3.幼馴染

文字数 597文字

太一(たいち)くんは、はなちゃんの幼馴染(おさななじみ)だったのよね。小学校の時から、よく同じクラスになったんだっけ?
そうそう。小中、結構一緒のクラスで、だから、親同士も顔馴染みで。
それで、「どっちが背中かわかんねぇぞ!」って言われてたわけか。
そうなのよ!

「まな板」とか「洗濯板」とかバカにされて(ー ー;)

中学三年生あたりで、ご両親が不仲になって、それから少し荒れちゃったんだよね。せっかく高校にも入ったのに、すぐ退学になったとか・・・・。
ゲームセンターに入り(びた)って、学校でケンカしちゃってお友達にケガさせて、不登校になっちゃって、といろいろ大変だったみたいね。
お父さんのお店で働きながら、定時制高校に通うと聞いた時は、お父さん、なんでそこまで関わるの⁈って思ったけど、それがうちのお父さんのいいところよね。
本当にそう(^-^) 私の人生も、(すく)い上げてもらった。
うんちく語らせると、くどいけどねぇ。そんな太一も、今じゃ「大将は父親の(かがみ)っす‼︎」って言ってる。
お店でお仕事がんばってくれるから、助かってるのよ。太一くん、えらい!
ほのかにまい姉に恋心を抱きながら、がんばっていたわけだ。太一、報われないね〜。
商店街のさ、クリーニング屋さんとこの「よっちゃん」が、太一に想いを寄せてるみたいだよ!太一も、まんざらでもなさそう(^^)
そうなんだ!ふたり、うまくいくといいね!
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