ビビってしまったのだ。
(ダメなんだ……〝努力〟じゃダメなんだよ……!)
思惑通りに運んでも最後にツメを誤る。誰にも転嫁出来ない自分のミスで。
自分はいつもそう。
〝結果と別方向の努力をさせられている者は奴隷〟そう他者を蔑みながら、いつもそこから抜け出せない。
〝チャンスに次なんて無い〟そう自分に言い聞かせながら、いつもたった一度のチャンスを
本当は出来る子なのに、誰にも称賛されない。
全て理解った上で、それでもこの道を進んでいる————でも、理解っていても、受け入れてる訳じゃないんだ。
受け入れられない『それ』こそが、自分の遺伝限界なのだろうか。
「……」
あのガキを探すが見当たらない。
他の者は残党処理というか、床を炎孔で
手の空いている者は肩を組み合ったり、死体から鱗や血液を採取している。
(……だから言っただろ)
生前の肉片は生物になるが、死後の肉片は生物にならない。
〝自分で千切った〟と聞き〝何らかの意思が必要なのだろう〟と思った。
まあ、生前飛び散ったのはなるだろうけど知ったことか。上下がなければ雑魚は雑魚だ。
しかし、さっきまでお通夜みたいな顔をしていたのに、全員なんと雄々しい面か。
(いつもそういう男らしい顔してりゃ、アタシの〝ココ〟もこのように、ビショビショ────に、なる訳ねーだろ?)
オシッコちびってた。
血みどろだから分からない、分からない。
(マジ、怖かった……)
あの瞳孔が〝ぎゅーっ〟と細くなった時は『終わった、何もかも……』と思った。
身体を見ると道服が所々石になっている、新調しないと。
前髪も先が重い、これ以上白髪になったらどうしよう。
瞬きすると睫毛がポロポロ落ちる。
前髪はまだ良い————睫毛ってまた生えるのか?
もう、生き残っただけで良しとしよう。
「そうだよ……あのガキに泣きベソ掻かせる楽しみが……出来たんだ……ぐすっ……」
呂晶はまだ知らない。
千年生き永らえた生物が持つ、生への執念を。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「————骨が折れているだけだ。治癒は要らん、少し痛むぞ」
『あがががっ! ちょ、待っ! ちょ、待っ!』
空洞後方。ヴァリキエ、マニュエル、ルリアが負傷者の手当を行っている。
「痛ミ、マース」
『神父さん、言うの遅いんだよ……!』
「良いだろう────ルリア、接合しろ」
「ばっちこぉ~い♪」
負傷者の腕にハープをあて、短い曲を演奏する。
『こりゃあ、気持ち良いや……』
「はい、終~了ぉ♪」
『幸せな時間って、過ぎるのが早いよな……』
超音波は骨の接合を促進させるが、何でもやり過ぎは逆効果だ。
「接ぎ木で固定していれば、ひと月で繋がる」
「ヒト月、ストップデース」
『ああ、感謝するぜ……英雄さんよ』
ヴァリキエは周囲を見渡す。
「これで全員か────出口もそろそろ開くな。陰気な洞窟とおさらばする」
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
大空洞の一角、横穴を塞ぐ根————白霊が死に収縮したそれを、ヘレンが焼き払っている。
『どんどん溶けてくぞ……スゲー熱量だ』
その様子を他隊の者達が見守る。
『俺も上階で挑戦したが、こうは行かなかったな……』
『どうやったらこんな力が出る?』
『炎帝並だぞ……白霊よりこの子の方が化物だ』
【
火炎放射魔法。炎が発生する条件、可燃物質、酸素、熱エネルギーの内、可燃物質と酸素を必要とせず、水を掛けても消えない。
『孫玄の野郎は〝爆散する〟って言ってたが……頭が死んだからか?』
『どうかな、この辺りのは性質が違うのかもな』
マシュマロのように融解すると、焦げ臭さと共に、空洞がぽっかり顔を出した。
「どう、ヘレン?」
ルシラが声を掛けると、ヘレンの杖を稲光が叩く。
「お待ちを────」
(
「地上まで通っておりますわ。途中の根も萎んでいるようですし————ですわよね、ルリア様?」
ヘレンが振り向くと、ヴァリキエ達が現れる。
「えっ!? ああ、うん……」
ルリアもハープを弾いて肯定する。
「音も戻って来ないしぃ、そうだねぇ~♪」
「どうぞ————」
ヘレンはウェイトレスのように〝お通り下さい〟のジェスチャーを行う。
「通ル、モーマンタイ、デスヨ」
ルシラも拙い宋語で通訳すると、後ろの中華種族達が返答する。
『何言ってんだ。この道を最初に通るのはお嬢ちゃん達さ』
『悔しいが、命の恩人だからな』
