第103話:煌びやかな夜はこれから!?高級旅館『グランテオール』への道!!
文字数 5,475文字
シルドラ・21st Anniversary
祝・Happy Birthday!!!
作品〘キズナ・ワンダーランド〙はまもなく
3rd Anniversary!!!
えっ!!!!両方ともこの上ない大切な記念日じゃん!!
そして今日、
現実で言うと「子供の日」に
お前の21回目の誕生日を迎える訳だしな。
はいっ!!!
今日は僕にとって大切な日であり
絆族や、読者の皆さんと1話1話を
共に紡いで来た忘れられない思い出の1頁。
無事にこの日を迎えられて嬉しいです。
あはは。なるほど~。
作中では1か月。外から
見たら3年で1歳分、年を経たのかー。
ちょっと待って下さい!!!
文字に起こすとかなり掟破りな事
僕、やらかしてません!?
まあー、キズワンの作者は
同姓同名のキャラクターとかパロディ。
様々な形でこの作品を盛り上げてますけど。
うんうん!!!
ボクの可愛さに惹かれてキュンした人は
是非とも挙手してねー。
あれ、可笑しいな。
誰からの返事も返って来ない……。
ねえ、皆!!!
何でノーコメントなの!?
せめて一言ぐらい言ってよー!!!!
いつも、当作品を
御拝読下さり本当に有難うございます。
現在、絶賛展開中の
空大陸第2章は楽しんでくれていますか?
その鍵を
オリバー君が握っているんですよね。
まさか彼があんな悩みを抱えてるなんて
正直思ってもいませんでした……。
さてと、そろそろ
幕間はおしまい。
皆さん、本編へ行きましょう。
ちょっと、レブロンさん!!!
勝手にボクの苺取らないでよー!!!
何言ってるんだ!!!
こう言った物は早いもん勝ちなんだぞ!!!
特に俺の場合は好物を先に食べる。
勝手に取るなああああああ!!!
ちょっと、レブロン!!
お前、多く取り過ぎだぞ!!!
甘いものは別腹だ。あたいの好物を返せ!!
君達、あのさ~勝手に僕のケーキを食して何してんの?
誕生日にこの表情する気持ち
分かってやってるならタチが悪いよ?
罰としてレブロンさんミルフさん、ブラウン君の誕生日は
誰も祝いません。これは決定事項ですから。
あっ、そうですよ。
僕、ケーキ食いそびれてしまいました。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん。
それでは、本編開始です~。
前編のあらすじ。
丘の上に建立する
フィルハート城への招待を受けた
シルドラ達一行はグレースのご好意に甘えて
中央都市スカイテラスの北門から出て向かう
道中に立ち寄った公園らしき箇所で、
以前レブロンのフレンドモンスターである
グレントが世話になった事がある放浪狼のゼオンと
再会を果たしデッドアッシュに居座られてしまった
ピィナの棲み処を取り戻して欲しいと依頼される。
そんな中、奪われた王冠が
バラバラとなった破片としてフィルハート城へ戻って来た。
ついさっきの事だ。
デッドアッシュから王冠が返却された。
そのお話を聞いて驚いちゃってね……。
やっぱり私なんかに王妃なんて
荷が重かったのかなぁ?
そんな事は無ぇ!!!
次期王妃のミルフィムは何も悪くない。
悪いのは王冠をぶっ壊した
野蛮な賊共の仕業じゃねぇか!!!
良いか? お前は
グレースやリザレアに守られてるんだ。
王妃もシルドラのように純粋で繊細な
心の所持者。周囲やこの空大陸を
更に明るくしてくれるに違いない。
あっ、すみません。
ブラウン君のピヨコ帽を突っついていて
話聞いていませんでした。
ちょっと!!!!俺、今かなり良い事言ってたんだけど!!
うわあーい。
初めてシルドラ君に触って貰えたー。
レブロンさんもどう!?
その様子だとブラウンも
聞いてなかったのか、なぁ!?
