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文字数 250文字



色とりどりの花は
眩しすぎて苦手だ
たとえ貰えても
一輪でも多い
オレンジとか
ピンクとか
そんな華やかな色は
どうしても
目を背けてしまう
香りが強いものなんかは
酔ってしまいそうだ
ここにいるよの
その主役感が
どこか遠ざけてしまうんだ
誰かに踏まれてしまうような
雑踏の片隅に
ひっそり咲いている
そのくらいが
ぴったりだから
自分で愛でようとも
思えないのは
ずっと日陰で
生き急いできたから
儚げだからこそ
美しいモノに
スポットライトは
いらない
太陽の下を捨てた
地の温もりを忘れた
偽りの美しさに
悲しみを想う
儚げだからこそ
美しいモノでありたい



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