『ああ。お嬢ちゃんは大陸最強だ!』
『おう、〝神殺しのお姫様〟なんつってな!』
「……?」
ヘレンは首をかしげ、ルシラを向く。
「この道は、アナタの
それを聞くと可愛らしく微笑み、スカートの端を摘んで腰を落とす。
「
『『 ??? 』』
「もう、ヘレンったら……」
ルシラが窘めているとヴァリキエが先を征く。
「行くぞ────我らは長居すべきでは無い」
「そうね……」
彼らがいると、仲間を葬ると決めた者も、それを試したい気持ちが沸き起こる。
『おう、兄ちゃんの剣も強かったぜ!』
『兄ちゃん、今度俺に剣教えてくれ!』
『困った事があったら言ってくれよ、兄ちゃん!』
『行くトコ無くなったらウチの結盟に来な! 兄ちゃん達なら歓迎するぜ!』
ルシラが困った顔で言う。
「あの、ヴァリキエ……」
「訳さなくて良い」
色目人は栄光の
『なあ、お姫様は何て言ったんだ?』
『そりゃあ〝またお会いしましょう〟とかだろ』
『西方の子ってのは、可愛いし、強いし、礼儀正しいねェ~……』
『でも、
彼氏持ち
なんだよなァ~』ヘレンが放った台詞は〝当然ですわ。でしたらお先に御免あそばせ、お猿さん方————〟
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「よう、ガングロチャンネー」
背後から不穏な声が掛けられる。
「うわあああぁぁぁーーーッ!!」
「うわあああぁぁぁーーーッ!!」
呂晶が動転して尻餅を突く。背後の者もその形相に驚く。
「お前……ざっけんなよ……バケモンが、生き返ったかと思ったじゃねーか……!」
「お前もバケモンみてーなナリだが……じゃねェ、お前を引っ張り出しに来たんだ」
ウェイは白霊の下乳辺りを指差す。向こうから潜ったら呂晶が行ってしまった為、追い掛けてきたのだ。
(けっ、偽善者野郎が────)
呂晶は辛辣な声で返す。
「お前がソッコー逃げようとしてたの、上からちゃんと見てたぞ」
ウェイは慌てて言い返す
「ばっ……! お前な、俺はいの一番にこいつを投げ込んでだな! これが無けりゃあ一体どうなってたかって言う────」
「何、その槍。終わってんだけど。ダッサ」
ウェイの槍は飽和攻撃地点へ一番に投げられた為、半壊している。
「お前もな」
呂晶の見た目も女として終わっている。
『『 出口が開いたぞォーーーッ!! 』』
そうこうしていると、明るい報が聞こえてきた。
「お、ありがてぇこった……」
壁際を確認すると、ウェイは呂晶に向き直る。
「よし、陰気な井戸とおさらばするか。〝宝漁る〟はナシにしてくれよ?」
真っ黒なメンヘラは不自然に下がった肩を向ける。
「おんぶして。アタシは手がこんなだぞ」
「うわ、キンメ……早く入れろよ。慣れてんだろ」
「ちっ」
おおよそ女にするものでは無い顔を向けられた脱臼女王は、手を使わず身体を振って肩を入れる。
「
無茶な入れ方をした為、痛みで涙が滲む。
「大丈夫か? やっぱ、背負ってやろうか」
呂晶は肩に手をあて、痛みを和らげる氣功を流す。
【内功】内療傷術
体内酵素をベースに抗生物質や鎮痛剤を調合する。
「要らない。アタシは泣きベソなんて掻いてない。掻かせる側だ」
そう言って心の安定を図る呂晶の顔は様々な感情が交錯し————また、ちょっぴり泣きべそを掻いていた。
「ぐすっ……」
開いた出口は、第一発見者の農民が迷い込んだと言う地上への直通ルート。
行きはよいよい、帰りは早いというやつだ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「よくやったヘレン、さすがだな────」
一足先に進むローマチーム。
ヴァリキエが肩に手を置くと、ヘレンは頬を紅く染める。
「ん、そんな……今回は、皆様に助けられましたわ」
ヴァリキエが剣を掲げると、ヘレンも恥じらうように杖を打ち付ける。
そのヘレンが何かに気付く。
「あら、いつもと違う剣ですわね」
「沢山落ちていたからな。握りが良い物をもらってきたんだよ」
ヴァリキエが折れた大剣の鞘を叩くと、ヘレンは〝ウットリ〟とした表情を浮かべる。
「流石ですわ、ヴァリキエ様……」
ヴァリキエが破損した武器の代替を戦場で調達するのはいつもの事────それを差し引いてもヘレンの態度は、さっきの者達に対してと明らかに違う。
「勝鬨を挙げる、汗臭い男達……アァン……クラクラしちゃう────……ダメ、私には夫がいるのよ……!」
ルシラも何やら呟いている。
