神はどこに

文字数 1,022文字

試験の必勝祈願に行ってきた。
ついでに縁結びの神様に祈ってきた
それは良かったわね。
で、お願いが叶わなかったらどうするの?
はあ? 別に。その時はその時さ
そうなんだ。じゃ、信じていないのね
そういうものじゃないだろう。
叶うかどうかなんて、自分次第だろう
そうよね、叶わないからって、神様のせいじゃないわよね。
何を今さら。
七福神だって八百万の神も、そんなものだろう。
いると思えばいるもんさ。
キリスト教にも、もちろん神様はいるわ
それはそうだろう、宗教だし
いいえ、本当にいるのよ。
だから神様に祈るのよ。
う〜ん。それは俺が知っているというか、
感じているのと、ちょっと違う気がする。
いや、全然違うな。
どんな風に?
さっき言った七福神だって、本当にいるか?
なんて考えてこともない。
それって、実在するとかの話じゃないだろう。
空想上のおとぎ話、架空の存在、とは違うよ。
存在はしないけれど、存在しないわけじゃない。
ああ、なんて言えばいいんだ?
だから、本当にいるのよ
そこまで言い切られると、ちょっと、いや、すごく引くよ
だって、聖書に書いてあるもん
いや、もういいよ、さようなら
聖書に書いてあるって、聖書は聖書、それはそれってならないの?
まさか、神が人間を作ったって信じているわけ?
そこまで信じてないわよ。
でも、なんでそう書いてあるのかは興味あるの
だよね。それなら俺も逃げずに済むよ。
どこまで逃げるつもりなの?
地の果て、どこまでもって、おい! なんで逃げなきゃいけないんだ?
自分で言ったことでしょう
同じ『信じる』でも、随分と違うな
あら、私のこと無視するの?
本当に『神様がいる』ということにしてもいいけど。
そう、そういうことにしておくレベルならいいけど、
そうじゃない、本当だ、信じよ、なら無理だな。
始めに聞かれた願い事だけど、
叶わなかったら、それは神様が忙しかったんだろうって冗談も言えるけど、
キリスト教の「神様はいつでも貴方のそばにいます」なんて言われたら、
重たくてしょうがない。
だから、祈るレベルが違うんだろうな
そうねえ、最後のとか、困った時の神頼みって言うくらい、
そんなにアテにはしてないわよね。
神様だって怒ったり、気が向かない、なんて想像しちゃうけど、
あちらは絶対的な存在感がある、ような気がするわ
いくら、ゆるい言葉で言っても、その辺は『ゆるくない』だろうな
神様が『そう言ってたよ〜』とか、聖書に『書いてあるよ〜』
そうだね〜って ゆるい関係 にならないかしら
ならないと思うよ
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登場人物紹介

無宗教のAさん

今日も元気ハツラツです。

無宗教のBさん

今日も一人で元気です。

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