カエル

文字数 952文字

 諸君はしゃべるパペットと言うのを見たことあるだろうか? きっとあるだろう。
 手袋のように手に突っ込んでパクパクとやるやつだ。正式にはハンドパペットと言うらしい。だが言うまでも無い事だが、あれはパペットをつけている人間が、腹話術でしゃべっているのだ。いや、そんな事は言うまでもないことだ。誰でも知っている。
「何をぶつぶつ言っているのだ? 自閉モードか?」
 カエルのパペットは俺に語りかけた。
 俺はうつろな目でパペットをじっと見つめる。
「そんなに見つめても何もでんぞ」
 ピシャっと、俺の顔に水がかかった。カエルのパペットが口から水を出したのだ。
…………。何もでないんじゃないのかよ?
「なんで取れないのだ?」
「言ったであろう。おぬしとは縁(えみし)でつながっておる。いまや我らは一体じゃ、体の一部を取り外しできる訳などあろうか?」
「いったい何故? 誰がどうして? 何故こんな事に?」
「おぬしが、このパペットを選んだからじゃ。すべてはおぬしの意思決定に由来する」
 俺が一体どこで間違えたのか? 誰か教えてください。
「つけたら取れないって説明は無かったですけど」
「おぬしが尋ねぬのが悪い。別に隠していた訳ではない、聞かれたらちゃんと答えたのだな」
「って、さっきまで普通のパペットのフリをしてたじゃないですか? パペットが話すなんて思わないでしょう?」
 ふるふると怒りにうち震える。このカエル燃やしてやろうか? もっともカエルは俺の左手と一体化してるようで、感覚や痛みは全て左手に変換されて伝わるのだが。
「それは、おぬしの想像力の欠如じゃ。ハンドパペットがすべて使い手の腹話術だなどと、誰が決めた? おぬしの勝手な思い込みじゃろて」
「普通、そうとしか思いません」
「おぬしは、池から女神が出てくるなどと想像してたか?」やれやれとカエルは首を振りながら言った。
「そんな事、考える訳ないでしょう」
「なら、自分の想像しえないことが発生した時点で、自分の常識を疑うべきであったな?」
 どうも話が通じる相手はないらしい。同じカエルなら、せめて平面カエルのような、気の合う友達みたいなのが良かったのに。
「もう、どうでもいいから、早くはなれてください」
「無理だな」
 もうやだ。

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登場人物紹介

メインヒロイン。(注、一部ネタばれ含みます)

芭春アリス(ばはるありす)。アリス=バアル(ベルゼブブと呼ばれると激怒する)

バアルの孫にして、ベルゼバブの娘、推定15歳。金色の髪、青い眼を持つ。背はクラスで一番低い。

性格は、超まじめ、努力家。お嬢様、委員長オブ委員長。つるぺた。誰にでも心優しき、完璧な委員長だが、何故か主人公にだけ暴力をふるう(それは、まぁお約束の愛情の裏返し)。

人間界に顕現する最強の悪魔の一人、杖をふるだけで、ほとんどなんでもできる。

右手に杓丈、頭にしゃべる帽子(テレス)、黒いコート(広げると空がとべる)をつける。これらは一般人には見えない。(認識できない)ただ制服を着ているとしか見えない。コスチュームは、ほとんど黒系。一人称は、わたし。

杖からは電撃がだせる。(最大出力で原発一幾分の電力、1.21ジゴワット)

必殺技>槍のように投げる。使うと過電圧で半径1キロは停電になる。(外灯は次々爆発)

家出中? 古い屋敷にテレスと2人で住んでいる。従者はテレスのみだが、必要に応じて悪魔を召還できる。(バアルの赤い本を持っている。)

魔力は凄いが、基本的にベルゼバブの魔法を使うので、カエルの相克により主人公には全部キャンセルされる。

祖父(大天使)バアル(ルシフェルに付き合って堕天した?)を尊敬しており、父ベルゼバブに反発し家出。再び天使に戻ることを切望して、アマミーを手伝う。パンツはつねに黒。ベルゼバブの大罪が暴食なので、本来はアホのように食べれるのだが、七つの大罪に犯するので、ほどほどで我慢している。好きな物はドーナッツ。魔力を使うと、そうとうお腹が空くらしい。ダイエットしていると本当に倒れる。大食いだけでなく、海原遊山並みの美食家。「大食いじゃありません、健啖ですっ!!!」