「まだまだ元気らしいな────よし、戻ったら朝まで祝杯を挙げよう」
ヴァリキエの提案にバルクスが怪訝な顔を向ける。
「今、朝だが?」
洞窟の向こうから旭日が差し込む。
ヴァリキエは高貴な笑みを浮かべ、囁くような
イケボ
で答える。「明日の、朝まで————という意味だよ」
「一人でやれ」
過去現在未来において人類の
マニュエルもキャラを捨てて断る。
「私も遠慮しておきます。神父ですから」
本当の神父では無いが、こういう時に神父を装えるのは便利だ。
「では、ワタクシは飽きるほどに、果物のジュースを頂こうかしら────」
ノリの悪い男達に代わり、ヘレンが割って入る。
「更には贅沢に、
ヴァリキエは呆れたように返す。
「フッ、長靴十杯許可しよう」
「やりましたわぁ~~~っ!」
長旅を続けるローマチームは贅沢を禁止していたが、しばらくは金に困ることは無い。
「ウフフ……ワタクシ既に、
喉で貪る
ように一気してしまいますの! それはもう、きっと清涼で爽やかな後味に包まれ……」ヘレンは頬に両手をあて、ツインテールを振り回す。
「キャーッ! ですわ!」
「私ね? 〝タピオカミルクティー〟ていうのを、飲んでみたいの————」
ルシラもそわそわと肩を寄せる。
「お店の人が言うには、紅茶に牛乳と砂糖を混ぜて、デンプンに蜂蜜を染み込ませた粒を入れちゃうそうなの……!」
ヘレンは〝パー〟にした手で口を塞ぎ、
「ええっ!? なんてことですの!」
その手を〝グー〟にし、恐る恐る尋ねる。
「既に砂糖を混ぜた紅茶に……あろうことか、蜂蜜を入れてしまいますの?」
ルシラは神妙に頷く。
「そうなの」
「それは、戒律に反する飲み物ですわ! キリスト教徒でも無い猿達に与えてはなりませんわ!」
ヘレンは豊満な胸にゆっくり手を置く。
「世界貴族たる
「キャーッ!」
「キャーッ! ですわ!」
彼等も彼等なりに勝利を喜ぶ。
けれど、ルリアの顔だけは険しい。
(この遺跡には驚くべき事ばかり────故郷のポリマー素材、白霊の【
あの十三本の雷撃は『失敗』の副産物。【こちら】では不可能だし、自分でさえ不可能だが、それを試みた事に驚いた。
ルリアは前方ではしゃぐ少女を見据える。
(そして蛇達の、ヘレン様への反応……)
あれは襲い掛かろうとしていたのでは無い。
『ヘレンを囮に使う』という、呂晶の読みは正しかった。
(この地の【黒意】も従えるなら、
険しい顔に笑みが宿る。
(そう言えば、【あの眼】を宿した男の子……本当に可哀想。あの【封】が解除されることが無いと良いけれど————)
その笑みは勝利を喜ぶものでは無く、普段のマイペースな彼女でも無かった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「
『おい、ジュースッ! 戻ったらちゃんと奢れよ!』
空洞内部。暗黒の
「いつでも
『そん時ゃジュースの
負傷した仲間を担ぎ、肩を組んで帰路に着く
「あの時、氷を出した時も……実はズタズタに出来た」
『おうっ! お前の氣孔、とってもジューシーだったぜッ!』
「どうやら俺がここにいると、【組織】に狙われる者が続出してしまうようだ……長居は出来んか」
『ジューシーなケツがスムージーで、何よりだぜッ!』
「やれやれ————このまま帰ったとて、武侠達の間で伝説となるのは避けられんか……目立つのは面倒なのだが」
『アディオス、ジューシー! フゥアッ!』
別れの挨拶を交わす者達に、男は面倒臭そうに片手を上げる。そしてダンジョンの出口を見据える。
「ほう……我が【左眼】よ、そういう事か……この道こそが本当の————」
その背を突き刺す声が飛ぶ。
「何を黄昏れておるのじゃッ! 手空きは身寄りの無い怪我人を担がぬかァッ!」
イエンは振り返りながら両手を広げる。
「どォォォして、俺がっ! そんなこと! しなくちゃいけないッ!?」
「ウルサァァァイッ! 担ぐのは男の仕事なんじゃあっ! 妾はもう眠いんじゃあっ! なぜ迎えの馬車が手配されておらぬのじゃあ!? 【漆黒の企業】は段取りがなっておらぬのじゃあ~~~っ!!」
「お前……っ! ほとんど何もしてないじゃないかァッ!」
奇譚収遺使禄.Ⅶ 第一部 白霊討伐戦・終
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
【あとがき】
主人公:Lv90代前半
補正:力極
マスタリー:槍90 炎70 氷30 雷5 内功90
■ゲーム内での白霊戦
