だから今、あなたがその人を頼るんです

文字数 637文字


日頃【自己】を統制出来てしまう人程、
「甘え方」なんて分からないものです。

【自己管理】が出来てしまう人程、
誰かを求めずには居られなくなってしまった自分に戸惑ってしまうものなんです。

自己を「完結」出来ない自分に、自分自身が一番困惑してしまうものなんです。


もしかしたらそれは、
自分が必要とせずには居られない誰かに対して【負い目】を感じてしまうからかも知れません。

「申し訳ない」と、【頼る】という行為に対して【引け目】を感じずには居られないからかも分かりません。



でもだからこそ、今のあなたはその人を頼る必要があるんです。
今自分が感じる負い目や引け目をその人がその人自身に課した時、

あなたの持つ「その人に頼った事がある」という経歴が、
相手の心の足場になってくれるから。


その人が誰かを求めた時、
そんな自分に負い目を感じてしまった時、

今まさにあなたの抱える心の痛みが相手の心の【緩衝材】に成れるんです。



良心の呵責や頼る時の苦しみは、
今のあなたが一番分かる筈だから。

今あなたが携えている苦しみや辛さや悔しさは、
今一番あなたが育められる【優しさ】でもあるんです。



だから【今】、あなたがその人を頼るんです。


今のあなたと同じものを相手も胸に抱く時、
その重みを少しでも緩められるように。

「背負わせてしまって申し訳ない」と、
その人が自らへ向ける矛の先が僅かでも柔くあれるように。



頼る時に同時に手にする心の負債を、
せめて【知る人】で在れるように。

今居る貴方が、その人を【頼る】という守り方をして下さい。



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