しかし、
如何致しましょう。
王冠が壊された今、戴冠式を執り行う
必要が何処にも御座いません。
問題なのは、
もし開催中止した際に諜報員が
今後どのような行動を企むかだけど。
あ、あのね!!!
実際に怪しいかどうは分からないけどさ
ブラウン亭のマスターが挙動不審な
言動をさっきから取ってるんだ!!
だって、ライアン姉さんが困ってるんだよ?
ほんの些細な情報でも伝えないと。
ふっ。安心してくれ。
強引な違法取調はしないつもりだ。
会って多少話さえすれば、ケリが付く。
本当ですか?
もしブラウンさんを誤認確保でもしたら
例え機関の人間でも許しませんよ。
はっ!? おいおいおい!!!
とんでもない奴等を敵に回すなって!!!
それ位、張り合い
甲斐が無いとな。
良いだろう。お前に1つ朗報を伝えよう。
シルドラが世話になった
ヴェスター、ブロス、アレドシアの事だ。
今の所、彼等の心身共に良好。
取調もスムーズに進んでいてな
あのブレイアも想定外だと申してたぞ。
よ、良かった~。
あれから全く音沙汰が無かったので……。
只、私等のボス含め獄長も
空大陸の件で頭を抱えてるのは見ての通り。
空賊、
諜報員……。
一気に厄介な存在が動き出してる。
それに王冠も悲惨な状態だ。もしかしたら
奴等は戴冠式当日、何かよからぬ事でも
起こそうとしているのかもな。
えっ!?
わ、私死んじゃうの……?
何にも悪い事やってないのに……。
王妃、安心してくれ。
俺が明日空賊の奴等と話を付けて来る。
ゼオンにピィナの
幼鳥棲み処の一件、頼まれたからな。
空大陸は平和な大陸なんだ。
好き勝手に暴れ回っちゃ困るんだよ!!!
よし。レブロン、今日はもう遅い。
明日この場所に朝10時集合。
ああ。
隙あらば
拳で撃退だ。
次こそは負けねえ。
皆と冒険してる最中に済まねぇな。
ただ、時は1秒も待ってくれない。
許してくれ……。
良いって事よ!!
人間も動物も成長過程は一種の宝物。
俺もその手助けが出来るなら本望だ!!!
その時、ミルフィム王妃と
ブラウン、ミルフの2人と共に仲良く
楽しそうな会話をしている光景を見ている
グレースが "とある提案" をシルドラに持ち出す。
でも、参ったな。
今、城内は空賊や諜報員の件で天手古舞。
周囲が煩く、王妃の睡眠時間の
妨げだけはあってはならない。
それでしたら、
私に良い考えがございます。
皆さん、付いて来て貰っていいですか?
彼女に言われるまま
来た道を戻り、北門を潜り中央広場に戻って来ると
今度はそこから右方向に向かう先に
アーチ状のタイルが敷き詰められてる
高級感を漂わせる舗装された道沿いに建てられている
空大陸の中で超が付く程の
五つ星の高級旅館『グランテオール』に案内される。
****
高級旅館『グランテオール』
1階、フロント。
【????】
えっと、ご予約の御方ですね。
お名前を伺っても宜しいですか?
【レックス】
おう。名前はレックスだ。
俺のマネージャーが1泊分の予約を
したみたいでな。確認取ってくれるか?
ご予約した方の
お名前もお聞かせ貰っても良いですか?
突然どうしたんだよ!?
フロントで大声なんか上げたら迷惑だぞ。
あの、もしかして……
ギタリストの "レックス" さんですよね?
元スタジオミュージシャンの!!!
ぼ、僕知ってるよ!!
愛用ギターは彼特注のフェスポール。
大体の楽曲はレックス様が携わっていてね、
クロスウッドで紡いだ絆を歌った
Happiness Chainは全ての部門で1位。
あの爽快なギターソロも彼が弾いてるんだ。
ああああああああああああ!!!!
