6-5.死闘
文字数 1,208文字
「鬼頭か、珍しいこともあるもんだな。お前がそんな感情を表に出すなんて」
無言で鬼頭は照準を沖津に合わせた。
沖津はライフルの弾を戦闘員を盾にして防ぎつつ、一気に奥の扉まで走った。
チュインチュインとライフル弾が飛散した。
扉の影に沖津が隠れると、鬼頭はライフル銃を捨て、ベルトの2本の大型ナイフを取り出し両手に持つと両腕をクロスさせて構えた。
大型ナイフを構えたまま2階テラスから大広間に飛び降りる。
沖津が走っていると、横通路から大型ナイフと共に丸太のような腕が襲ってきた。沖津がそれを躱し、拳銃を鬼頭に2発放つ。
弾丸は、鬼頭の鉄板のような大きな胸板に2発共命中したが、まるで効いていないかのように鬼頭はナイフによる沖津への攻撃を繰り返した。
✳︎
工場のそこら中から警報と爆発音、工場施設が崩れ落ちる轟音が鳴り響き続ける。 時折、ゴゴゴゴゴと床が振動した。
「社長、も、もう逃げましょう!
このままでは、確実に奴に工場が破壊されます!」
秘書の脇川が神野清美の膝にすがりつく。
「うるさい!」
神野清美は膝から 脇川を引き剥がして頬を平手打ちすると、みみず腫れした裸の美羽の背中を、鞭で何度も叩いた。
「あうっ!あうっ!」
美羽は苦悶の声を上げつつ、モニターを必死に凝視する。
(沖津さん・・・)
✳︎
炎に包まれ崩れゆく工場の大広間で、ビュンッ と、鬼頭の凄まじい斬撃が何度も沖津を襲う。
腕や胸をかすり鮮血を出しつつも、沖津は紙一重で致命傷を避ける。
怒りの表情をさらに強くして鬼頭が襲ってくる。
沖津は斬撃を交わしつつ、大広間を抜けて神野重工軍機生産工場の保管庫向けて走り入った。
鬼頭が、沖津を追って保管庫の扉を、巨体による体当たりでぶち破り押し入った。
沖津の姿がない。
鬼頭は憤怒の表情で保管庫内を見回し沖津を探した。
沖津は保管庫の入り口扉の真上から天井にぶら下がっていた。左手で天井の鉄骨を掴み、右手に持った大型のクロスボウを鬼頭の足元に向けた。
沖津は鬼頭の左足のふくろはぎを正確に射抜いた。
クロスボウから放たれた矢は鬼頭の左足のふくろはぎを貫通して地面に深く突き刺さった。
左足を地面に縫い付けられた鬼頭はバランスを崩してしゃがみ込んだ。
地面に深くに突き刺さった矢はなかなか抜けず、鬼頭は矢を掴んで、引き抜こうともがいた。鬼頭が正面を見ると1メートル長の筒状のロケットランチャーを構えた沖津が照準を鬼頭に合わせていた。
「じゃあな、旧友」
ロケットランチャーの発射ボタンが押下された。
まぶた傷のある左目がカッと開いた。その瞳にロケットランチャーから放たれたミサイルがゆっくりと迫り来るのが映る。
ミサイルは鬼頭のみぞおちに命中しそのまま保管庫の壁を突き破って鬼頭と共に大広間に飛び出した。
そのまま大広間で大爆発し、鬼頭の巨体はミサイルと共に木っ端微塵に爆散した。
無言で鬼頭は照準を沖津に合わせた。
沖津はライフルの弾を戦闘員を盾にして防ぎつつ、一気に奥の扉まで走った。
チュインチュインとライフル弾が飛散した。
扉の影に沖津が隠れると、鬼頭はライフル銃を捨て、ベルトの2本の大型ナイフを取り出し両手に持つと両腕をクロスさせて構えた。
大型ナイフを構えたまま2階テラスから大広間に飛び降りる。
沖津が走っていると、横通路から大型ナイフと共に丸太のような腕が襲ってきた。沖津がそれを躱し、拳銃を鬼頭に2発放つ。
弾丸は、鬼頭の鉄板のような大きな胸板に2発共命中したが、まるで効いていないかのように鬼頭はナイフによる沖津への攻撃を繰り返した。
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工場のそこら中から警報と爆発音、工場施設が崩れ落ちる轟音が鳴り響き続ける。 時折、ゴゴゴゴゴと床が振動した。
「社長、も、もう逃げましょう!
このままでは、確実に奴に工場が破壊されます!」
秘書の脇川が神野清美の膝にすがりつく。
「うるさい!」
神野清美は膝から 脇川を引き剥がして頬を平手打ちすると、みみず腫れした裸の美羽の背中を、鞭で何度も叩いた。
「あうっ!あうっ!」
美羽は苦悶の声を上げつつ、モニターを必死に凝視する。
(沖津さん・・・)
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炎に包まれ崩れゆく工場の大広間で、ビュンッ と、鬼頭の凄まじい斬撃が何度も沖津を襲う。
腕や胸をかすり鮮血を出しつつも、沖津は紙一重で致命傷を避ける。
怒りの表情をさらに強くして鬼頭が襲ってくる。
沖津は斬撃を交わしつつ、大広間を抜けて神野重工軍機生産工場の保管庫向けて走り入った。
鬼頭が、沖津を追って保管庫の扉を、巨体による体当たりでぶち破り押し入った。
沖津の姿がない。
鬼頭は憤怒の表情で保管庫内を見回し沖津を探した。
沖津は保管庫の入り口扉の真上から天井にぶら下がっていた。左手で天井の鉄骨を掴み、右手に持った大型のクロスボウを鬼頭の足元に向けた。
沖津は鬼頭の左足のふくろはぎを正確に射抜いた。
クロスボウから放たれた矢は鬼頭の左足のふくろはぎを貫通して地面に深く突き刺さった。
左足を地面に縫い付けられた鬼頭はバランスを崩してしゃがみ込んだ。
地面に深くに突き刺さった矢はなかなか抜けず、鬼頭は矢を掴んで、引き抜こうともがいた。鬼頭が正面を見ると1メートル長の筒状のロケットランチャーを構えた沖津が照準を鬼頭に合わせていた。
「じゃあな、旧友」
ロケットランチャーの発射ボタンが押下された。
まぶた傷のある左目がカッと開いた。その瞳にロケットランチャーから放たれたミサイルがゆっくりと迫り来るのが映る。
ミサイルは鬼頭のみぞおちに命中しそのまま保管庫の壁を突き破って鬼頭と共に大広間に飛び出した。
そのまま大広間で大爆発し、鬼頭の巨体はミサイルと共に木っ端微塵に爆散した。