第16話 エピローグ
文字数 230文字
「ありがとうございました」
笑顔で出ていくお客さんを、見送る。なんてことない毎日。私の、いつもの日常だ。
それは、ひどく平凡で、味気ないものかもしれない。だけど、私は、私の日常を、生きている。
変えられない過去もある。忘れたい記憶もある。
だけど、私は大丈夫だ。
そっと、頭のヘアピンに手を触れる。
せいちゃんの、あの笑顔はもう見られないけれど。変わらない、大切な思い出が、私にはあるから。せいちゃんは、私の中に、ずっといてくれるから。
大好きだよ、せいちゃん
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