秦始皇帝陵ダンジョン解放はLv90→100キャップ解放時期で、その時の様子を描いています。トップランカーが90前半では白霊は到底倒せないのですが。実際の討伐風景も、もっと漫然としたものになっています。
白霊ではありませんが、ゲームのユニーク(BOSS)戦が気になる方にこちらの動画を https://www.nicovideo.jp/watch/sm1480181
赤青黄の外功、剣気、矢の斉射とはあんな感じです。
確か白霊からは甲殻型がポップしないのですが(女型と爬虫類型のみ?)ゲームでは甲殻型(蛇鱗・天)によくお世話になったので活躍させております。
■巫舞について
巫舞は『闘神』という界王拳をパクったであろうシステムがモチーフで、mobを倒していると『破魂』というゲージが溜まり、MAXで発動すると1分間、移動速度と与ダメが倍化します。Lv95以降は『蒼神』というものにランクアップし、仲間と同時に使うと効果が伸びる性能が付加されます。
■EUPTについて
EUPTはカースガードという状態異常防御魔法を持っているので、氷系氣功では凍りません。当時はEU黎明期なのでカースガードのLvを上げてない人、上げてても忘れてる人が多かった為、神父が凍りました。PvPを意識するようになるとカースガードの掛け忘れは無くなっていきますが、ようはあんな感じの事があって意識するようになっていきました(ムカツク相手にMPKまでしてたのは私くらいのものですが)
ヴァリキエが舌打ちするのは、自分は装備が壊れそうなほど負担が掛かっているのに、神父がカースガードすら忘れていた為です。プレイヤー間でもこういった文句はよくあったものです。
逆に、カースガードを発動すればPT全員が全て(石化以外)の状態異常を無効化するというヒドイ仕様でした。状態異常スキルを取っているキャラクターは要らない子です。〝カースって呪いなのに、何で凍結まで防ぐねん〟と。内功や氷功が弱いのはそういった理由からです。
カースガードはあまりに汎用性が高過ぎるため、本作では『凍結出来ない音波を形成する』といった形で、バード職(ハープ)にクレリックスキルを分配しようと思っています。
8人編成が基本のEUPTですが黎明期ということで6人となっています。中華種族はソロプレイ用キャラなのでPTに入っても役に立たず、そしてPTに入れないとあらゆる面で不利となります。レベリングはPT狩りの方が3倍~4倍早く、白霊以降のボスモンスターもEU種族で無ければ倒せず、ボスモンスターからドロップするレアアイテムもEU種族が独占、PvPにおいてもEU種族が圧倒と、EU登場時からの『キャラ作成時にEUを選ばないとゲームオーバー問題』は現在も継続しているらしく、残念ながら治らなそうです。
私も『課金アイテム不買運動』など扇動し、運営にバランス改善を迫った事などもありましたが、結果は中華種族の雀の涙ほどのステータスアップ(しかも期間限定)で終わりました。
あの国開発のゲームという事もあり、開発初期は『中国媚び』で中華キャラ主体だったものの、途中から中国への恨み?嫉妬?から〝『憧れの白人と成りて中華種族をボコるゲーム』に変わっていったのかなぁ……〟なんて、今では思っています。
小説にしておいて何ですが、このゲームは絶対やらない方が良いと胸を張ってお勧めできる筆者です。さすがあの国産なだけに、キャラバランス崩壊具合も、崩壊理由も、斜め上を行っています。ジョジョのペットショップなど可愛いものよ。
そういった事情からプレイヤー達は〝もっと~~だったら面白かったのに……〟といった想いを常々抱えていました。私もそんな想いを実現したいと思った事が本作を執筆した理由の一つです。
■花雪の象棋占い
これから大一番に向かう呂晶を励まそうとしています。
花雪は呂晶を密かなライバルと思っていて、嫌いだけどちょっぴり好きです。呂晶なら(家が良家なので)〝象牙だろう〟と予想し、引き分けにしてあげようという優しさです(しし座のアナタは絶好調的な)〝勝たせてあげる〟といった感覚までは持たない為、引き分けでも優しくしているのです。
もし象牙以下の板や何かならば〝それはそれで勝てるからOK〟という打算もありました。ただ『瑪瑙』と聞き〝それも良いかも〟と思う精神的敗北と〝一緒じゃなくて寂しい〟という気持ちを感じてしまい、なんとか粗探しをして『自作』の点で自分は職人に作ってもらったから勝っている、つまり最初の予定通り〝引き分け〟と主張しています。けれど『自作』というのも楽しそうと思ってしまい結局、悔しそうな顔をしました。