主人公、(一部ネタばれ含みます)



むきむき系大男。すごい奴と思われている普通の人、町ですれ違えばヤンキーもビビる。本人の知らない伝説多くあり。池袋のラオウと呼ばれているらしい(池袋には行ったことがない)。クラスはオーガー。スキルは大剛院流、必殺技は十一式旋回連突と噂されている(本人は知らない)。最近は、霊長類最強に引退を決意させたと噂されている(本人は知らない)。背丈と筋肉がやたらあり(バイトで鍛えられた。大鉄みたいな感じ)。乱視で目を細めて見るくせがあり、他者は睨みつけられているようでビビる。


親父はどう見てもヤクザだが普通の人、警官?


ヒキガエルを助けた?為にカエルの天使に取り付かれる。



カエルの7つ?の力が使える。




1、カエルに変身できる。最小アマガエルくらい~最巨大化した場合、ダンプくらい。ただし服は破れて裸になる。



2、カエルジャンプ、四足で地面について垂直ジャンプ。ビルの4階程度まで飛べる。



3、カエルパンチ。パペットの舌を超高速で伸ばせる。舌自体が柔らかいので、武器としてはデコンピン程度の破壊力。高速なので、一般人には見切れない。消しゴム程度のものならつかめる(口の中に収納される)射程は約2m、



4、ガマガエルの油、皮膚から油を出せる。切り傷、打ち身、捻挫に有効、唯一役に立つ能力?



5、カエル召喚、大量のカエルを召喚できる。空から降らせたりも可(通称カエル爆撃)



6、カエル会話。カエルと話せる。大声でゲコゲコ叫ぶ。



7、平泳ぎ、超高速で泳げる。オリンピック級、皮膚呼吸でき長時間もぐれる。(海水では能力が大きく減退)



 



弱点、乾燥に弱い。寒さに弱い(眠くなる)、蛇、鳥が嫌い。ツボカビ。



>>ニワトリと目が合ったり、カラスの鳴き声にビビル






カエルのパペット (一部ネタばれ含みます)


大奄美カエル(オオアマミカエル)。通称アマミ-。大天使ミカエルの化身、(大天ミカエル)、最後までミカエルだとは主人公は知らない。むしろ厄病神かなにかの化身だと思っている。






主人公の左手にくっつき、パペットの姿をしている。カエルがと話しているときは、周りからは、主人公が一人で話しているものと思われている。水に濡らすと天使の姿に戻る?(はだか?)。呪いのアイテムのように左手から取れない。サイコガンのように構えると口から水?がでる。(水鉄砲と思われている)



ミカエル?の命令で妖怪退治をする。主人公、ヒロインは無理やり手伝わされる。



性格は、目的の為に手段を選ばない。他人を言いくるめるのがうまい、天使なのでウソはつけないが、都合の悪い事は言わない。ずる賢い。口調には”だな”をよく言う。



沼から現れた女神。(ガブリエル?)



金のカエルと銀のカエルのどっちが良いと問う。



主人公にカエルの力を与えられる。



沼の女神は後にも登場して、妹にカエル頭巾(カッパ?)を与える。



 



沼の女神の設定。ガブリエルかその同位体。基本的に陽気。鶴屋さんみたくハイテンション。可愛いものが好きだが美的感覚はズレてる(人間とは異なる)。人間世界には不干渉、神自身は基本的に何もしない。どうしても必要な場合のみ天使を送る。御使いを送るのは、人間が自力で解決しない特殊事情の場合。(本編、妖怪や悪魔と言った物理外的存在)



 



4大魔王の設定、アスタロト、ベルゼブブ、ベリエル、ルキフグス



特に登場予定なし。悪魔と天使は直接戦う事はまずなく、その下僕達による代理戦争(小競り合い)が一般的。悪魔は人間を誘惑してエージェントにするのが人間界での主な活動。(スパイ的)



天使は妖怪など、人間に害悪あるものを退治するのが仕事(警察的)



化身であれど、大天使ミカエルが直接、人間世界に干渉するのは、非常に特殊な事情が発生した為。

 



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