第30話 異界 樹と由瑞 6
文字数 400文字
由瑞は走り去って行く樹を唖然と見送った。
どかりと座り込む。
「くそ・・。何であんなに言う事を聞かないんだ。危険だと言っているのに」
そう言いながらも、また、何で俺はあんな未練がましい事を言ってしまったんだ。と後悔する。あんな恨みがましい事を・・。
頭の中に「あんたなんか大嫌いだ!」という怒鳴り声が響く。
大嫌い、大嫌い、大嫌い・・・。
頭を振ってそれを追い払う。
由瑞は頭を抱えた。どうかしている。まるで調子が狂ってしまっている。ヘタレ男全開じゃないか!情けなさ過ぎる。信じられない。新しい恋人と新しい道を進んでいくとか言って置いて・・・。もう少しクールに出来ないのか!!
いらいらと考える。
自分を刺し殺したい気分だった。
由瑞はじりじりしながら座っていた。
大嫌い。大嫌い・・。
エコーが復活する。
薬師如来を振り返る。
『是』
そう言っている様に思えた。
由瑞は弾かれた様に立ち上がると、樹の消えた森に向かって走り出した。
どかりと座り込む。
「くそ・・。何であんなに言う事を聞かないんだ。危険だと言っているのに」
そう言いながらも、また、何で俺はあんな未練がましい事を言ってしまったんだ。と後悔する。あんな恨みがましい事を・・。
頭の中に「あんたなんか大嫌いだ!」という怒鳴り声が響く。
大嫌い、大嫌い、大嫌い・・・。
頭を振ってそれを追い払う。
由瑞は頭を抱えた。どうかしている。まるで調子が狂ってしまっている。ヘタレ男全開じゃないか!情けなさ過ぎる。信じられない。新しい恋人と新しい道を進んでいくとか言って置いて・・・。もう少しクールに出来ないのか!!
いらいらと考える。
自分を刺し殺したい気分だった。
由瑞はじりじりしながら座っていた。
大嫌い。大嫌い・・。
エコーが復活する。
薬師如来を振り返る。
『是』
そう言っている様に思えた。
由瑞は弾かれた様に立ち上がると、樹の消えた森に向かって走り出した。