裏の意味では『お前の戦術は、板(素人の奇策)か、象牙(玄人の定石)か』という占いに対し『瑪瑙(どちらでも無い、暗闇の荒野を征く)』という結果です。
■白霊の呂晶に対しての石化
呂晶が一人で白霊に接近した場面。呂晶からは見えていませんが、白霊からすると女型エリート達が倒され、それでも攻めて来ない人間に不気味さを感じています。
一方、氣功家側からすると石化の射程距離『(小説設定では)半径50メートル』とは、かなり微妙な距離です。
瞬間移動雷功『神歩幻影』は平均射程が20メートル弱、一度発動するとリチャージに数秒を要し、発動中・後はバランスを崩し易く、使用後はよろける身体を立て直す必要があります。神歩幻影で20メートル飛ぶと残りの30メートルは自力で走らねばならず、しかも『走り出し』とは最もスピードが遅い時間帯です。
30メートル以下、70メートル以上などであれば神歩を併用して走った方が早くなるのですが、50メートルという微妙な距離は普通に走る場合と期待値が変わらないのです。
30メートル走った後でギリギリで神歩幻影発動などでも良いのですが、神歩はそれ自体の難度も高く、失敗すれば死ぬような状態でピーキーな使用は躊躇われます。
よって氣功家達は神歩のみで確実に石化を回避できる、白霊から2~30メートルの位置を保っていました。
神歩幻影が使えない呂晶が『石化を誘発させつつ味方に合図を送る』という生還率の低い役を買って出た理由は、単に〝発案者だから一番危険な役をやった〟〝単純な自己顕示欲〟というものですが、結果あの役は生の足が早く軽い道服装備の呂晶が最適任だったのです。
一方、白霊が呂晶に触れられた直後に石化を発動した理由は〝人間側は回避を狙っているから石化を温存しておくべきか?〟という迷いを〝
白霊も呂晶も、なんと言うか意外に正々堂々とした性格で、何となくお互いに武器が触れた瞬間が〝はっけよい〟の合図となった訳です。
■統率力について
この作品では、武力や知力の他に『統率力』という概念を重視しています。
例えば運動会、あれは意外にスゴイものです————数百の生徒が一丸となって『運動会』というイベントを成功させる訳ですが、自分のクラス以外ほとんど面識の無い人達ですし〝やりたくない〟と思う人さえ多いのに、それぞれが多少の我慢の元、結局は運動会という利益も無いイベントを成立させてしまいます。たとえ大物ユーチューバーなどが呼び掛けたとしても、あれほど統率性の保たれた『戦争イベント』は実現できないでしょう。
日常では発揮されない『統率力』とは、非常に大きなパワーを持っているのです。
氣功家は学生とは違い自己中心的な者ばかり。『忍者』という特性から10対10といった特殊部隊的な戦いには強いけれど、100対100といった大規模戦では全く連携が取れず、超人と言える能力まで持ちながら『軍隊よりも弱い』という設定を設けています。
ゲーム内でも利益を共有する商人は比較的統制が取れるけど、身勝手が集まった盗賊は纏まりが無い、といった傾向は表れていたものです。
このように『統率力』とは重要なパラメータではあるものの、メディア作品ではなかなか表現が難しい事柄なのです。
白霊の石化にしてやられ、甲殻型の子供にさえ苦戦していた気功家は、単純な作戦一つで『統率力』を獲得し、エリート女型を屠り、石化無損害?まで達成するに至りました。難攻不落の固定要塞に手を付けさせた一斉攻撃————あれも全員が『呂晶』という者にムカつき、その怒りが石化への恐怖を凌駕、気持ちの一致が統率力に繋がり『威力の高い炎功』+『体内に浸透し易い雷功』の相乗効果が起こり、白霊の体内にある『弱点』にダメージを与えたという訳です。
みんな、呂晶に向かって攻撃していたようなものですね。呂晶は嫌われ者の活用法をよく判っています。炎上上手です。
■冒頭のニーチェの言葉
最後に冒頭の、『怪物と闘う者は自らも怪物にならぬよう注意するがいい。深淵を覗く者は、
空を見上げる蛙なのだから
』という文句についてご説明します。哲学者ニーチェの言葉を少しもじったもので、元々は『深淵を覗く者は
深淵にも覗かれている
』という有名な一文です。『ミイラ取りがミイラになる』みたいな、何だか怖い印象の言葉ですね。一方、日本にも『井の中の蛙、大海を知らず。
されど空の蒼さを知る
