第2部2話 変異 異形なる魔物
文字数 2,587文字
応援要請があった南部に着いた悠と彩音。彼らが目にしたのはまるで悠の辞任を求めるようなデモ活動であった。
彩音:
「どうしてこんなことを?」
デモ活動を目撃して唖然としている悠たちにスタークが声をかけてきた。
スターク:
「よく来たな。」
悠:
「スターク。これはどういうことだ?」
スターク:
「まずは基地に行こう、彼らに見つかると騒ぎになる。」
悠:
「わかった。」
スタークの影が広がり悠たちを引き込んだ。スタークの『ギフト』は、【影狼】(かげろう)。影を媒体として物の出し入れ、影から影への移動、動物などに具現化など影を自在に操ることができる『ギフト』だ。
スタークの『ギフト』によりデモ活動している市民に見つかることなく基地へとやってきた。
スターク:
「急に悪かったな。あのデモ活動のせいで俺らの活動もままならなくてな。」
悠:
「なんであんなデモが起きたんだ?」
スターク:
「どうもあの大臣仕業のようだぜ。お前がその地位にいるのも俺たちにかばわれたのも気にくわないらしい。」
悠:
「やっぱりか。デモのターゲットが俺な時点でなんとなく察してはいたが。どのくらい続いてるんだあのデモ。」
スターク:
「1週間くらいだ。何言っても聞く耳持たなくてまいってんだよ。」
彩音:
「でもなんで南部でしているんでしょうか?するなら東部でするんじゃ。」
彩音の問いに悠がすかさず答えた。
悠:
「首謀者が南部の人間だからってのもあるだろうけど、多分、南部が他の地域に比べて発言力が強いのもあるだろうな。」
南部は大侵攻のあと、他の地域よりも早く復興を成功させ新たな技術の発達、貿易経路の確保など人類に多大な利益をもたらしたとして他の地域よりも発言力が強くなっている。
悠:
「ほっとくとデモ活動の範囲が増えて他の地域でも始まるだろうな。艮の襲撃でそれどころじゃないんだけどな。どうしようか。」
デモの対策に頭を悩ませている時基地内で警報が鳴り響いた。
スターク:
「このタイミングでか。場所と数は?」
団員:
「数はおよそ10体、ほとんどが人獣型と思われます。場所はデモ活動している場所の近くです。」
スターク:
「まじか、悠一緒に来てくれ。」
悠:
「わかった。彩音はこっちのオペレーターのサポートをしてくれ。」
彩音:
「承知しました。」
悠とスタークは急いで魔物の出現場所へ向かった。
スターク:
「半分は任せるぞ悠。」
悠:
「OK、任せろ。」
現場に着いた悠たちは各々魔物の殲滅していった。
スターク:
『影狼・狼牙』
悠:
『桜刃流双身術 こぼれ桜』
2人の息の合った連携で出現した魔物はすぐの殲滅された。
市民:
「スターク師団長ありがとうございました。」
デモ活動していた人たちがスタークにお礼を言おうと近づいたとき
市民:
「ってこの子大臣が言っていた第1師団長じゃない。なんでこんなところにいるのよ。」
悠に気づいた人がそういうとみんなして悠に罵詈雑言を浴びせた。その時、基地から通信があり彩音が
彩音:
「お二方魔物の生体反応が消えてません。まだ、生きてます。」
倒したはずの魔物に目をやると一か所に集まっており、1対の10m近くある巨大な魔物へと姿を変えた。
スターク:
「どういうことだ。こんな魔物見たことがないぞ。」
悠:
「俺も初めてだ、まさか坤の仕業か。」
その時、巨大な魔物は市民に向かって拳を振り下ろした。悠はとっさに市民を庇い、けがを負ってしまった。
スターク:「悠大丈夫か?」
悠:
「あぁ、かすり傷だ。どうにかしないとな。」
魔物は目の間にいる悠とスタークを横目に再び、市民に向かって攻撃し始めた。
スターク:
「何回も攻撃させるかよ。」
スターク:
『影狼・影穴』
スタークは自身の影を広げ魔物の攻撃を自身の影から他の影へと流した。
悠:
「サンキュースターク、助かった。」
スターク:
「いいってことよ。」
悠:
「スターク市民の護衛に徹してくれないか。その間俺があいつを受け持つ。」
スターク:
「!一人でやるのか。ケガも負ってるんだから無理するな。」
悠:
