第22話 アノマリーでの出来事(大阪・前編)
文字数 618文字
2017年に大阪でアノマリーがあったときも、名古屋チームと一緒に行動した。イベントも3度目なので慣れてきて、大阪の街をあちこち写真に撮る余裕も出てきた。
受付会場で、緑チームの「えんらいもん」(緑と白色の風船製のドラえもん風着ぐるみ)を眺めながら、わたしは受付を完了。
わが青チームは、数が少ないそうで、劣勢だという話であった。
「見て見て! 80円のスイカジュース!」
ゲーム仲間の声に自販機を見やると、たしかにスイカと書かれたジュースが売られている。
「アヤシイ。おいしいのか」
この安さに眉につばをつけたりしていた。
ゲーム開始。あちこちに散開して、チームの拠点を確保しようとしているのだが、相手は各個撃破してきて敗北色が濃くなってくる。
「やだなー」
そのとき、緑色のカラーコンタクトをした青年が現れた。そして叫んだ。
「覚醒だー」
はいはい、緑チームは覚醒チームと呼ばれてますからね。
「すごいね。世界は、どう見えてる?」
緑一色かな。わたしが聞くと、
「緑チームに入るのだー。世界が違って見えるぞー」
いや、すでに充分違って見えてますからだいじょうぶです。
それにしても、大都会の人たちって、イベントの楽しみ方を知ってるなぁ。うちのチームも、なにか楽しいことをやればいいのに。
と心密かに思ったことだった。
その日は、任されたゲームの勝敗を握るアクションも、うまくいかずにガックリきてしまったが、その夜、意外なことが起こった。(続く)
受付会場で、緑チームの「えんらいもん」(緑と白色の風船製のドラえもん風着ぐるみ)を眺めながら、わたしは受付を完了。
わが青チームは、数が少ないそうで、劣勢だという話であった。
「見て見て! 80円のスイカジュース!」
ゲーム仲間の声に自販機を見やると、たしかにスイカと書かれたジュースが売られている。
「アヤシイ。おいしいのか」
この安さに眉につばをつけたりしていた。
ゲーム開始。あちこちに散開して、チームの拠点を確保しようとしているのだが、相手は各個撃破してきて敗北色が濃くなってくる。
「やだなー」
そのとき、緑色のカラーコンタクトをした青年が現れた。そして叫んだ。
「覚醒だー」
はいはい、緑チームは覚醒チームと呼ばれてますからね。
「すごいね。世界は、どう見えてる?」
緑一色かな。わたしが聞くと、
「緑チームに入るのだー。世界が違って見えるぞー」
いや、すでに充分違って見えてますからだいじょうぶです。
それにしても、大都会の人たちって、イベントの楽しみ方を知ってるなぁ。うちのチームも、なにか楽しいことをやればいいのに。
と心密かに思ったことだった。
その日は、任されたゲームの勝敗を握るアクションも、うまくいかずにガックリきてしまったが、その夜、意外なことが起こった。(続く)