僕と君の初デート ③

文字数 1,137文字

なんかもやもやして早く家を出すぎちゃったなぁ・・・

まだ9時か、とりあえず本屋があくまで商店街ブラブラしてるか

ゲッ、兄貴たちだ

アイツらここでデートしてんのかよ

マジで最悪、、、嫌なとこ見ちまったな・・・

クソッでもなんか気になる、遠くからちょっと見てるか

うわァァああ!!
ああ~、ちょっと大丈夫シュン?

もう~アイス受け取った瞬間に転ぶなんて(笑)

あはは、ごめんごめん

また新しいの買うよ

(ああ!!なんであんな平面で転んでんだよ!本当に兄貴は昔からどんくさいんだから!

でももう鈴音ちゃん兄貴のこと下の名前で呼んでんのか、、、しかももう敬語もなくなってるし

まあそうだよな、2人とも付き合ってるんだし・・・いいな、兄貴は・・・)

(ん?今度はアイツらどこに行くんだ??

電車で移動するつもりなのか・・・

って俺なんで尾行してるんだ)

ねえ鈴音ちゃん、ここの駅の階段凄く急だから上るときは気を付けてね
うんありがとう!

あっ、キャ~~~ッ!

(あっ?!鈴音ちゃんが階段から滑ってっ!!!危ないっ!!どうする兄貴!!)
あっ!!!鈴音ちゃん!!!
ドスッ!!!
あ、いたたた
大丈夫?鈴音ちゃん?
あ、ありがとう

助けてくれてありがとう、すごく怖かった


もう、急だから気を付けてっていったばっかりじゃないか(笑)
本当にありがとう、あとすごくカッコよかった

こうして私を守ってくれたこと忘れない

おっ、おい!恥ずかしいからやめろよ
今になって転んで良かったって思ってる

シュンが私を守るためにとっさに抱きしめてくれたから、今もこうして・・・

あっ、ごごごごめん!!

こ、これはだな!鈴音ちゃんを守るためにだな!!

チュッ
へっ?!い、いきなり口にですか?!
へへっ、うん

大好き・・・

あっ・・・うん、俺もだよ・・・
(・・・、尾行するんじゃなかった・・・こんなの見るくらいなら尾行なんてするんじゃなかったっ!!俺なんでイライラしてんだ。だって兄貴の恋が成功することはいいことじゃないか、それにもう鈴音ちゃんのことはあきらめたはずじゃなかったのか・・・俺は、まだ鈴音ちゃんのことが好きなのか・・・)
午後8時 自宅
ナオヤ!今日はありがとな!!服褒めてくれて!スゲー自信ついたぜ!!

しかもな!!!初めてのデートのわりには結構進展できたんだ!!!


そ、そうか

そりゃすげーな・・・(ヤベぇ、今兄貴に話しかけられると泣きそうになる。マジであんなとこ見なければよかった)

おいおい!!聞きてぇ~か?!

聞きたいんだろォ~~??

(頼む、兄貴!もうやめてくれ、、、)
兄貴っ!!!ごめん!俺ちょっと頭痛いからさ、部屋戻るわ・・・
ああ、ごめんなちょっと調子乗り過ぎたわ・・・

じゃあお大事にな

ああ・・・
ナオヤは兄に向ける笑顔がこんなにも辛く感じたのは初めてであった


つづく・・・

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登場人物紹介

兄貴 シュン

16歳の高校一年生、男子校に通っている



弟 ナオヤ

15歳の中学3年生 共学に通っている

外見はクールだが心は幼い


母親 

43歳の主婦 

いつも優しいお母さんだが、怒ると怖い

父親

45歳の普通のサラリーマン


千川鈴音ちゃん


弟ナオヤの同級生

で兄の○○

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