「大丈夫、そんな時間はかからないよ。それに南部の皆様に俺の働きぶりを見てもらわないとな。」
スターク:
「わかった。気をつけろよ。」
悠は頷き魔物前へと立つ。
悠:
「彩音、周辺に他に市民はいないか?」
彩音:
「はい、デモ活動していた人たち以外は避難済みです。」
悠:
「わかった。」
悠は一度深く深呼吸をして
悠:
「行くよ、『桜』。」
そして、魔物に向かって勢いよく走り出した。
市民:
「スターク師団長いいんですか?あんな子供が一人で戦って。絶対死にますよ。」
スターク:
「心配いらないよ。悔しいがあいつは全師団の誰よりも強いからな。」
市民:
「え?」
悠の戦いを目にした市民たちは皆悠の戦いに釘付けになった。悠は魔物の攻撃を剣先で捌きながら一撃一撃確実に魔物の体を切っていきダメージを与えていた。
悠:
「流石に攻撃が重いな。」
悠は捌くために動き続けていた足と止めた。魔物は好機を逃すまいとすかさず拳を振り下ろした。
悠:
『桜刃流双身術 桜雲(おううん)』
誰もが潰されたと思った。
市民:
「やっぱり、1人じゃ無理だったんですよ。」
市民の一人がそういったが、スタークは全く動じていなかった。
魔物が拳をどけるとそこには悠の姿はなかった。驚いた魔物はあたりを見渡した。
悠:
『桜刃流双身術 枝垂桜(しだれざくら)』
真上から来るはずのない斬撃が魔物を襲い、深い傷を負った。
市民:
「なっなんで生きてるんですか?」
スターク:
「なんでって悠は避けただけだぞ。相手の攻撃を。」
市民:
「避けた?」
スターク:
「あぁ、相手の死角に瞬時に入り込み、まるで消えたかのように見せる回避技だ。」
切られた魔物は少しよろけたがすぐに立ち上がった。
悠:
「まじか、なかなか頑丈だな。」
魔物は怒ったかのように雄たけびを上げた。
悠:
「うるさいな、鼓膜敗れるだろうが。」
怒り狂った魔物が拳を叩きつけようと再び拳を振り上げた時
悠:
「あぁ。もう振り下ろさないほうがいいぞ。」
当然、そんな忠告を聞くはずもなく拳を振り下ろした。次の瞬間、魔物の腕がまるでおもちゃのようにもげた。
悠:
「だから言ったのに。」
彩音:
「どうしてこんなことを?」
デモ活動を目撃して唖然としている悠たちにスタークが声をかけてきた。
スターク:
「よく来たな。」
悠:
「スターク。これはどういうことだ?」
スターク:
「まずは基地に行こう、彼らに見つかると騒ぎになる。」
悠:
「わかった。」
スタークの影が広がり悠たちを引き込んだ。スタークの『ギフト』は、【影狼】(かげろう)。影を媒体として物の出し入れ、影から影への移動、動物などに具現化など影を自在に操ることができる『ギフト』だ。
スタークの『ギフト』によりデモ活動している市民に見つかることなく基地へとやってきた。
スターク:
「急に悪かったな。あのデモ活動のせいで俺らの活動もままならなくてな。」
悠:
「なんであんなデモが起きたんだ?」
スターク:
「どうもあの大臣仕業のようだぜ。お前がその地位にいるのも俺たちにかばわれたのも気にくわないらしい。」
悠:
「やっぱりか。デモのターゲットが俺な時点でなんとなく察してはいたが。どのくらい続いてるんだあのデモ。」
スターク:
「1週間くらいだ。何言っても聞く耳持たなくてまいってんだよ。」
彩音:
「でもなんで南部でしているんでしょうか?するなら東部でするんじゃ。」
彩音の問いに悠がすかさず答えた。
悠:
「首謀者が南部の人間だからってのもあるだろうけど、多分、南部が他の地域に比べて発言力が強いのもあるだろうな。」
南部は大侵攻のあと、他の地域よりも早く復興を成功させ新たな技術の発達、貿易経路の確保など人類に多大な利益をもたらしたとして他の地域よりも発言力が強くなっている。
悠:
「ほっとくとデモ活動の範囲が増えて他の地域でも始まるだろうな。艮の襲撃でそれどころじゃないんだけどな。どうしようか。」
デモの対策に頭を悩ませている時基地内で警報が鳴り響いた。
スターク:
「このタイミングでか。場所と数は?」
団員:
「数はおよそ10体、ほとんどが人獣型と思われます。場所はデモ活動している場所の近くです。」
