第3話:1週間で2000いいね!の秘密

文字数 1,536文字

1週間で2000いいね!これがどれくらいすごいのかでいうと、大体首都圏のマッチングアプリ使用者のうち、1ヶ月で500いいね!を獲得しているのはたった3%、そう、かなりすごいのである。

※ちなみにいいね!は1ヶ月でリセットされるらしい

そんなユウカのアドバイスは大変興味深いものだった。主に1.プロフィールを充実させる、2.足跡を付けまくる、3.最初の1週間で勝負をつける(相手を絞り込む)ことが肝だと教えてくれた。会社のプレゼンも彼女に添削をお願いしたいくらいに分かりやすい。

1.プロフィールを充実させる
まずは写真。トップはちょっと暗い照明などで撮影され、盛れてるけれど加工アプリを使っていないものを使用。

友人など誰かにとってもらったと分かるよう両手が入っている(ピースしている等)ものが望ましい。なぜならあからさまな自撮り激盛り写真は地雷(あったらブス)と思われ弾かれるため。

その他サブ写真は全身(スタイルとファッションが分かるよう)引きの写真、アップ1〜2枚(これはアプリで盛れたものを入れてもよい。かわいい写真が複数ある=本当に可愛いのでは?と思ってもらうため)、食べ物や趣味のものを撮った写真1〜2枚(できれば自炊したものも入れて女子力アピール)。

あの、めちゃくちゃ戦略的っすね、、、と序盤にして半ば引いていたが、「本当に婚活したいなら、相手の立場になって考えるべき」とのド正論に反省。

そして趣味のバーベキューや海の写真をちゃっちゃと載せようとしていたら「やめてー!!!」とユウカストップが入りました。ええ、ご指摘早い。

「婚活したいんだよね?恋活ではなく」

「うん」

「どんな人と結婚したいの?」

「えー、やさしくて誠実で一緒にいて楽しい人、、、かな?」

「楽しいかどうかは話してみないとわからないけど、とりあえずサーフィンやバーベキュー好きな人はチャラい率高いよ。ついでに写真見てこの子遊んでそう!と思われる率も高まるよ」

「ま、まじか!!!」

そこまで考えてなかった。恐るべしマーケティングスキルである。※ユウカ個人の見解です。真面目なサーファーやバーベキュー好きの存在を否定するものではありません。現に自分は棚上げしますがマジで誠実です。

その後、簡単な質問項目もプロフィールに登録するのだが、タバコは吸わない、お酒はときどき、割り勘か奢りかは話し合って決めるを選択しろとのことなのでそうした。

割り勘でもよいタイプなので正直にそれを選択しようとしたところ、(その方が金がかかる高飛車っぽくないし?)「それだとハナから奢るのはごめん、都合の良い女がほしいけどお金かけたくない人も引き寄せるためやめろ」と強目に制止されたため従った。

さて、あとはプロフィール登録の承認を待って(事務局側がチェックをするらしい)足跡をつけるだけだ。男性のリストを開いて横にスワイプするとどんな人がいるかプロフィールをじゃんじゃん
見ていけるのだが、そうすることで足跡(見たよ通知)が男性に行き、私のプロフィールを確認してもらえるらしい。このとき、自分からいいね!(興味あります)を送ることもできるそうだが、ユウカ曰く男の人は自分から捕まえたものを大切にする傾向があり、かつ足跡からいいね!をもらえないのであれば選ばれる可能性は激低いため効率が悪いので待つに徹しろとのことだった。

そして1週間毎日アプリをチェックし、いいね!をくれた人の中からその後仲良くしていきたい相手を絞り込む。

たった1週間でそんなに興味持ってくれる人が現れるかな、、、?とかなり不安になっていると、「この私が作ったプロフィールで釣れない訳ないんだから、とにかく辛くてもマメにチェックしなね」と心を見透かしたかのようにユウカが笑った。
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登場人物紹介

私……主人公。アラサー。結婚できると思っていた彼に振られて奮起。婚活に全てを捧げる決意をする。

元彼……"私"と婚約していたが土壇場で破棄。真面目で誠実だが頑固で小心者の面を持つ。実家大好き。

ユウカ……友達。某最大手マッチングアプリでかつて2000いいね!を獲得した猛者。頼れる相談相手。

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