言わないで下さいよ~。
彼のプレイスタイルに
憧れて
一時期アコギを頑張って覚えてたんですー。
でも、
セーハが全く出来なくて
FとBのコードで挫折しちゃいましたー。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁん。
※
セーハとは……
1本の指で、同フレットの複数弦を同時に押さえる事。
レックスさん、
この度は戴冠式当日の路上演奏を
お引受けして頂き誠に有難う御座います。
ギタリスト代表として
この場で演奏出来る事を光栄に思う。
式典を盛大に祝う為にも
マネージャーと共に良い物としよう。
別にギャラとか不要だ。拍手と歓声の
2つが俺にとっての報酬だからな。
あら。マネージャーさんも
ギターを弾かれる御方なんですね。
多分間違いありません!!!
シールドって言うのはアンプやチューナー、
エフェクター等を繋ぐ機材の1つですし。
僕が思うにレックスさんと同じ
ギターを愛して止まない方だと思います~。
ああ。そこから彼の名前は来てる。
俺と同じように音楽一家で育ち
数々のコンテストで連勝。今となっては
誇れる敏腕マネージャーの1人かな。
成程な。2人揃って
楽器演奏が趣味でもあり特技だなんて
本当に音楽が好きな似た者同士って事か。
お、俺なんか
楽器に触れた事1回も無いんだぞ!!!
毎日トレーニング漬けの日々だったからな。
レックスの話聞いてたら
何か弾きたくなって来たぞ!!!
不器用な俺でも何か出来る物無いのか!?
じゃあ、僕が説明しよう。
トライアングルと言うのは初心者の楽器。
三角形の金属棒に紐を吊るした物を手に持ち
通称ビーターって言う撥でチーンと鳴らし
その振動から音が聞こえる打楽器の1つ。
そして、ボクがタンバリン。
これでブラウン音楽隊の完成ー!!!!!
ちょっと待ったああああああああ!!!!
そこから先はアウトですよおおお!!!!
レブロンさ~ん、
奥歯ガタガタ言わせてあげましょうか?
ふふっ。楽しい奴等だな。
じゃあ、俺は一足先に部屋に向かうぞ。
朝食は6時30分からの開始となります。
先程渡した朝食券をご持参して来て下さい。
私は常にフロントに居ますので
ご不明な点やルームサービスを利用したい際
ご連絡を部屋の方からお願いします。
ギタリスト、レックス。
戴冠式を彩る音楽を
路上にて演奏をして欲しいと、グレース直々に
マネージャーを通し検討して貰っていた。
彗星の如く現れた彼は
既にこの音楽業界で要注目株。
実際に彼の生パフォーマンスに感動を覚え
ギターを始めた方、バンドに加入した方も多く憧れの的。
理想的な「こんなギタリストになりたい」の
ランキングで常に1位をキープする実力。
そんな彼が遂にこの空大陸に上陸。
シルドラもその1人で、ファンもかなりの数を誇る。
交流が終わった所で、フロント係の女性の方とも
面識があるグレースは彼女に "とあるお願い" を頼む事に。
えっ!? ミルフィム王妃に
グレースさんじゃないですか!!!!
ティセルさん、
突然来てしまって申し訳御座いません。
【ティセル】
いいえ、大丈夫ですよ。
先程のレックス様で本日のお客様はラスト。
全員チェックイン済ですので
後は最後に宿泊名簿の確認をするだけです。
ミルフィム様、
殿方4名とミルフさん含めて計6名。
本日の夜だけ最上階のスイートルームに
泊まる事は可能かしら?
今宵は
この高級旅館『グランテオール』
全部屋の中でも最上級のおもてなしを
味わえるスイートルームでミルフィム初めての外泊。
彼女の名に相応しいこの空間で
次回から2話分、優雅で煌びやかな至高の時間を
シルドラ達は心行くまま堪能する事に。
どんなシチュエーションがあり、
贅沢に満ち溢れた旅館で皆がどのように過ごすか。
温泉宿 "ヴァリングス" を遥かに凌駕する
5つ星ナイトストーリーが今、開幕。
第104話へ続く。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)