第207話 神のすゑ

文字数 1,396文字

 信教の自由なんていうけれどもちがうと思う

 そうじゃなくて一体誰のお陰で大難を小難に小難を無難にして日暮らしができているのかという話だと思う

 用水に落ちたのを助けた子猫の兄弟たちすら後日お礼をしににゃあにゃあ言って来てくれた

 猫ですら恩を感じるのに

 人間のわたしたちが恩知らずでいいわけがない

 シャムが何度も何度もさまざまな小説に執拗に書いてた事項のひとつに氏神さまのご恩がある

 そもそも今あなたが自分で土地を購入したつもりになってその上に乗っている一戸建て住宅やマンションに自分の甲斐性で暮らしていると思っているけどちがうからね

 そのエリアの氏神さまに土地をお借りして住まわせていただいているだけだからね

 だから大国と言って豪語している国々が滑稽でならない

 海や島々や大地をこれはウチのもんだそれは前からウチが支配してた陣地だなんていくら大声出して弾道ぶっ放して言ってみたところで世のすべての土地も海も空も、陸海空はそれぞれの国々の神様が統治なさっているのであってたとえば氏神さまのエリアならばそれは氏神さまが統治なさっている土地を人間であるわたしたちは単に借りているにすぎない

 更に言うとね

 その建物の基礎部分のその下にコンクリが施されていたとしてもその下の地面にはさまざまな生物がいるよ

 ミミズやらダンゴムシやらオケラやらバクテリアやら植物だって草花からキノコ苔にいたるまで全員がそこの土地に住んでる

 もしもミミズがこう言ったらどうする?

『ちょっと待て この土地は代々ミミズのご先祖が肥やして植物も虫も暮らせるように貢献してきた我らの土地だ 神様はお前ら人間などでなく我らにこの土地をお貸しくださっているのだ それをお前らは恥ずかしげもなくまるで自分の土地のように威張ってゴンゴンとみっともない建築物を建てやがって この泥棒が!』

 ぐうの音も出ないよね

 更に言うとその人間の世界の中でも勘違いをした人間が大勢いる

 虫やら微生物やら草花苔類やらのその上にふんぞり返って暮らしている人間の中の更に厚かましいのに至っては、『外国にもいっぱい出資してもらってそれから賄賂っぽいリベートもたくさんもらって早くギャンブル場作らないとな!』って豪語している恥ずかしい人間たちや、もっと甚だしいものには『月を開発しないと!そのためにはきちんとした倫理が必要だ!』

 口に蓋が覆うてないからと言ってあまりにもあまりだとおもうよ

 お月さまもお日さまも、人間の長久を守り給うために働いてくださっている神様そのものなのに

 それを削ったり土足で踏み込んだりしようなんて

 そのひとたちにしてみればこういうことを言い出すわたしを狂ってるって言いたいのかもしれないけど

 逆だからね

 あなたたち、心底狂ってる

 だからそういうわがままな人間の中でも更にわがままな人間をね

 まだ目の曇り少ない10代の子たちにはっきりと教えないとほんとうに日本は滅びてしまう

 教えるというか教えるも何も事実そうだということを単に伝えるしかないのだけれどもそれは明治天皇陛下さまの御歌とそれに呼応するように掲げられた文章をあげればそのココロをほんの少しでも感じていただけるんじゃないかな、って思う


 わが国は神のすゑなり
 神まつる昔の手ぶりわするなよゆめ


 神は人の敬によって威を増し
 人は神の徳によって運を添う


 一刻も早くココロを改めないと

 ねえ…
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