第2話

文字数 1,194文字

次の日、アリはまた昨日のタンポポの元へやってきました。
「あら、アリさんまた来たのね」タンポポは嬉しそうです。
その後、何度もアリがタンポポの元へ遊びに来るうちに、いつしかポポとアーリーと呼び合う仲になりました。
ポポは歩いてどこへでも行けるアーリーを羨ましいと思っていました。ポポは今の場所ではない何処かへ行きたかったのです。
アーリーは、暗い土の中ではなく大空を眺めて暮らせるポポを羨ましいと思っていました。
アーリーは光の当たらない場所が苦手でした。

「所で、アーリーあなたいつも1人でいるみたいだけど、危険な目にあった事はないの?」
「ポポ、それはあるわよ。いつかは池の近くでカエルに食べられる所だったし、ボーッと居眠りしてたら近くにカマキリが居てビックリしたし、
それに木に登った時は鳥にも気をつけないといけないし、そんな事があると仲間といる方が安全だなとつくづく感じるわ」
「それは、そうでしょうね。仲間といる方が安心でしょうね」
「でも、みち草をやめられないの。だって本当に本当に楽しいんだもん」
そんな風に2人は、話し尽きる事なく毎日お喋りをしていました。
アーリーは、話をする事がこんなに楽しいと初めて知りました。
ポポも、周りと1人だけ違う自分の気持ちを
わかってくれる友達に初めて出会いました。
話せば話すほどポポとアーリーの心はますます通じあっていきました。

そんな2人を、地面の穴からじっと眺めている
小さな小さなトカゲがいました。
このトカゲは以前、アリの大群の反撃に遭い、
体中をアリに噛まれ必死で逃げた経験のある
トカゲでした。アリのご馳走を目の前にして、
一匹も食べられず逃げてきた自分に腹を立てているのです。
でも今、目の前にいるのは一匹のアリです。
大群じゃありません。
実はちょっと前からアーリーに目をつけていたのですが、ここら界隈じゃ異常にでかい
タンポポと仲良くしているアリに、なかなか手が出せなかったのです。
あー腹が空いた。あのアリは大きくて、
なんてうまそうなんだ。腹が空きすぎている。
今日こそは食ってやるぞ。食いがいがありそうだ、、、

日が沈みかけ、アーリーはそろそろ帰る事にしました。
「ポポ、また明日」
いつも来ている道を帰ります。アーリーの後ろからゆっくりと近づくトカゲの気配。

もう少し、もう少し、焦らない焦らない トカゲは自分にいい聞かせそろそろと進みます。

そして、アーリーを標的にしやすい距離まで近づいた!と思ったとたん、トカゲの体が急に宙を舞い
「なんでだぁーー」と言うトカゲの声を残していなくなりました。
アーリーは後ろでそんな事が起きているとはつゆ知らず、いつもの道を帰って行きました。

実は、アーリーを狙っているトカゲにきづいた
ポポが、花びらを小さくすぼめ茎を強くて太い
ムチのようにし、トカゲめがけて強烈に打ちつけたのです。
トカゲは、そのムチに打たれ遠くへ飛ばされてしまったのでした。



ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み