第151話 桜花恋歌 その10
文字数 884文字
「なっ、なんですか。ソレ、先生は助けてくれないんですか?」
「もちろん、サポートはします。でも」
と一旦、先生はそこで言葉を切った。
「私は異なる次元の空間をつなげることは出来ても行き来はできません。超人クラブの中でそれが出来るのはただ一人、君だけです」
「……えええーっ!」
なんだってーーーーっ。
そんなの聞いてないよ。
「佐藤君もそう思うでしょう?」
「うん、俺も同意見」
「どうしてそう思うんですか」
「俺のサイドエフェクトがそう言ってる」
「私のサイドエフェクトがそう言ってます」
はもるなよ。何、この二人。
アニメのセリフまんまパクるとかありえないんですけど。
俺は他人事のように予言をする二人をふくれっ面で睨 みつけた。
にらみつけたからと言って何が変わるわけでもないから俺は質問を変えた。
「先生」
「なんですか?高森君」
「角田先輩は最近、何かに呼ばれたような気がすると言って道の途中で立ち止まることがあるんですが、これって関係ありますか?」
「……それはどのあたりですか?」
「先輩の目線を辿るといつも学校の裏山に目がいくんです」
先生はすかさず自分専用のノートパソコンをカバンから取り出して電源につなぎ立ち上げて、「枝垂れ桜 古木、 開成南高 裏山」と打った後、検索にかけた。
ヒットした。
枝垂桜の画像。
「枝ぶりが違うような気がします。
もっとこう、南京玉すだれを左右、交互に垂らした感じで」
数枚の画像に見覚えはない。
先生はさらに「神社、仏閣」と打ち込んだ。
無い。
どの画像も夢の中のあの桜の樹ではない。
一体、どこにあるのか。
俺はあせって先生の横からキーボードに手を伸ばし神社、仏閣を消して、さらに「古民家」と言葉を打ち込んだ。古民家とともに枝垂桜が写る画像をみつけた。
これだ。
まぎれもなく、夢の中の桜。
個人情報だからなのか、住所は書かれていない。
画像の桜は美しかった。
その桜からあの夢の女がおいでおいでと手招きしているように思えてきて。気持ち悪くなり俺は映像から目を反らした。
「もちろん、サポートはします。でも」
と一旦、先生はそこで言葉を切った。
「私は異なる次元の空間をつなげることは出来ても行き来はできません。超人クラブの中でそれが出来るのはただ一人、君だけです」
「……えええーっ!」
なんだってーーーーっ。
そんなの聞いてないよ。
「佐藤君もそう思うでしょう?」
「うん、俺も同意見」
「どうしてそう思うんですか」
「俺のサイドエフェクトがそう言ってる」
「私のサイドエフェクトがそう言ってます」
はもるなよ。何、この二人。
アニメのセリフまんまパクるとかありえないんですけど。
俺は他人事のように予言をする二人をふくれっ面で
にらみつけたからと言って何が変わるわけでもないから俺は質問を変えた。
「先生」
「なんですか?高森君」
「角田先輩は最近、何かに呼ばれたような気がすると言って道の途中で立ち止まることがあるんですが、これって関係ありますか?」
「……それはどのあたりですか?」
「先輩の目線を辿るといつも学校の裏山に目がいくんです」
先生はすかさず自分専用のノートパソコンをカバンから取り出して電源につなぎ立ち上げて、「枝垂れ桜 古木、 開成南高 裏山」と打った後、検索にかけた。
ヒットした。
枝垂桜の画像。
「枝ぶりが違うような気がします。
もっとこう、南京玉すだれを左右、交互に垂らした感じで」
数枚の画像に見覚えはない。
先生はさらに「神社、仏閣」と打ち込んだ。
無い。
どの画像も夢の中のあの桜の樹ではない。
一体、どこにあるのか。
俺はあせって先生の横からキーボードに手を伸ばし神社、仏閣を消して、さらに「古民家」と言葉を打ち込んだ。古民家とともに枝垂桜が写る画像をみつけた。
これだ。
まぎれもなく、夢の中の桜。
個人情報だからなのか、住所は書かれていない。
画像の桜は美しかった。
その桜からあの夢の女がおいでおいでと手招きしているように思えてきて。気持ち悪くなり俺は映像から目を反らした。