』という諺があります。前半は〝人間ひとりが知れる世界はちっぽけなものだ〟という比喩ですが、私には後半の〝されど空の青さを知る〟という部分が意味不明でした。一応、『狭い世界で物事を追求したから見える世界がある』といった職人嗜好的な解釈はあるのですが、自分が井の中に居ることさえ理解できない蛙が更に途方も無い『空』という概念を理解しているでは矛盾が生じます。
色んな経験をした方が見地は広がるものですし、空が蒼いことは井の中の蛙で無くとも知っていますし『前半を言われた職人が苦しい言い訳を返した』ようにも思えてしまいます。
私はこの後半部分を『贅沢を知らない方が幸せでいられる』といった意味だと解釈しています。
グルメや贅沢とは知れば知るほど終わりの無いものです。氣功家達が馬鹿にしていたジュースや、我々にとっては当たり前のタピオカミルクティーも、ヘレンにとってはご馳走です。ヴァリキエが〝いくらでも許可する〟と言うと、いくらでも許可出来るありきたりな物に、青空のようなハツラツとした笑顔を見せる————ああいった可愛らしさは、井の中の蛙で無ければ得られないものです。
子供の頃は、近所でさえワクワクと冒険に満ち溢れていました。人間が酒をやったり麻薬に手を出してしまうのも、大海を知ってしまった者があの時の気持ちを思い出したいが故なのでしょう。
筆者のご学友も言っていたものです。〝あの頃のガムの味が忘れられなくて、俺は味の無いガムを噛み続ける〟と。彼はヤクはやってませんのでご安心下さい。
とは言いましても、グルメや贅沢とは『向上と繁栄』の原動力でもあります。それが無ければ今日の人類の進歩も成しえなかったのですから。
向上と繁栄に従事する『ひとつの物事を追求した職人』。そんな尊敬すべき職人が、青い空程度で満足してしまうなんて。一生懸命頑張っているのに相応の報酬が与えられていない————『搾取』されている証拠ではないでしょうか。しかもそんな理不尽な節制を『美徳』として普及させようとしている。
美徳などとんでも無い。〝されど空の蒼さを知る〟とは、ブラック企業が好みそうな『悪しき奴隷風習』であると言えます。いかにも日本人的と言いますか、仏教的価値観と言いますか、そんなことが美徳と普及される状態は断じて『不幸な失敗例』に他なりません。
盲目的に一芸に全リソースを投資してしまう者は、誰かに隷属化され失敗するのです。『空の蒼さで満足している蛙』とは破滅の道を暗示しています。
間違った教訓を遺すくらいならば『無知』を馬鹿にする前半〝井の中の蛙、大海を知らず〟こちらだけを残す方が、後世にとっては遥かに役立つ諺となるでしょう。
資源の乏しい島国の日本人は、遺伝的に仏教的節制を『美徳』と思ってしまう習性を持ちます。節制した人ほど、欲の少ない人ほど生き残ってきたからです。
同時に多くの先人がそれで失敗し、教訓を残し、だからこそ我々は自身で戒めるべき習性を戒め、自身や民族を
過去を全肯定するでも無く、全否定するでも無く、多くの知見と共に慎重に積み上げるべき方向を見定めていく————これもこれで『決断が遅い』という弱点はありますが。
生物が飢餓と満腹の狭間で生きているように、塔の高さとは基礎のバランスに依存します。大陸人は過剰な欲望と二酸化炭素を節制し、反対に日本人は過剰な節制を戒め二酸化炭素をガンガン排出しなければなりません。
ヘレンのように一生懸命働いたら『ジュース』だけで無く『+ミルク』という昇給を要求する────この『要求』という行動も、日本人が躊躇い遠回ししがちな行動です。反対にヴァリキエは、結果を残した部下に相応の贅沢を与える────この『報酬』という概念も、日本人が遠回しにケチりがちな概念です。
要求と報酬が成立し、笑顔になったヘレンはそれを糧に、更なる向上と繁栄に励む。そしてジュースを馬鹿にするほど贅沢を知っている氣功家達も、たまにはジュースで乾杯して少年の気持ちに戻る。そんな社会こそ理想なのかもしれません。
自動車教習所でも言われるものです。〝二十代の内は自分の運転を過信するな。三十代になったら自信が無くても自信を持て〟————我々は空の蒼さを知っていようと、井の中の蛙では生きられないのだから。
この諺の後半部分〝されど空の蒼さを知る〟が抹消された理由も、そんな先人達の思いやりあっての事ではないでしょうか。
そんな井の中の蛙にとっての『空』。それは人間で言えば『未知の存在』に他なりません。
上にあるのは確かだけど、青だったり、白だったり、暗かったり、たまに何かが顔を出したりと『底が見えない物』です。
