奇形よ踊れ
文字数 222文字
忘れ去られた樹海の底
隙間風迷い込む廃墟
芋虫 せむしに 小人たち
あらゆる奇形が踊って狂う
そんな想像を巡らせて
嗤う私の心は奇形だ
できれば私も混ざりたい
みんなと朝まで踊りたい
されども私の容貌は尋常
排斥されるに終わるが落ちだ
心はこんなにも臭いのに
頭はこんなにも暗いのに
精液を撒き散らしたような夜に
豚の島の女王が送り届けられた
純白の猿轡を取り外すと
宝石の美声で歌い出した
忘れ去られた健常者の庭で
たった一人で私は踊る
そんな想像を巡らせて
嗤う奇形よ 汝も踊れ
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