第26話 『江頭2:50』     ~深夜に訪れた可笑しな予兆~

文字数 1,624文字

江頭2:50なるお笑い芸人にしてユーチューバーがいる。
以前、テレビでたまたま江頭氏を見かけた。
ところが、その姿が壮絶過ぎた。
以来、私は江頭氏の仕事に打ち込む姿勢を刮目して見るようになった。

そんな江頭氏に関する偶然の一致が起きた。

わりと昔、テレビ番組でのこと。
江頭氏が大きな水槽の中に入り、水中で息を止めるシーンを目撃した。
どうやら、どれだけ長く水中に潜っていられるかを競うらしい。

ところが……

――これがトンデモナイ光景だった!

江頭氏は水槽の中に入ると、おそるべき忍耐力を発揮した。
なんとも水槽の中から4分以上も出てこなかったのである。

――なんという、がんばり!

通常の人間の場合、長くて1分半と言われている。
江頭氏の『4分以上』という記録は驚異的である。

その姿を見た女子アナは泣き出し、私も感動に打ち震えた。

『1本のレギュラーより1回の伝説』

江頭氏の言葉通り、まさにそれだった。

「人はここまでやれるものなのか……」

人類の可能性を江頭氏に見たような気がした。
それ以来、江頭氏に注目するようになった。

そんな江頭氏がYouTubeを始めた頃のこと。
動画内で『新ギャグの募集』があった。

――『新ギャグ募集!』

視聴者から新ギャグを募り、面白い作品は江頭氏が動画内でやってくれるというのである!

「おおおっ!これは面白い企画だな!」

この面白い企画に参加せずにいることが出来ようか、いや、出来まい!

私も真剣にギャグを考えてみた。
そして3作品ほど応募してみた。

自分なりにわりと面白いギャグが出来た。
ひそかに採用されることを祈った。

――結果発表が楽しみである!

ところが、これが、なかなか結果発表がない。
採用されるに目ぼしいギャグがなかったのだろうか。
そう思い始めた矢先……

――面白い出来事が起きた!

それは就寝中のこと。
この日、目が覚めると辺りは真っ暗だった。
どうやら深夜に目が覚めてしまったらしい。

「一体、何時だよ……」

私は眠たい目を擦りながら、ぱたぱたと手を伸ばし枕元の携帯を手にして、時刻を確認した。

すると、時刻は……なんと!

――『2:50』

携帯画面には、まさかのこの表示!

「エガちゃんかよ!」

眠くて仕方がないというに、思わずツッコミを入れてしまった。

この時、ふと思った。
これは予兆であると。

「俺のあのギャグが採用されるのだな……」

不思議と、そんな感覚が湧いてきた。

江頭2:50氏に応募したギャグの結果が気になる中。
深夜にいきなり目が覚め、時刻を見ると『2:50』。

なんという偶然だろうか……

このような偶然の一致が起きると、この出来事に関係したことが現実となることが多い。

そんな体験をこれまでにも何度もしてきた。
「ギャグが採用される」可能性は十分ある。

携帯を枕元に戻し、そのまま目を閉じ眠った。

そして、数日後……

なんと!

――私のギャグが採用されていた!

あの日、深夜「2:50」にふと思ったことが現実となったのである!

私が考案したギャグを江頭氏が実際にやってくれているのである!

――こ、これは、う、う、嬉しい!

思わず、何度もリピート再生してしまう。

ギャグは次のようなものである。
当時、「オッケーグーグル」というCMの言葉が流行っていた。
そこで、私は江頭氏に水泳の『ゴーグル』をつけてもらい、泳ぐ気満々の笑顔で「オッケー『ゴーグル』!」と言うギャグを提案した。

このギャグが採用されていたのである。



引用:『エガちゃんねる EGA-CHANNEL』
https://youtu.be/qkebhyxKBzQ?t=471

自分が考えたギャグを江頭氏がやってくれている。

私はいたく感動した。
とても嬉しく感じた。

あの夜、予兆のごとく深夜『2:50』に、ふと目覚め、この嬉しい出来事が実現した。

それにしても……

――偶然2:50に目が覚めるとは……

まさに「事実は小説よりも奇なり」である。



※江頭2:50氏による実際の動画
https://youtu.be/qkebhyxKBzQ?t=471


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