第36話 怒り初め

文字数 960文字

 三が日くらい穏やかな気持ちで過ごしたかったです。それを(ざわ)つかせるメールのやり取りがあって……

 理不尽だなぁとも思った。そして、前々から薄々感じていた嫌悪感が一月三日にあった。コロナ禍がなければ、もう少し許容期間が長くなっていたかもしれない。でもここにきて、あまりにも上部(うわべ)だけのいい加減な人たちと付き合ってきた自分に嫌気がさした。

 去年の暮れ、スポーツを通じて知り合ったグループのリーダー格の人から

「そろそろ会いたくなったので新年会をやりたいと思います」

と、メールがきた。曜日が限定されていたので、私は何日でも良いと返信した。他の人も都合の良い日をリーダーに伝えたと思う。しばらくして、年末に突入。そして新年を迎えた一日、リーダーから

「私の怠慢で新年会の話が中途半端になっています。◯日なら集まれそうですが、オミクロンが猛威をふるい始めています。どうしますか?」

 私から言わせれば、すでにここから間違っている。幹事はリーダーなんだから、あなたが決めればいいでしょう?この問いかけに数人が

「迷うよね〜」

 私以外は孫のいる人たちだ。『迷うよね』は分かるが答えじゃない。私は丁寧に対応したかったので、下の子が帰って、ひと段落した今日、返信した。

「私以外は、お孫さんがいるので、延期したらどうですか。もしものことを考え今回は欠席します」(省略文)

 その直後、息を潜めていたかのような人たちが、待ってましたと追随メールを送ってきた。書き方に困っていたなら仕方ない。でも、普段は何でも言い合えるという間柄ではなかったか?確かに断る文章は難しい。気を配るべきだ。だから私は時間をかけたのだ。追随メールのあと、リーダーから直ぐに延期するメールがきた。私は皮肉で

「私が引き金を引いてしまったみたい。ごめんなさい」

と送信した。その後『迷うよね』と言ってた人たちが

「リーダー、いろいろありがとう。延期の件は了解です」

 みたいな返信が数件。開いた口が塞がらない。私の対応を労ってくれと言っているわけではない。いい加減な誘いをしたリーダーが、何で労われなければいけないんだ!前々から薄々感じていた。私の感性はココには合わない。私はこの中にいるべきではない。

 このグループはいつもそうです。無責任極まりない。もうウンザリです。フェードアウトします。

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