第31話 その後の探偵会

文字数 515文字

 翌日、式たちは探偵会の部室に集まっていた。
 榊から事件のその後を聴くためだ。

「榊さん、あれから陽子はどうなったの?」
「殺人を犯したわけではないので、その罪には問われませんが、現場を偽装したことは事実なので、その方面では何かしらの罪を問われるかと思います」
「そっか、それは仕方ないよね……」

 春崎はがっくりと項垂れた。

「ですが、彼女は自分のやったことをしっかりと反省し、未来へ進もうとしているようです。これなら後は時間が解決してくれることでしょう」
「……そうだね」

 春崎は大きく息をついて、

「よし、今日は皆で打ち上げをしよう!」
「え、打ち上げ?」
「うん。式くんも事件を解決してくれたし、そのお祝いってことで!」
「な、なるほど?」
「そうと決まれば、さっそくレッツゴー!」

 そう言って春崎は部室から出ていった。

「今日の春崎さん、ちょっと様子が変だったな……」
「まだ奥田さんのことが吹っ切れてないのでしょう。今はまだ空元気ですが、いずれその傷も癒えてくると思いますよ」
「そうだね」
「では私たちも行きましょう。待たせてしまいますので」
「うん」

 式たちも部室を出て、春崎の後を追った。
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