第7話 大介先生

文字数 701文字

今年から僕は小学一年生。
クラスは全部で3クラス。
1クラス35人だから全部で105人ぐらいの同年代がいる。
僕は1組だけど、幼稚園からのお友達は2人しかいなかった。

入学して1ヶ月が過ぎ、担任の大介先生は声が大きくて、口癖は「理解できる?」だ。
毎回、毎回、何か問題を解いて答えを話してくれるけど、必ず最後に「理解できる?理解できたよね?大丈夫だね?そしたら次の問題に行くよ」と言う。
たぶん本当に理解できたかを知ろうとはしてないんだろうな、と1ヶ月の学校生活で分かってきた。

この間、こんなことがあった。

大介先生がいつも通り、「理解できる?」と回答を説明してくれた時、僕の隣に座っているかずき君が「先生!いつも早くてよく分からないよ。もう少しゆっくりやって!」と言った。初めて大介先生の「理解できる?」に生徒が答えた場面だった。
その時、先生は「ごめんごめん。もう少しゆっくり話すね。」と言ってくれたけど、その日の帰りの会の時、かずき君が僕にちょっかいをかけて、2人で遊んでいた時(帰りの会中に遊んでいるのは悪いことだけど、辞められなかった)、急にドン!!!!という音が前から聞こえた。

大介先生だ。いつもは「話きいてよー」と言って僕らも大人しくなるのだけど、、、
「お前ら!!いい加減にしろ!!さっきの授業中はオレに文句言ったくせに、オレの言うことは聞かないのか?出て行け!!」
こんなに起こるのは初めて見た。しかも僕の方にはいっさい目を向けずに、かずき君に怒っているような印象だった。
これは、先生に対して意見を言ったからかずき君が怒られたのかな・・・
そして、この後1週間ぐらいかずき君はことあるごとに注意されていた。
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