キックボクシングと現代空手の違い「間合い」

文字数 612文字


スポーツ化した現代空手とキックボクシングは一見よく似た格闘スタイルではありますが、やはり厳密には多くの違いがあります。

まずは何と言ってもグローブの有無ですが、これについては既に多くの書物で言及されていますので、ここでは省かせていただきます。

また、空手が短期決戦向けであるのに対しキックボクシングが持久戦向けであることは、前回の記事でお分かりいただけたかと思います。

他にも技術面など多くの違いがありますが、筆者がスパーリングを行う中で最も印象的だったのが「間合いの違い」でした。
キックボクシングと比べて、空手の方が明らかに間合いが広いのです。

スパーリングの後で相手選手に話を聞いたところ、「えらい遠くから攻めてくるからビックリした」と言っていました。

リーチは彼の方が長いのに、間合いは筆者の方が広かったのです。
これはいったいどういうことなのか?

それはスポーツと武術の違いです。
スポーツ化したとはいえ、現代空手には武術的な要素が残っています。

武術には階級などありませんから、たとえ相手がヘビー級相当の体格でもやる時はやらなければなりません。
もっと言えば、武器を持った相手をも想定していますから、そのための足運びは素手のみの格闘家と比べて非常に広範囲となります。

こちらが無差別級で戦う足運びを使っているのに対し、向こうはフェザー級で戦うためのフットワークを使っているわけですから、そこに大きな感覚のズレが生じたのも当然と言えます。

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