スターク:
「まじか、悠一緒に来てくれ。」
悠:
「わかった。彩音はこっちのオペレーターのサポートをしてくれ。」
彩音:
「承知しました。」
悠とスタークは急いで魔物の出現場所へ向かった。
スターク:
「半分は任せるぞ悠。」
悠:
「OK、任せろ。」
現場に着いた悠たちは各々魔物の殲滅していった。
スターク:
『影狼・狼牙』
悠:
『桜刃流双身術 こぼれ桜』
2人の息の合った連携で出現した魔物はすぐの殲滅された。
市民:
「スターク師団長ありがとうございました。」
デモ活動していた人たちがスタークにお礼を言おうと近づいたとき
市民:
「ってこの子大臣が言っていた第1師団長じゃない。なんでこんなところにいるのよ。」
悠に気づいた人がそういうとみんなして悠に罵詈雑言を浴びせた。その時、基地から通信があり彩音が
彩音:
「お二方魔物の生体反応が消えてません。まだ、生きてます。」
倒したはずの魔物に目をやると一か所に集まっており、1対の10m近くある巨大な魔物へと姿を変えた。
スターク:
「どういうことだ。こんな魔物見たことがないぞ。」
悠:
「俺も初めてだ、まさか坤の仕業か。」
その時、巨大な魔物は市民に向かって拳を振り下ろした。悠はとっさに市民を庇い、けがを負ってしまった。
スターク:「悠大丈夫か?」
悠:
「あぁ、かすり傷だ。どうにかしないとな。」
魔物は目の間にいる悠とスタークを横目に再び、市民に向かって攻撃し始めた。
スターク:
「何回も攻撃させるかよ。」
スターク:
『影狼・影穴』
スタークは自身の影を広げ魔物の攻撃を自身の影から他の影へと流した。
悠:
「サンキュースターク、助かった。」
スターク:
「いいってことよ。」
悠:
「スターク市民の護衛に徹してくれないか。その間俺があいつを受け持つ。」
スターク:
「!一人でやるのか。ケガも負ってるんだから無理するな。」
悠:
「大丈夫、そんな時間はかからないよ。それに南部の皆様に俺の働きぶりを見てもらわないとな。」
スターク:
「わかった。気をつけろよ。」
悠は頷き魔物前へと立つ。
悠:
「彩音、周辺に他に市民はいないか?」
彩音:
「はい、デモ活動していた人たち以外は避難済みです。」
悠:
「わかった。」
悠は一度深く深呼吸をして
悠:
「行くよ、『桜』。」
そして、魔物に向かって勢いよく走り出した。
市民:
「スターク師団長いいんですか?あんな子供が一人で戦って。絶対死にますよ。」
スターク:
「心配いらないよ。悔しいがあいつは全師団の誰よりも強いからな。」
市民:
「え?」
悠の戦いを目にした市民たちは皆悠の戦いに釘付けになった。悠は魔物の攻撃を剣先で捌きながら一撃一撃確実に魔物の体を切っていきダメージを与えていた。
悠:
「流石に攻撃が重いな。」
悠は捌くために動き続けていた足と止めた。魔物は好機を逃すまいとすかさず拳を振り下ろした。
悠:
『桜刃流双身術 桜雲(おううん)』
誰もが潰されたと思った。
市民:
「やっぱり、1人じゃ無理だったんですよ。」
市民の一人がそういったが、スタークは全く動じていなかった。
魔物が拳をどけるとそこには悠の姿はなかった。驚いた魔物はあたりを見渡した。
悠:
『桜刃流双身術 枝垂桜(しだれざくら)』
真上から来るはずのない斬撃が魔物を襲い、深い傷を負った。
市民:
「なっなんで生きてるんですか?」
スターク:
「なんでって悠は避けただけだぞ。相手の攻撃を。」
市民:
「避けた?」
スターク:
「あぁ、相手の死角に瞬時に入り込み、まるで消えたかのように見せる回避技だ。」
切られた魔物は少しよろけたがすぐに立ち上がった。
悠:
「まじか、なかなか頑丈だな。」
魔物は怒ったかのように雄たけびを上げた。
悠:
「うるさいな、鼓膜敗れるだろうが。」
怒り狂った魔物が拳を叩きつけようと再び拳を振り上げた時
悠:
「あぁ。もう振り下ろさないほうがいいぞ。」
当然、そんな忠告を聞くはずもなく拳を振り下ろした。次の瞬間、魔物の腕がまるでおもちゃのようにもげた。
悠:
「だから言ったのに。」