薫たち
文字数 1,523文字
フィルムはここまでですー
初期のLGBT計画は姉さんに書き換えられ、『ラストガールボーイテイルズ計画』・・・つまり、パートナーに恵まれなかった子を処分してでも、学園を存続させる計画へと置き換わったのですー
私の説明は、これで終わりですー
あらら、流石はユーリィ君! 学年一位の秀才ね。もう、知ってたのね?
そう、私の務めは学園の未来を守ること・・・
どんな手を使ってもね。
今の生徒数じゃ、牛さんや豚さんの数が足らないわ。なんせ、細菌兵器のせいでほとんど死んじゃったんだもの! みんなの健康を守るためには、いらない子は処分していかないと。
けれど、それには欠陥があった・・・
子孫が女の子ばっかりになる
っていう重大な欠陥がね。だから、私は当初、それを打つのをためらっていた・・・
けれど、恐ろしい細菌兵器がみんなに襲い掛かってきたんだもの。私は、みんなのためにワクチンを打ったのよ。効果はてきめんだったわね。
どうって、どうもしませんよ。普段通りの生活を続けて!
というより、それしかないわ。
そもそも、こんな話を他の子が信じるとでも思う・・・?
こんなヘンテコな話、いきなりしたらユーリィ君の頭が心配されるだけだぞお?
次の朝・・・
ちゅん、ちちちと小鳥が鳴く。
爽やかな日差しだ。
そして、ユーリィは僕の頬に、茜は僕のおでこにゆっくりと口づけをした。
それは、甘く悲しい接吻だった。