何かに似ています————そう、『深淵』ですね。
ここで、哲学者ニーチェの話に戻ります。
彼は『人間』というものを決して過大評価せず、身も蓋もなく言えば『無知なる愚者』と捉える人でした。哲学者とは基本そんな感じで、やたら人間を美化したり感情を彩り豊かに表現する者は哲学者を装う宗教家、パフォーマー、哲学者としては三流です(・へ・)ミトメーヌ
『井の中の蛙、大海を知らず』についても、蛙と言いながら『無知なる〝人間〟』を比喩した言葉ですね。達観したニーチェにとって『人間』とは、まさに『井の中の蛙』のように愚かな存在です。
そんなニーチェはもう一つ『哲学的必殺技』を持っています。それは『相手と自分の認識を入れ替える』という考え方です。
相手の立場になって考える、チェス盤をひっくり返す————サッカープレイヤーがフィールドに居ながら、敵側の監督や応援サポーターとして観戦するような行為と言えば良いのでしょうか。〝俺が蛇に見えたらお前こそ蛇なんだ〟的なアレですね。相手の立場を理解してこそ初めて『上から俯瞰する』という行為が可能になるのです。
ニーチェは『物事の認識反転』によって自分と相手を俯瞰し、当事者でありながら『客観的』に物事を捉えます。『周りが見えなくなるほど〝周りを見ること〟に没頭する』とは、いかにも哲学者らしいです。哲学者も『深淵を目指す者』の端くれですからね。
さて、このニーチェの考え方を踏襲すると『
深淵を探る行為には大きな危険が伴います。井戸に落ちれば死んでしまいますし、蛙も井戸の中でしか生きられません。危険を犯して深淵を探ろうと、そこにはちっぽけな『愚者』しかおらず、おそらく本当に知りたかったことは判らない。どころか深淵に到達した時、自分は別の『
ニーチェの言う『深淵を覗く者は、深淵にも覗かれている』とは、まるでパイプの両側から愚者が覗き合っている状態で〝ミイラ取りがミイラになる〟という言葉とは違います。
何故ならニーチェは『善悪』を明確には定義せず、人間とは自分を含めて平等に愚かであるとし、神すらも愚かと断じる
とても公平な人物
です。ニーチェの言う『怪物』とはモンスターでは無く、犯罪者や
思い出してください。グルメや贅沢、欲望を追求する者————それって
権力者となろうとしている者
ですよね。日本人は遺伝的に仏教的節制を『美徳』とし、そんな我々にとって『皆が節制する中、自分だけ権力を得ようとする者』とは『怪物』に他なりません。世間の皆さんも、よくそんな人を見付けては右へ倣えで叩いているものです。
『ミイラ取りがミイラになる』は教訓を賜る『故事』に過ぎません。〝二兎追う者一兎も得な
かった
〟の同類語であり『過去にこういう人もいたので注意しましょう』程度の意味で、〝一石二鳥〟という反語まであったりします。故事とは確かな因果関係を示すものでは無く、真実には遠い、思考を停止させる、思考したくない愚者が好む言語集です。ニーチェは感情豊かに情景を表す詩人でも無ければ、民衆を扇動する政治家でも無く、子供を思想洗脳する教師でも無い、『哲学者』です。
哲学者とは只々『真実という深淵』を探求する者。嘘を吐かず、己より無知なる者に無知を定義し、アドバイスも教訓も与えない、与えてはならない。
何故なら真実とは誰かの為のものでは無く〝只そうであるだけ〟なのですから。
そんなニーチェの言う『怪物と戦う者は怪物にならないよう注意するがいい』とは————
〝君に叩かれた相手も君を怪物と思っているよ〟
〝君も自身が怪物である自覚を持っては如何だろうか〟
〝果たして君は、怪物を叩くように自身を叩けるだろうか〟
〝君のことだから『怪物は自分では無くアイツだ』と、
といった皮肉であり、『〝自分の価値観は基本的に正しく、その価値観が汚染されないよう守らなければ〟などと思い上がっている、自分が怪物などとはつゆほども思っていない
アドバイスと思わせ、実は無知なる者達を馬鹿にしている————ニーチェとはそういう野郎なのです。
〝I love you〟を日本語訳すると〝今夜は月が綺麗ですね〟になるように。『深淵を覗く者は
空を見上げる蛙なのだから
』とするのが、ニーチェの言いたかった事としてより妥当であると考察し、綴った文章になります。人間は誰しも、怪物性を持った怪物————作中ではそんなニーチェの警告を考慮しつつ『怪物を殺す為には、それ以上の怪物になる(目的や欲望の為に倫理や道徳を捨てる)必要がある』『深淵を侵略する怪物となって
