第5話 白浜駅
文字数 899文字
長い暗闇のトンネルを抜けた先には何か恐ろしいことが待っているかもと身構えていたのに、その様相は良い意味で裏切られて、そこから見える世界は、鮮やかな光を受けたホームとよく晴れた空と白い砂浜と海だった。
駅のホームから緩やかに下る丘陵地になっていて、それほど遠くないところから白い砂浜が始まり海に向かって広がっていた。それに波が穏やかに打ち寄せてて黒い砂のグラデーションを作り、沖に行くほど海は藍色を深くして一番遠くに水平線がくっきりとみえた。人も船も鳥もおらず、波の音だけが静かに響いていた。それとは反対側にはホームの下は岩棚になっていて、そのまま垂直に落ち混んだ崖になっていてそちらも海が広がっていた。つまり長細い半島のような場所にこの駅がある感じです。
空も海も都内に住む私が知らない青さだったけど、直感的にそれが南国の海だとわかった。
駅のホームから緩やかに下る丘陵地になっていて、それほど遠くないところから白い砂浜が始まり海に向かって広がっていた。それに波が穏やかに打ち寄せてて黒い砂のグラデーションを作り、沖に行くほど海は藍色を深くして一番遠くに水平線がくっきりとみえた。人も船も鳥もおらず、波の音だけが静かに響いていた。それとは反対側にはホームの下は岩棚になっていて、そのまま垂直に落ち混んだ崖になっていてそちらも海が広がっていた。つまり長細い半島のような場所にこの駅がある感じです。
空も海も都内に住む私が知らない青さだったけど、直感的にそれが南国の海だとわかった。
案の定コウが一番先に嬉々としながら列車から飛び出していった。私とユナそしてユミヨシがその後に続いた。
ユナの隣に立っていたユミヨシが説明してくれた。
その質問にユミヨシは何も言わないままプラットホームから階段を下りると海に向かって歩きはじめた。
波打ち際にいたコウがそれに気づいて戻って来て、ユミヨシは近づいてきたコウに一つ頷いて微笑むと、眩しそうにしながら砂浜が作っている白くて長い帯の遠い彼方に視線を移した。
波打ち際にいたコウがそれに気づいて戻って来て、ユミヨシは近づいてきたコウに一つ頷いて微笑むと、眩しそうにしながら砂浜が作っている白くて長い帯の遠い彼方に視線を移した。
ワンテンポ遅れながら私もそれに気づいた。小さな人影がゆっくりとこちらに向かって歩いている。ホントに小さな人影、それはまだ幼くて小学校の低学年くらいに見えた。
そしてユミヨシもその少女のほうへと歩いて行くのだった。
そしてユミヨシもその少女のほうへと歩いて行くのだった。