3.タイアップ

文字数 600文字

90年代以降のJPOPヒットチャートは主にテレビドラマとのタイアップが多い。
CDがよく売れたのもこの時代。
歴代総合のCDシングル売上ベスト10をみてタイアップ曲ばかり。

これはなぜだろうか?
想像力を働かせて音楽を聴きその物語を読み取るという聴き方が元来の方法だった。
フォーク等は文字数も少なく歌詞も聞き取りやすかったし意味も解りやすかった。

タイアップ全盛期はリスナーの想像力が劣化し、映像により物語を可視化しないと音楽を感じられなくなったのか。
歌詞も主題歌や挿入歌から切り取られた断片だけがリフレインするだけ。

リスナーの立場から書くと家の中で音楽を聴いていたときは歌詞をきちんと聴いた。

ライフスタイルの変化により社会人になると時間がなく車でくらいしか音楽を聴かない。
そうなると歌詞の繊細さよりもメロディ重視となる。
洋楽も流行っていたが、歌詞を理解して聴いていた人は少ないはずだ。

そういう洋楽に対してもタイアップあるいはMTVやCDTVのような映像による音楽への付加情報(歌詞やアーティストの可視化)が必要となったのだろう。

音楽ダウンロードの興隆は歌詞カードなしという更なる歌詞不在を加速した。
ただ、スマホ普及によりYouTube視聴で歌詞確認が容易にできるようになったのはいい方向である。歌詞検索サイトで歌詞確認しながら音楽を聴けるようになったのも同様である。
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