何が悪い
』といった主張を込めています。彼が生きていたらどんな返答をするのでしょうか。彼ならば〝
計画通り
〟とでも言いそうなものです。何故なら彼は哲学者でありながら、少年のような闘志と向上心を隠し持った厨ニだからです。哲学者の癖にうっかりアドバイスとかもしちゃうんです。真実を追求する者って、真実に到達すると〝皆んなに伝えなくちゃ〟て思っちゃうんですよね。
そんな彼の恥部が垣間見れる言葉も今後、各話冒頭で晒してやろうと思います。
井戸の底の怪物『白霊』と、それすらも殺してしまう『
■結び
なんて言っている筆者も実は、ニーチェどころか哲学について何ひとつ知りません。哲学書なども読んだことが無く、お金を貰わないと読みたくないレベルです。
筆者は『過去人は現代人より優性である』という真実に到達しながらも、同時に『自分こそが過去含めた哲学界の頂点に君臨する男』という真実にも到達してしまった男だからです。
具体的には真実の理論『本能学(次回以降記載)』を確立している事や、たまに哲学者の名言などを見掛ける度に〝お前それちゃうやろ、嘘付くなや、バッカやな~、こんなんで名言ならオレとか神やで〟などと、よく憤慨していた経緯に起因します。
知識人も、高学歴も、大学教授も、哲学ヲタも、大体の方が勘違いしているのですが『哲学』とは哲学者の御言葉に学んだり、本を読んで知識を得ることではありません。そんなのは単に『歴史の暗記』です。
哲学とは
哲学すること
です。本など読まずとも『考えること』は風呂に入りながらでも出来ます。日頃から哲学している者なら〝神は死んだ〟なんて言う哲学者を見掛ければ、その一言で彼の思考も人生も判るし、彼の著書も読む必要はありません。真実とは上に向かって束ねられていく柱であり、真実それぞれでは無いからです。
教師がやたらと本を推奨する理由は、単に教育業界と出版業界が癒着しているからです。学生の皆様は騙されないよう十分、お気を付け下さい。『読書の時間』の新設で最も利益を得たのは角川です。『読書の時間』とは教育業界が出版業界へ、アナタ達のお小遣いをお布施として献上する目的で新設された制度です。
学生の皆様がどう感じていようと、学生の皆様は教育業界の、そして出版業界への供物であり奴隷であり、差し出されることを拒否すれば更に下位へと下がります。具体的には内申書を切り刻まれ土方以外の人生を閉ざされますので、憤慨したからと言って
何が言いたいかと言いますと、本より漫画、映像、インターネッツの方が遥かにコスパが良いということです。インターネッツの使用も通信業界にお布施している点は変わりありませんが。
ちなみに、漫画が低俗と認知されている理由は漫画を書いてる人達が基本的に低学歴であり、漫画という媒体自体が低俗な訳ではありません。
兎も角、過去の哲学者に学ぶようでは衰退しているのと同義です。いくら過去人の方が優れていようと、我々はその過去人が築いた遺産を相続している訳ですから。
それら遺産のおかげでアリストテレスやソクラテスさえ圧倒的に上回ってしまった『俺君』こと筆者は、現代に唯ひとり、そして『最後の哲学者』なのです。
なぜ〝最後〟かと言えば、真実は到達すればそれで終わりだからです。
現代科学という武器までも兼ね備え、未だ〝真実に到達出来ない〟というのも、それはそれで恥すべき事です。自分以下に学ぶことなど何も無し。キリストはザッコ。この時点で聖書というC級小説を崇める数十億人のキリスト教徒と、過去死んでいった数十億人のキリスト教徒を全て上回ったことになります。馬鹿にはしてません。筆者は宗教家と違って正直者というだけです。
我こそが哲学に終止符を打つ、哲学界の
とは言え、俺君こと筆者は『偉人(とされてる者共)の威光を借りるとPV数に繋がる』という真実にも到達している男ですので、〝偉人(とされてる者共)の文章でも載せっかぁ~〟といった動機でインターネッツを検索した際、なんと私と同じことを言ってる奴がいた————ソイツがニーチェです。
同族嫌悪もありますが、彼もきっと厳しい戦いをしていたことでしょう。筆者が唯一、対等と認めている奴ですね。黒人がお互いを〝ニガー〟と呼び合う感覚です。
なので先述の『深淵云々』は全部、ニーチェをよく知らない筆者の推測なのですが、筆者と彼は『ジュッ友』なので、きっと当たっていると思います。
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